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遺言書に預貯金を書くには?広島での記載例から分け方に合う書き方を解説

広島 遺言書 相談

2026.10.15

手書きで遺言書を作りたい方のなかには、預貯金について何をどのように書けばよいのかと迷う方もいるでしょう。預貯金を書くときは、誰にどの預貯金を残すのかが伝わるように記載することが大切です。 この記事では、遺言書に書くべき預貯金の内容や書き方だけでなく、記載例や注意すべきポイントについて解説します。 遺言書には預貯金の口座を特定できる情報を書く 遺言書に預貯金を記載するときは、どの金融機関のどの預貯金を残すのかが分かるように、対象を明確にすることが大切です。 たとえば、同じ銀行の同じ支店に普通預金と定期預金がある場合、銀行名と支店名だけでは、どちらを残したいのか分かりません。預貯金の種類や口座番号などを組み合わせて、それぞれを区別できるように書くことが重要です。 ここでは、預貯金を特定するための主な記載項目と、口座情報を確認する方法について解説します。 預貯金を特定するための主な記載項目 銀行の預貯金を特定するためには、主に次の5つの内容を記載する必要があります。 金融機関名 支店名 預金種類 口座番号 口座名義人 たとえば、同じ銀行の同じ支店に普通預金と定期預金を持っている場合、銀行名と支店名だけでは、どちらの預金を残したいのか判断できません。普通預金だけを残すのか、定期預金も含めるのかを明確にし、預金の種類や口座番号などを使って、それぞれを区別できるように記載することが大切です。 また、口座番号を一桁でも間違えると、別の口座を示す記載になったり、対象の預金を特定できなくなったりする可能性があるため、注意が必要です。 間違いを防ぐためにも、記憶に頼って記載するのではなく、記載する情報を通帳などの資料と一つずつ照らし合わせて、正確に記載しましょう。 口座情報を確認する方法 金融機関名・支店名・口座番号などの必要な情報は、通帳や預金証書などで確認できます。 通帳の場合、表紙や表紙を開いたページなどに口座情報が記載されている場合が多いです。ただし、実際の記載場所は金融機関によって異なるため、すぐに見つけられないときは金融機関に確認するのがよいでしょう。 通帳の確認でとくに注意したいのは、一冊の通帳に複数の種類の預金が記録されている場合があることです。 たとえば、総合口座の通帳には、普通預金と定期預金の両方が一冊の通帳のなかに記録されていることがあります。通帳の表紙だけで判断せず、普通預金と定期預金のそれぞれについて、どの預金があるのかを確認するようにしましょう。 また、ネット銀行など紙の通帳がない場合は、金融機関が提供する口座情報の画面や取引に関する書類などが確認資料になります。 預貯金の種類別に遺言書の書き方と記載例を紹介 預貯金を遺言書に記載する際は、預貯金の種類や金融機関によって、口座を特定するために必要な情報が異なる場合があります。 ここでは、次の3つのケースに分けて、具体的な記載例を紹介します。 普通預金を記載する場合 定期預金を記載する場合 ゆうちょ銀行の貯金を記載する場合 なお、ここから紹介する記載例は架空のものです。あくまでも作成の参考として活用してください。 普通預金を記載する場合 普通預金は、金融機関名・支店名・預金種類・口座番号・口座名義人を確認して記載します。たとえば、X銀行の広島支店に普通預金がある場合の表示例は、次のとおりです。 金融機関名:X銀行 支店名:広島支店 預金種類:普通預金 口座番号:○○○○○○○ 口座名義人:広島一郎 複数の口座を対象にしたい場合は、それぞれの口座情報を分けて記載します。たとえば、X銀行の広島支店とY銀行の本店営業部に普通預金がある場合、両方を残すのであれば、それぞれが対象であると分かる表示が必要です。 なお、口座残高については、基本的に作成時点の残高を記載する必要はありません。普通預金の口座残高は、日常的な入出金によって変わり、遺言書を作成した時点と実際に相続が発生したときでは預金の金額が異なります。 口座残高を記載した場合、相続が開始した時点の口座残高が遺言書の記載と異なることでトラブルにつながるケースもあるため、注意が必要です。 定期預金を記載する場合 定期預金についても、金融機関名や支店名、名義人などを確認したうえで、普通預金とは区別して記載します。たとえば、Y銀行の本店営業部に定期預金がある場合の表示例は、次のようになります。 金融機関名:Y銀行 支店名:本店営業部 預金種類:定期預金 口座番号:○○○○○○○ 口座名義人:広島一郎 定期預金は、金融機関や商品によって管理に使われる番号が異なり、口座番号のほかに証書番号や明細番号などが使われることもあります。そのため、通帳や預金証書の表示を確認し、対象の定期預金を特定できる情報を記載することが大切です。 とくに、ひとつの口座に複数の定期預金がある場合は注意が必要です。たとえば、複数あるうちの一件だけを記載する場合、口座番号だけでは区別できないこともあるため、証書番号や預入日なども記載しておくのがよいでしょう。 なお、ひとつの通帳に普通預金と定期預金の記載がある場合、特定できるように2種類の預金を分けて記載します。 ゆうちょ銀行の貯金を記載する場合 ゆうちょ銀行の通常貯金を記載する場合は、一般的な預金口座と異なり、通帳の「記号」と「番号」を記載します。たとえば、通常貯金一件の表示例は、次のとおりです。 金融機関名:ゆうちょ銀行 貯金種類:通常貯金 記号:○○○○○ 番号:○○○○○○○○ 名義人:広島一郎 ゆうちょ銀行の通帳には、記号・番号とは別に、他の金融機関から振込を受けるための店名・預金種目・口座番号の記載があることに注意が必要です。基本的には、記号・番号を記載して特定するため、振込用の口座番号と混同しないようにしましょう。 また、ゆうちょ銀行の貯金には、通常貯金のほかに定額貯金や定期貯金などもあります。定額貯金や定期貯金も残したい場合は、貯金の種類や通帳・証書の記載を確認して、特定できるように貯金の種類を区別したうえで、それぞれ記載しましょう。 LINEで無料相談する 遺言書に預貯金を表示する方法は2つある 預貯金を表示する方法には、遺言書の本文に直接書く方法と、財産目録を作成する方法があります。財産目録とは、遺言書の対象となる財産を一覧にした書類です。 どちらの方法でも、口座情報だけでなく、誰にどの預貯金を残すのかが分かるように記載することが大切です。ここからは、記載例を参考にしながら、2つの方法の違いを見ていきましょう。 本文に直接書く 1つ目は、遺言書の本文に預貯金の情報を直接書く方法です。誰に残すのかという指定とあわせて、金融機関名・支店名・預金種類・口座番号などを記載します。 たとえば、X銀行とY銀行にある2つの普通預金をどちらも長男に残したい場合は、次のように記載します。 第1条 遺言者は、遺言者が有する下記の普通預金の全部を、長男広島太郎(昭和55年4月1日生)に相続させる。 1 普通預金 金融機関名 X銀行 支店名 広島支店 口座番号 ○○○○○○○ 口座名義人 広島一郎 2 普通預金 金融機関名 Y銀行 支店名 本店営業部 口座番号 ○○○○○○○ 口座名義人 広島一郎 遺言書の本文に直接書く場合、対象となる口座が少ないときは誰にどの預貯金を残すのかを一見して確認しやすく、負担も少ないでしょう。 ただし、口座が増えるほど銀行名や口座番号などを手書きする負担も大きくなります。また、手書き部分が増えると数字の書き間違いや口座の記載漏れが起きる可能性もあるため、注意しましょう。 財産目録を作成する 2つ目は、財産目録を作成する方法です。 たとえば、X銀行とY銀行にある2つの普通預金を次男に残す場合、遺言書の本文には次のように記載します。 第1条 遺言者は、別紙財産目録記載の普通預金の全部を、次男広島次郎(昭和60年3月1日生)に相続させる。 そして、別紙の財産目録には、対象となる預貯金を次のように記載します。 別紙財産目録 1 普通預金 金融機関名 X銀行 支店名 広島支店 口座番号 ○○○○○○○ 口座名義人 広島一郎 2 普通預金 金融機関名 Y銀行 支店名 本店営業部 口座番号 ○○○○○○○ 口座名義人 広島一郎 財産目録を作成すると、複数の口座がある場合でも、金融機関や預金種類ごとに情報を整理しやすくなります。ただし、単に目録に口座情報を書くだけではなく、本文で目録に記載したどの預貯金かわかるように記載することが大切です。 また、財産目録は手書きしなくてよいため、パソコンや通帳のコピーを利用して作成できます。とくに、口座情報が分かる通帳のコピーを利用すれば、作成の負担や誤記などのリスクを抑えやすくなるでしょう。 通帳のコピーを使う場合は、銀行名・支店名・預金種類・口座番号・名義人などが分かる部分をコピーして使用します。残高や取引履歴といったページは基本的に必要ないでしょう。 なお、手書き以外の方法で作成した場合、遺言者本人が目録に署名・押印する必要があります。目録のすべてのページが対象になるため、忘れないようにしましょう。 2つの方法の違い ここまで紹介した2つの方法の主な違いを整理すると、次のとおりです。 比較項目 本文に直接書く 財産目録を作成する 預貯金の表示方法 本文に銀行名・支店名・口座番号などを直接記載する 本文の代わりに目録に口座情報をまとめる 手書きする範囲 口座情報を含む本文 本文のみ。目録はパソコン作成や通帳のコピーを利用できる 見やすさ 口座が少ない場合は確認しやすい 口座が多い場合でも見やすく整理できる 作成時のリスク 銀行名や口座番号などの転記ミスに注意が必要 添付するコピーの取り違えや不鮮明な表示に注意が必要 適しているケース 対象の口座や記載する内容が多くない場合 口座が多い場合や、手書きの負担を減らしたい場合 口座の数や記載する内容に応じて、どちらの方法が自分に合っているかを考えて選ぶのがよいでしょう。 遺言書の作成は内容の確認が重要 遺言書に預貯金を記載するときは、通帳などの資料と照らし合わせて、口座情報に誤りや記載漏れがないか確認することが大切です。 口座番号などに間違いがあっても、それだけで無効になるとは限りません。しかし、対象となる預貯金を特定できなければ、誰にどの預貯金を残すのかが不明確になり、内容を実現する際に問題が生じる可能性があります。 記載間違いがないよう、金融機関名・支店名・預金種類・口座番号・名義人をひとつずつ確認しましょう。財産目録を使用する場合は、本文で目録に記載したどの預貯金の口座か特定できるかを確認する必要があります。 また、作成後に預貯金の状況が変わる場合は必ず内容を確認するようにしましょう。 たとえば、長男と長女にそれぞれ別の口座を残す場合、作成時点では両方の残高が同じでも、その後の入出金によって金額に差が生じることがあります。相続が発生したときには残高が少なくなっており、当初想定していた財産の分け方と異なる結果になる可能性もあるでしょう。 残高が変わるたびに作り直す必要はありませんが、預貯金の金額が変動しても、自分の希望する分け方になるかを考えておくことが重要です。 とくに、作成後に口座を解約して別の口座にお金を移した場合や、新しく口座を開設した場合は注意が必要です。 たとえば、遺言書に「X銀行の普通預金を長男に残す」と記載した後、X銀行の口座を解約し、預金をY銀行の口座に移したとします。解約したことでX銀行の預金はなくなり、Y銀行の口座については記載がないため、Y銀行の預金を長男に残すのが難しくなる可能性があります。 口座を解約したり、新しく開設したりしたときは、現在の預貯金が特定できているか確認しましょう。特定ができていない場合、そのままでは希望する財産の分け方を実現できない可能性があるため、内容を見直す必要があります。 なお、財産目録も含めて、作成後に内容を訂正する場合は、法律で決められた方法を守る必要があります。方法が間違っていると、訂正がされていないとみなされる可能性もあるため、注意が必要です。 万が一、訂正する部分が多い場合は、遺言書を一から作り直すことも検討するのがよいでしょう。 遺言書は専門家への相談がおすすめ 預貯金を表示する方法には、本文に直接書く方法と、財産目録を使う方法があることは、これまで見てきたとおりです。どちらの方法でも、どの預貯金を残すのかがわかるように正確に記載することが大切になります。 ただし、自分で書いた内容を自分だけで確認すると、思い込みから数字の誤りや記載漏れを見落としてしまうこともあるでしょう。見落としを防ぐためには、第三者に内容を確認してもらうのがおすすめの方法のひとつです。 たとえば、内容を共有しても問題がなければ、家族や知人に確認してもらうのがよいでしょう。しかし、遺言書には個人情報や自分の想いが記載されており、家族や身近な人には見られたくないという方も多いです。 ここまでの記事を読んで、遺言書の作成に不安を感じているものの、家族や知人には相談が難しいと悩んでいる方は、専門家に相談してみるのがよいでしょう。 ここからは、専門家に相談するメリット・デメリットや、相談先を選ぶときのポイントについて紹介します。 メリット 専門家に相談するメリットは、口座情報の正確さだけでなく、遺言書全体の内容に矛盾や不明確な点がないかまで確認してもらえることです。財産の分け方が自分の希望に合っているか、受取人や対象となる財産が明確になっているかなど、遺言書全体を踏まえた確認ができるでしょう。 また、家族や知人に遺言書の内容を知られずに相談できることも、メリットのひとつといえます。 デメリット 専門家に相談する場合は、相談料や作成・確認に関する報酬などの費用がかかることがあります。相談先や依頼する内容によって異なるため、どこまでの対応に費用が発生するのかを確認する必要があるでしょう。 また、専門家に事情を説明するための時間や手間もかかります。確認事項が多い場合には、資料を整理したり、複数回やり取りしたりすることもあるでしょう。 相談によって何を確認したいのかを整理して、費用や負担まで含めて相談するべきか判断することが大切です。 相談先の選び方 専門家を選ぶ際は、資格の有無だけでなく、遺言書の作成を専門的に取り扱っているかも確認することが大切です。 同じ資格を持つ専門家でも、取り扱っている業務や得意分野は異なります。相続に関する業務にはさまざまな種類があるため、相続を取り扱っているからといって、遺言書の作成にも詳しいとは限りません。 遺言書の作成に関する知識や経験があるか、どのような相談に対応しているかを確認したうえで、自分に合った専門家を選ぶことが大切です。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した法務事務所です。作成済みの遺言書の確認だけでなく、作成前の段階から遺言内容について相談できるため、安心といえるでしょう。 遺言書への預貯金の記載について広島でよくある質問 最後に、預貯金の書き方についてよくある質問について見ていきましょう。 口座番号を書かないと遺言書は無効になりますか? 遺言書に口座番号を書いていなくても、それだけで無効になるわけではありません。重要なのは、遺言書の記載から、どの預貯金を誰に残すのかが明確になっていることです。 たとえば、「すべての預貯金を長男に相続させる」と記載する場合は、個別の口座番号まで書く必要はありません。 一方、特定の口座だけを残したい場合は、口座番号がないと対象が判断できない可能性があります。銀行名や支店名などから特定できる場合もありますが、特定が不十分でトラブルが生じないよう、口座番号まで正確に記載しておくことが大切です。 預貯金の残高も書く必要がありますか? 特定の口座にある預貯金をすべて残す場合は、遺言書に口座残高を記載する必要はありません。 預貯金の残高は、遺言書を作成した後も入出金によって変動します。作成時点の残高を書いてしまうと、残高が変わった場合に記載した金額だけを残すのか、口座にある預貯金をすべて残すのかが分かりにくくなります。 一方、特定の人に一定の金額を残したい場合は、その金額を明確に記載する必要があります。ただし、残高が変動して記載した金額よりも少なくなると、希望していた金額を残せない可能性があるでしょう。 のちのトラブルを避けるためにも、口座の残高は基本的には書かない方がよいといえます。一定の金額を残したい場合は、預貯金についての項目とは別に記載するようにしましょう。 複数の口座をまとめて一人に残せますか? 複数の口座をまとめて一人に残すことはできます。特定の口座を一つずつ指定する方法だけでなく、所有している預貯金のすべてをまとめて指定できます。 たとえば、相続が発生したときに自分の預貯金をすべて長男に残したい場合は、次のように記載できます。 遺言者は、その有する一切の預貯金を、長男広島太郎(昭和55年4月1日生)に相続させる。 「一切の預貯金」と書くことで、金融機関や口座の数にかかわらず、自分の預貯金のすべてが対象となります。ただし、預貯金以外の現金や不動産、株式などは含まれません。 なお、別の条項で特定の口座をほかの人に残すと定めている場合は注意が必要です。「一切の預貯金」という指定と内容が重なり、誰がその口座を受け取るのか不明確になり、トラブルにつながるケースもあります。 預貯金を割合や金額で分けることはできますか? 預貯金を割合や金額で分けることはできます。ただし、分け方によっては相続時の手続きが複雑になったり、受け取る金額をめぐってトラブルが生じたりする可能性があります。 たとえば、一つの口座を長男と長女に2分の1ずつ残す場合は、相続が発生した時点の残高をもとに、それぞれの取り分を計算することになります。また、長男に300万円を残すと指定しても、相続時に口座の残高が不足している場合は、希望どおりの金額を受け取れない可能性があります。 こ割合や金額を指定すると、対象となる預貯金の範囲や残高が不足した場合の扱いなど、あらかじめ考えておくべきことが増えます。特別な理由がなければ、細かな割合や金額で分けることはできるだけ避け、口座ごとに受け取る人を決めるなど、分かりやすい内容にするのがおすすめです。 ただし、口座ごとに分ける場合も、将来の残高によって受け取る金額に差が生じることがあります。どちらの方法が適しているかは、残したい財産や希望する分け方によって異なるため、慎重に検討しましょう。 なお、特定の相続人に多くの財産を残す場合は、遺留分という一定の相続人に保障される最低限の取り分にも注意が必要です。遺留分については、「広島で遺言書を作るときに知っておきたい遺留分の基本と対策」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 口座番号を書き間違えたらどうすればよいですか? 口座番号を書き間違えた場合は、法律で定められた方法で訂正する必要があります。間違えた数字を単に消して書き直すだけでは、正しい訂正として認められない場合があります。 具体的には、訂正する箇所を示し、どのように変更したのかを書き添えたうえで、遺言者本人が署名し、訂正箇所に押印する必要があります。財産目録を作成した場合も、同様の方法で訂正しなければなりません。 訂正方法に不備があると、変更した内容が法的に認められず、内容によっては該当部分や全体が無効になる可能性もあります。 書き間違いに気づいた場合は、法律で定めれた方法を守って訂正しましょう。訂正する箇所が多い場合や、修正によって内容が読みにくくなる場合は、訂正ではなく最初から作り直した方がよいこともあります。 書き間違いのリスクを抑えて遺言書を作成したい場合はどうすればよいですか? 遺言書の書き間違いを防ぎたい場合は、公正証書遺言を作成する方法があります。 法律の専門家である公証人が遺言者の希望を確認して作成するため、自分で本文を手書きする必要がありません。したがって、銀行名や口座番号などを書き写す際の間違いや、訂正方法の不備によるリスクを抑えられるでしょう。 ただし、公証人が作成するからといって、記載内容に絶対に間違いがなくなるわけではありません。たとえば、伝えた口座情報に誤りがあると、そのまま内容に反映される可能性もあるため、十分に確認することが大切です。 公正証書遺言の詳しい特徴や作成する際の注意点については、「広島で公正証書遺言をおすすめする理由・作り方・注意点を解説」で詳しく解説しています。 まとめ 遺言書に預貯金を書くときは、どの預貯金を誰に残すのかが分かるように記載することが基本です。基本的には、金融機関名・支店名・預金種類などの情報を、通帳に表示されているとおりに記載する必要があります。 預貯金を表示する方法には、本文へ直接書く方法と、財産目録を使う方法の2つです。どちらの方法を選ぶ場合であっても、内容を正確に記載することがもっとも重要なポイントといえるでしょう。 とくに、自分だけで遺言書を作成すると、誤記や記載漏れに気がつかない場合もあります。少しでも不安がある方は、専門家に相談するのがおすすめの方法のひとつです。 内容に誤りがないか確認してもらえるだけでなく、自分の希望を実現するためのアドバイスも受けられるため、遺言書の作成を安心して進められるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した法務事務所です。預貯金の表示を含む内容の確認はもちろん、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を一から考えてご提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 初回無料相談を申し込む

遺言書に不動産はどう書く?広島の記載例を不動産の種類別に解説

広島 遺言書 相談

2026.09.25

手書きで遺言書を作りたい方のなかには、不動産についてどのように書けばよいのかと迷う方もいるでしょう。また、不動産の種類ごとに書くべき内容が異なるため、正確に書けるか不安に感じている方も少なくありません。 この記事では、遺言書に不動産を書く場合の記載例や、手書き以外の記載方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。 遺言書には不動産の登記上の表示を書く 遺言書に不動産を記載するときは、どの土地や建物を残すのかが分かるように、対象を明確にすることが大切です。したがって、普段使っている住所ではなく、登記に記録されている内容を確認して記載するのが基本です。 たとえば、土地であれば所在や地番、建物であれば所在や家屋番号などを確認します。 ここでは、登記上の表示と普段使っている住所の違いや、確認方法について見ていきましょう。 登記上の表示と普段の住所の違い 不動産の登記では、土地や建物をひとつつずつ区別できるように、それぞれ固有の表示が使われています。土地は「所在」と「地番」、建物は「所在」と「家屋番号」などによって特定します。 一方、日常生活で使う住所は、一般的に「住居表示」の場合が多いです。住居表示とは、各自治体が建物の場所をわかりやすく示すために、登記上の表示とは別に設定したものです。 したがって、住所が「5番10号」であっても、土地の地番や建物の家屋番号が同じ「5番10号」になるとは限りません。ただし、住居表示が実施されておらず、土地の地番をもとに住所を表している地域の場合は、一致するケースもあるでしょう。 住居表示と登記上の表示の違いを整理すると、次のようになります。 比較項目 住居表示による住所 土地の地番 建物の家屋番号 主な役割 日常生活で建物の場所をわかりやすく示す 登記上の土地をひとつずつ区別する 登記された建物を区別する 主な確認資料 住民票など 土地の登記事項証明書など 建物の登記事項証明書など 具体例 広島市安佐南区祇園三丁目5番10号 所在:広島市安佐南区祇園三丁目 地番:123番4 所在:広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号:123番4 なお、普段使っている住所だけを遺言書に記載したからといって、直ちに遺言書が無効になるわけではありません。記載された内容から、どの不動産を指しているのかを特定できる場合もあります。 ただし、住所だけでは対象となる土地や建物が分かりにくくなることもあります。どの不動産を残すのかを明確にするためにも、登記上の表示に沿って記載することが大切です。 登記上の表示は登記事項証明書で確認する 登記上の表示は、登記事項証明書で確認できます。不動産の場所・種類・所有者などが記録されており、大きく「表題部」と「権利部」に分かれています。 表題部には、不動産そのものを特定するための情報が記載されています。土地であれば所在・地番・地目・地積、建物であれば所在・家屋番号・種類・構造・床面積などを確認できます。 権利部は、不動産について誰がどのような権利を持っているのかを確認する部分です。「甲区」には所有権に関する情報が、「乙区」には抵当権など所有権以外の権利に関する情報が記載されています。 遺言書を作成するときは、表題部で不動産の表示を確認するとともに、甲区で誰が所有者として登記されているのかを確認しましょう。 不動産の種類別に遺言書の書き方と記載例を紹介 土地・建物・マンションなど、不動産の種類によって記載する内容が異なります。登記上の表示にしたがって、誰が読んでもどの不動産を残すのかが分かるように書くことが大切です。 また、不動産をほかの人と共有している場合は、自分がどの程度の権利を持っているのかも確認する必要があります。たとえば、私道の土地やその持分を所有している場合も、自宅の土地とは分けて確認します。 ここでは、不動産の書き方を次の3つに分けて紹介します。 土地を記載する場合 建物を記載する場合 マンションを記載する場合 なお、紹介する記載例は架空の例です。実際の遺言書にそのまま使うのではなく、あくまでも作成の参考として活用してください。 土地を記載する場合 土地の登記事項証明書で所在・地番・地目・地積などを確認して記載します。所在と地番は土地を特定するための情報で、地目は宅地・田・畑などの土地の種類、地積は土地の面積を表します。 出典:法務省「登記事項証明書(不動産登記)の見本(土地)」をもとに当事務所が加工して作成 ここで注意したいのが、普段はひとつの敷地として使っていても、登記上は複数の土地に分かれている場合があることです。登記上、自宅の敷地が2筆に分かれており、その両方を残したい場合は、それぞれの土地が対象であると分かるように記載します。 たとえば、自宅の敷地として土地1、土地2という2筆の土地を利用している場合で考えてみましょう。 まずは、土地1の表示例です。 所在:広島市安佐南区祇園三丁目 地番:123番4 地目:宅地 地積:150.00平方メートル 次に、土地2の表示例です。 所在:広島市安佐南区祇園三丁目 地番:123番5 地目:宅地 地積:30.00平方メートル 今回の例では、2筆をまとめて自宅の敷地として利用していても、登記上は「123番4」と「123番5」という別々の土地となっています。したがって、両方とも遺言書で残す財産にするのであれば、それぞれの土地が特定できるよう別々に記載する必要があるでしょう。 また、地目や地積についても、現在の見た目や使い方から判断するのではなく、必ず登記上の表示を確認しましょう。たとえば、実際には住宅の敷地として使っていても、登記上の地目が「農地」など別の種類になっている場合があるため、注意が必要です。 万が一、登記の内容と実際の状況が異なるときは、自分の判断で書き換えず、専門家に相談するのがよいでしょう。 建物を記載する場合 建物の登記事項証明書を確認し、所在・家屋番号・種類・構造・床面積などを記載します。たとえば、単に「自宅」とだけ記載すると、土地や建物のどの範囲なのか分かりにくく、特定が不十分になる場合があるため、注意が必要です。 出典:法務省「登記事項証明書(不動産登記)の見本(建物)」をもとに当事務所が加工して作成 たとえば、1棟の戸建て住宅を所有している場合は、次のように表示します。 所在:広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号:123番4 種類:居宅 構造:木造かわらぶき2階建 床面積:1階60.00平方メートル、2階45.00平方メートル 床面積が階ごとに分かれている場合は、1階と2階をそれぞれ記載します。また、建物の「所在」に土地の地番と同じような番号が含まれていても、土地と建物は種類の異なる不動産であり、それぞれを分けて記載する必要があります。 なお、車庫や物置などがある場合は、それぞれの登記も確認しておきましょう。主な建物の「附属建物」や、別の建物になっている場合もあります。 自宅を含めた建物を漏れなく記載するためには、必ず建物の登記事項証明書を確認して、所有している建物すべての内容について確認することが大切です。 マンションを記載する場合 所有しているマンションの一室を記載するときは、普段使っているマンション名や部屋番号だけで判断してはいけません。マンションの登記事項証明書の内容を確認して、建物全体を示す「一棟の建物」と、自分が所有している「専有部分」を記載する必要があります。 専有部分とは、マンションの一室など、区分所有権の対象となる部分です。また、敷地に関する権利である「敷地権」が登記されている場合もあるため、あわせて確認しましょう。 出典:法務省「登記事項証明書(不動産登記)の見本(区分建物)」をもとに当事務所が加工して作成 たとえば、敷地権付きのマンションの一室を所有しており、敷地権の対象となる土地が2筆ある場合を考えてみましょう。登記事項証明書では、「一棟の建物」「専有部分」「敷地権の目的である土地」「敷地権」の4つを主に確認します。 まずは、マンション一棟の建物の表示例です。 所在:広島市中区白島北町200番地1、200番地2 建物の名称:サンプル白島 次に、専有部分の建物の表示例です。 家屋番号:白島北町200番1の301 建物の名称:301 種類:居宅 構造:鉄筋コンクリート造1階建 床面積:3階部分70.25平方メートル 続いて、敷地権の対象となっている土地を確認します。「土地の符号」とは、複数の土地がある場合に、それぞれの土地と敷地権を対応させるための番号です。 土地の符号1:所在及び地番/広島市中区白島北町200番1、地目/宅地、地積/1,200.00平方メートル 土地の符号2:所在及び地番/広島市中区白島北町200番2、地目/宅地、地積/300.00平方メートル また、それぞれの土地について、自分の専有部分に対応する敷地権の割合も確認します。とくに、敷地権の種類は所有権とは限らないため、注意が必要です。 土地の符号1:敷地権の種類/所有権、敷地権の割合/100000分の2345 土地の符号2:敷地権の種類/所有権、敷地権の割合/100000分の2345 なお、ここで紹介したのは、敷地権付きの区分建物を前提とした記載例です。原則として、専有部分と敷地権は一体として扱われるため、マンションの一室と敷地権を別々の人には残せません。 遺言書に不動産を表示する方法は2つある 不動産を表示する方法には、遺言書の本文に直接書く方法と、別紙として作成する財産目録に記載する方法があります。財産目録とは、遺言書の対象となる財産を一覧にした書類です。 ここからは、2つの方法について、それぞれの特徴を解説します。 本文に直接書く 1つ目は、遺言書の本文に不動産の情報を直接書く方法です。誰にどの不動産を残すのかとあわせて、土地の所在・地番や建物の所在・家屋番号などを本文に記載します。 たとえば、自宅の土地2筆と建物を長男に残したい場合は、次のように記載します。 「第1条 遺言者は、遺言者が所有する下記の土地及び建物を、長男○○太郎(昭和55年4月1日生)に相続させる。」 1 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番4 地目 宅地 地積 150.00平方メートル 2 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番5 地目 宅地 地積 30.00平方メートル 3 建物 所在 広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号 123番4 種類 居宅 構造 木造かわらぶき2階建 床面積 1階60.00平方メートル、2階45.00平方メートル 誰にどの不動産を残すのかを示したうえで、それぞれ特定できるように分けて記載します。単に「自宅を長男に相続させる」とだけ書くと、特定が不十分で無効になる可能性があるため、誰が読んでも対象が分かるように書くことが大切です。 なお、遺言書を手書きで作成する場合、不動産の表示も含めて本文は必ず手書きしなければなりません。したがって、所有している不動産の数が少なく、記載する情報が多くない場合に適した方法だといえるでしょう。 ただし、手書きで作成する以上、誤字や脱字には注意が必要です。たとえば、誤字によって登記上の表示と異なる内容を書いた場合、別の不動産を書いているとみなされて、登記手続きができない可能性もあります。 財産目録に記載する 2つ目は、別紙として作成する財産目録に記載する方法です。遺言書の本文には「誰に、どの財産目録に記載した財産を残すのか」を書き、財産目録で対象の不動産を特定します。 たとえば、所有している自宅の土地2筆と建物を長男に残す場合の記載例は以下のとおりです。 まず、遺言書の本文には次のように記載します。 「第1条 遺言者は、別紙財産目録1記載の土地及び建物を、長男○○太郎(昭和55年4月1日生)に相続させる。」 そして、別紙の財産目録には、対象となる不動産を次のように記載します。 別紙財産目録1 1 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番4 地目 宅地 地積 150.00平方メートル 2 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番5 地目 宅地 地積 30.00平方メートル 3 建物 所在 広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号 123番4 種類 居宅 構造 木造かわらぶき2階建 床面積 1階60.00平方メートル、2階45.00平方メートル 財産目録を作成することで、複数の不動産を所有している場合でも、どの財産を記載しているのか整理しやすくなります。 また、遺言書の本文と異なり、財産目録は手書きで作成する必要はありません。パソコンで作成したり、不動産の登記事項証明書のコピーなどを利用して作成したりできます。 とくに、登記事項証明書のコピーを財産目録として利用すれば、手書きの負担を減らせるだけでなく、書き間違いのリスクも抑えやすくなるでしょう。 ただし、手書き以外の方法で作成した財産目録については、遺言者本人が署名・押印する必要があります。とくに、財産目録を複数作成した場合は、目録のすべてのページに署名・押印することは、覚えておいたほうがよいでしょう。 最後に、ここまで紹介した2つの方法の主な違いを整理すると、以下の表のようになります。 比較項目 本文に直接書く 財産目録に記載する 不動産の表示方法 遺言書の本文に、所在・地番・家屋番号などを直接記載する 本文では財産目録を指定し、不動産の詳しい情報は別紙にまとめる 手書きする範囲 自筆証書遺言では、不動産の表示を含めて本文を手書きする 本文は手書きする必要があるが、財産目録はパソコンで作成したり、登記事項証明書のコピーを利用したりできる 見やすさ 不動産が少なければ、誰にどの財産を残すのかを本文だけで確認しやすい 不動産の情報を別紙にまとめられるため、財産が多い場合でも整理しやすい 誤字・転記ミス 地番や家屋番号などを手書きするため、書き間違いに注意が必要 パソコン作成や登記事項証明書のコピーを利用すれば、手書きによる転記ミスを抑えやすい 不動産が多い場合 記載する情報が増えるほど、手書きの負担が大きくなる 複数の土地や建物があっても、一覧にして整理しやすい 適しているケース 所有している不動産が少なく、記載する内容も多くない場合 不動産が多い場合、手書きによる転記ミスをできるだけ抑えたい場合など 紹介した2つの方法は、それぞれ特徴が異なります。自分の状況に応じて、どちらの方法を選ぶのがよいか慎重に検討して判断することが大切です。 LINEで無料相談する 遺言書に不動産を正しく記載するためには確認が重要 不動産について正しく記載するためには、遺言書の作成中や作成後に登記事項証明書と照らし合わせて、誤りがないか確認することが大切です。 不動産の表示に誤りがあっても、それだけで直ちに遺言書全体が無効になるとは限りません。しかし、誤りが原因で対象の不動産が特定できなかった場合、遺言書の内容どおりに不動産を残せないなど、トラブルが生じる可能性があります。 トラブルが生じないようにするためにも、記載内容と登記上の表示が一致しているか確認することは、遺言書の作成において重要なポイントといえます。 確認するときは、土地であれば所在・地番・地目・地積、建物であれば所在・家屋番号・種類・構造・床面積など、項目をひとつずつ見比べましょう。とくに、敷地が複数の土地に分かれている場合や、共有持分がある場合の記載漏れには注意が必要です。 誤りを見つけた場合は、法律で定められている訂正方法にしたがって、正しい内容に訂正する必要があります。なお、訂正方法が間違っていると、有効な訂正とみなされない可能性があるため、注意が必要です。 訂正する箇所が多い場合は、訂正方法の誤りによるリスクを避けるために、遺言書を最初から書き直す方法も検討するとよいでしょう。 遺言書の作成や内容の確認は専門家に相談するのがおすすめ 遺言書に不動産を表示する方法には、本文に直接書く方法と、財産目録を利用する方法があることは、これまで見てきたとおりです。どちらの方法を選ぶ場合でも、大切なのは対象となる不動産を正確に記載することです。 正確に記載するためには、作成中や作成後にしっかりと内容を確認する必要があります。ただし、自分で書いた遺言書を自分だけで確認すると、思い込みなどから誤字や記載漏れを見落としてしまうこともあるでしょう。 そこで、記載内容を共有しても問題がなければ、家族や知人、友人などに確認してもらうのもひとつの方法です。自分以外の人が見ることで、不動産の表示の書き間違いや、分かりにくい記載に気づける場合もあるでしょう。 ただし、遺言書には、誰にどの財産を残すのかなど個人的な内容が記載されています。 家族だからこそ内容を知られたくない、財産の分け方について話しづらいなど、身近な人には確認を頼みにくい方もいるでしょう。また、家族や知人に確認してもらっても、法的に問題がないかまで判断できるとは限りません。 ここまでの記事を読んで、自分だけで遺言書を作成したり、内容を確認したりすることに不安を感じている方もいるでしょう。少しでも不安がある方は、専門家へ相談することもおすすめの方法のひとつです。 ここからは、専門家に相談するメリットや、相談する専門家を選ぶときのポイントについて解説します。専門家への相談を検討している方は、ぜひ参考にしてください。 専門家に相談するメリット 専門家に相談するメリットは、自分だけでは気づきにくい誤りや不明確な記載を、専門的な視点から確認してもらえることです。自分だけでは見落としていたようなポイントも、専門家に確認してもらうことで発見できる場合もあるでしょう。 また、専門家に相談すれば、身近な人に内容を見せることなく、記載内容について確認を受けられます。とくに、財産の分け方を家族には知られたくない方や、身近な人には相談しづらい方には、メリットのひとつといえるでしょう。 専門家に相談するデメリット 専門家に相談すると、自分だけで作成する場合と比べて追加の費用がかかる点がデメリットといえます。たとえば、相談先に行くまでの交通費や、専門家に支払う相談料などが必要になります。 また、専門家に相談内容を説明するための手間もかかります。とくに、相談内容が複雑な方の場合は専門家と何度もやり取りをするケースもあり、大きな手間がかかることもあるでしょう。 専門家への相談を検討する際には、メリットだけでなくデメリットも考慮したうえで判断することが大切です。 遺言書や相続を専門にしている専門家を選ぶ 相談先を選ぶ際には、遺言書や相続を専門的に取り扱っている専門家のなかから選ぶのがよいでしょう。 遺言書は、不動産の表示だけを正しく書けば完成するものではありません。自分がどのような形で財産を残したいのかを整理したうえで、誰にどの財産を残すのかを決め、その内容が正しく伝わるように遺言書へ反映する必要があります。 遺言書を専門的に取り扱っている専門家であれば、不動産の表示の確認だけでなく、自分の希望を実現するための内容についても、一般的な専門家と比べて適切なアドバイスを受けやすいでしょう。 したがって、相談先を選ぶときは、資格だけで判断するのではなく、何を専門にしているかも含めて検討するのがよいといえます。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書専門の法務事務所です。作成した遺言書のチェックだけでなく、想いを実現するための内容の提案まで相談できるため、安心といえるでしょう。 遺言書への不動産の記載について広島でよくある質問 最後に、遺言書への不動産の記載についてよくある質問を見ていきましょう。 遺言書には普段使っている住所を書くだけではだめですか? 普段使っている住所だけを書いたからといって、直ちに遺言書が無効になるわけではありません。ほかの記載内容とあわせて、対象となる不動産を特定できる場合もあるでしょう。 ただし、不動産の登記事項証明書を確認して、登記上の表示にしたがって書くのが基本です。特定ができない場合のリスクを避けるためにも、手間はかかりますが、登記上の表示のとおりに書くのがよいでしょう。 「自宅」と書けば戸建ての自宅を残せますか? 「自宅」とだけ書くのではなく、土地と建物をそれぞれ具体的に書くのが基本です。 土地と建物は別々の不動産であるため、それぞれ特定できるように書く必要があります。たとえば、土地であれば所在・地番など、建物であれば所在・家屋番号などを登記事項証明書で確認して記載します。 「自宅」という表現だけでは特定が不十分になる可能性があるため、土地と建物を漏れなく記載するのがよいでしょう。 マンションはマンション名と部屋番号を書けばよいですか? 普段使っているマンション名や部屋番号だけで判断せず、登記事項証明書の内容に沿って書くことが大切です。 マンションの登記では、建物全体を示す「一棟の建物」と、自分が所有している一室である「専有部分」を確認します。また、敷地権が登記されている場合は、その対象となる土地や敷地権の割合などもあわせて確認する必要があります。 戸建ての場合と表示の仕方が異なるため、マンションの登記事項証明書を確認して、一棟の建物・専有部分・敷地に関する権利が分かるように記載しましょう。 不動産は本文と財産目録のどちらに書くのがよいですか? 所有している不動産の数や記載する内容に応じて選ぶとよいでしょう。 不動産が少なければ、本文に直接書くことで誰に何を残すのかを確認しやすくなります。一方、不動産が多い場合や手書きの負担を減らしたい場合は、財産目録にまとめる方法が適しています。財産目録は、パソコンで作成したり、登記事項証明書のコピーを利用したりすることもできます。 不動産の地番や家屋番号を書き間違えたらどうすればよいですか? 誤りを見つけた場合は、法律で定められた訂正方法にしたがって、適切に修正する必要があります。 間違えた文字を単に消して書き直すだけでは、適切な訂正として認められない場合があるため、注意が必要です。訂正箇所が多い場合は、遺言書を最初から書き直すことも検討するのがよいでしょう。 書き間違いのリスクを抑えて遺言書を作成したい場合はどうすればよいですか? 書き間違いや方式の不備が不安な場合は、公正証書遺言を検討するとよいでしょう。 公正証書遺言は、遺言者本人ではなく公証人が作成するため、自分で遺言書の本文を手書きする必要がありません。また、法律の専門家である公証人が作成するため、自分だけで作成する場合と比べて、記載の誤りや方式の不備によって遺言が無効になるリスクを抑えやすいといえます。 なお、公正証書遺言の特徴については、「広島で公正証書遺言をおすすめする理由・作り方・注意点を解説」で詳しく解説しています。 まとめ 遺言書に不動産を表示するときは、誰が読んでも対象となる不動産が特定できるように、登記上の表示のとおりに記載するのが基本です。登記上の表示は、不動産の登記事項証明書で確認できます。 また、不動産を表示する方法には、大きく分けて本文へ直接書く方法と財産目録を使う方法の2つがあります。どちらの方法を選ぶとしても、作成中や作成後に記載内容を確認して、正確に表示することが大切です。 不動産の表示も含めて、遺言書の作成に不安がある方は、遺言書や相続を専門にしている専門家に相談するのがおすすめの方法のひとつです。ただし、メリットだけでなくデメリットもあるため、それぞれを比較して検討するのがよいでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 不動産の記載内容の確認はもちろん、ご家族の関係・財産の状況・あなたの想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を一から考えて提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

広島で遺言書保管制度を利用するメリット・デメリットや判断のポイント

広島 遺言書 相談

2026.09.16

遺言書を法務局に預けようと考えたとき、「利用してから困ることはないか」「預けるだけで希望どおりに財産を残せるのか」と気になる方もいるでしょう。保管制度にはメリットだけではなく、利用前に知っておきたいデメリットもあります。 この記事では、保管制度の主なメリット・デメリットを解説します。さらに、制度を利用するか判断するためのポイントについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。 遺言書保管制度の3つのメリット 遺言書の保管制度とは、自分で作成した手書きの遺言書を、法務局で預かってもらえる制度です。自宅や貸金庫などで保管する場合とは異なり、遺言書の原本を法務局という公的な機関に管理してもらえる点が特徴といえるでしょう。 また、保管制度には、大きく分けて次の3つのメリットがあります。 遺言書を安全に保管しやすい 相続開始後の検認が不要になる 亡くなった後に遺言書の存在を知らせる仕組みがある ここからは、3つのメリットについて見ていきましょう。 遺言書を安全に保管しやすい 遺言書を自宅などで保管していると、長い年月の間に置き場所がわからなくなったり、誤って処分してしまったりする可能性があります。 保管制度では、法務局で遺言書の原本を管理してもらえるため、紛失に対する備えになるでしょう。また、原本が法務局で管理されることで、第三者が内容を書き換える、勝手に処分するといったリスクへの対策にもなります。 自分で長期間保管することに不安がある場合、法務局に管理を任せられる点はメリットといえるでしょう。 相続開始後の検認が不要になる 制度を利用した場合、遺言者が亡くなった後に家庭裁判所で検認する必要がありません。検認とは、遺言書の形状や日付、署名、保管の状況などを家庭裁判所が確認するための手続きです。 原則として、自宅などで保管されている遺言書は検認が必要になり、手続きの手間や費用がかかります。しかし、制度を利用した場合は検認が不要になるため、相続人の負担を減らし、スムーズに相続手続きを進められるメリットがあるでしょう。 ただし、検認が不要だからといって、遺言書の内容や有効性が保証されているわけではないことは、覚えておいた方がよいでしょう。 なお、検認手続きの詳しい内容については「広島で遺言書の検認手続きをする注意点とポイントをわかりやすく解説」で詳しく解説しています。 亡くなった後に遺言書の存在を知らせる仕組みがある 法務局の保管制度には、遺言者が亡くなった後に、遺言書が保管されていることを通知する仕組みがあります。 通知には、「指定者通知」と「関係遺言書保管通知」という2種類があり、それぞれ次のような特徴があります。 比較項目 指定者通知 関係遺言書保管通知 通知が始まる条件 法務局が遺言者の死亡を確認したとき 関係相続人等の誰かが遺言書を閲覧するか、遺言書情報証明書の交付を受けたとき 届く相手 あらかじめ指定した方(3名まで) ほかの関係相続人等 通知される内容 遺言書が保管されている事実や保管場所など 遺言書が保管されている事実や保管場所など 自宅などに遺言書を保管している場合、自分以外に保管場所を知らなければ、亡くなった後に遺言書が見つけてもらえない可能性があります。法務局へ預けておくことで、遺言書の存在を知ってもらうきっかけを作れるのはメリットといえるでしょう。 なお、通知の詳しい条件については、こちらの法務省の公式サイトで確認できます。また、遺言書の内容そのものは通知されないことは、覚えておいた方がよいでしょう。 遺言書保管制度の4つのデメリット ここまでは、保管制度の3つのメリットについて解説してきました。遺言書の保管について不安がある方にとっては、選択肢のひとつになるでしょう。 しかし、制度の利用にはメリットだけではなく、以下のようなデメリットもあります。 内容は法務局に相談できない 本人が法務局へ出向く必要がある 保管制度の様式も守る必要がある 保管後の閲覧や内容変更にも手間がかかる ここからは、4つのデメリットについて順に解説します。 内容は法務局に相談できない 法務局では、遺言書に誰を受取人として記載するか、どの財産をどのように分けるかといった、内容の相談はできません。自分の希望に合う分け方や、その希望を伝える文章は、保管の手続きとは別に考える必要があります。 ただし、法務局が遺言書を何も確認せずに預かるわけではありません。本文や日付、氏名の記載など、法律で定められた形式が守られているかを確認します。 しかし、あくまでも法律で定められた形式について確認するのみであり、内容が本人の希望に合っているかを判断するものではありません。たとえば、本人は特定の預金を残したつもりでも、どの預金を指すのか読み手が判断しにくい記載になっていた場合でも、法務局がアドバイスすることはないでしょう。 なお、法務局で保管したからといって、有効性が保証されるものではありません。形式が正しくても、内容に誤りがあって無効になるケースもあることは、覚えておいた方がよいでしょう。 本人が法務局へ出向く必要がある 遺言書を法務局で保管してもらうためには、作成した本人が窓口へ出向いて申請する必要があります。家族や専門家などの代理人に申請を任せたり、遺言書を郵送して手続きを済ませたりすることはできません。 また、申請先の法務局は、本人の住所地・本籍地・所有している不動産の所在地のうち、いずれかを管轄する法務局から選ぶ必要があります。さらに、管轄の法務局のなかでも、保管制度に対応している法務局でしか手続きができないため、注意が必要です。 外出に大きな負担がない方であれば問題になりにくいものの、病気や身体の状態などによって移動が難しい方にとっては、制度の利用が難しい場合があります。 制度を利用する場合は、作成した本人が申請先の法務局へ直接出向くことが可能かも含めて、検討するのがよいでしょう。 保管制度の形式も守る必要がある 遺言書を法務局で預かってもらうためには、保管制度の形式に合わせて作成しなければなりません。具体的には、以下の表のような形式が定められています。 項目 保管用の様式 用紙 A4サイズを使用する 記載する面 片面のみに記載する 余白 決められた余白を空ける 複数ページの場合 ページ番号を記載する 封の有無 封をしない 綴じ方 ホチキスなどで綴じない なお、自筆証書遺言として法律で決められている形式と、法務局で保管してもらうための形式は別のものです。作成した遺言書が法務局の形式に合っていなければ、申請を受け付けてもらえない場合があります。 すでに作成している場合は、制度の形式に合っているか事前に確認しておくことが大切です。詳しい内容は、法務省の公式サイトの「遺言書の様式等についての注意事項」で確認できますので、ぜひ参考にしてください。 保管後の閲覧や内容変更に手間がかかる 遺言書を法務局へ預けた後も、内容を確認したり、変更したりする場合は手続きが必要です。 まず、内容を確認するには、法務局のモニターで画像を確認する方法と、預けている原本を確認する方法の2つがあります。モニターで確認する場合は1回1,400円、原本を確認する場合は1回1,700円の手数料がかかるだけでなく、実際に預けている法務局まで出向く必要があります。 次に、内容を変更するには、大きく分けて新しく遺言書を作成する、既に保管している遺言書を返してもらって修正するという2つの方法があります。いずれの方法であっても、改めて遺言書を保管する手続きをする必要があり、1通につき3,900円の手数料がかかります。 なお、住所などの登録情報が変わった場合は、法務局へ届出しなければならないため、注意しましょう。 保管制度の利用を検討する際は、将来内容を確認したり見直したりする可能性も含めて考えるようにしましょう。 なお、遺言書の見直しを考えた方がよいケースについては「遺言書を作り直した方がよいケースや広島で作り直す方法を解説」で詳しく解説しています。 LINEで無料相談する 遺言書保管制度を利用するべきか判断するポイント 制度を利用するべきか判断するためには、これまで解説してきたメリット・デメリットを踏まえたうえで、次の3つの視点から考えてみるのがよいでしょう。 法務局への来庁が負担にならないか 保管制度で解決できる悩みか 公正証書遺言と比較する ここからは、それぞれの判断ポイントについて詳しく解説します。 法務局への来庁が負担にならないか 保管制度を利用する場合、基本的に遺言書は本人が手書きする必要があります。さらに、手続きをするためには、作成した本人が法務局へ出向いて申請しなければなりません。 したがって、作成の負担だけでなく、法務局への移動の負担についても考慮することが大切です。たとえば、手書きや外出に大きな支障がなく、決められた形式に合わせて準備できる方であれば、大きな負担になりにくいでしょう。 一方、手書きするのが難しい場合や、病気などが原因で外出が難しい場合には、制度の利用が難しい可能性があるでしょう。とくに、家族や専門家に手続きを任せられる制度ではない点に注意が必要です。 制度の利用を検討するにあたって、自分で手続きを進められるかという点は見落としている方が多いといえます。遺言書を手書きで作成できるかだけでなく、自分で法務局へ出向いて手続きができるかも含めて考えるようにしましょう。 保管制度で解決できる悩みかを考える 保管制度が自分に合っているか判断するには、遺言書に対して抱えている悩みを整理することが大切です。なぜなら、制度で解決しやすい問題と、解決できない問題があるためです。 たとえば、遺言書を自宅などで管理すると紛失する、第三者に改ざんされる、亡くなった後に誰にも見つけられないというリスクを不安に感じている方は、制度を利用するのがよいでしょう。 法務局が遺言書の原本を管理してくれるため、紛失や改ざんへの備えになります。また、亡くなった後に遺言書が保管されている事実を通知する仕組みもあるため、遺言書が発見されないリスクを抑えられるでしょう。 一方で、保管制度では遺言書の内容に関する不安まで解消するのは難しいといえます。誰に財産を残すのか、どのように分けるのかなど、内容について法務局が相談に応じたり、判断したりする制度ではないからです。 保管や発見に関するものか、それとも内容に関するものかというように、自分が遺言書に対して抱える悩みが何かについて、丁寧に整理して明確にすることが大切だといえるでしょう。 公正証書遺言と比較する 保管制度を検討するにあたって、一般的に比較対象になる場合が多いのが公正証書遺言です。 公正証書遺言は、法律の専門家である公証人が本人の希望を確認して作成します。本人が手書きで作成する場合と比べて、形式や内容の不備で無効になるリスクを抑えられるでしょう。 また、基本的には公証役場に出向いて作成しますが、状況に応じて公証人に自宅や病院などへ出張してもらえる場合もあります。病気などで外出するのが難しい方の場合、出張で対応してもらえるのは大きなメリットだといえるでしょう。 一方で、公証人へ支払う手数料がかかることや、原則として証人2人の立会いが必要になるなど、メリットだけではなくデメリットもあります。したがって、公正証書遺言の方が保管制度より優れているというわけではありません。 形式や内容の不備で無効になるリスクを抑えたい場合は、公正証書遺言を検討するのがよいでしょう。 なお、公正証書遺言については「広島で公正証書遺言をおすすめする理由・作り方・注意点を解説」の記事でわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 迷ったら専門家に相談するのがおすすめ 保管制度を選ぶべきか判断するポイントについては、これまで見てきたとおりです。3つのポイントはどれも重要ですが、なかでも「自分が抱えている悩みを保管制度で解決できるのか」を整理することが、もっとも重要といえます。 保管制度は、遺言書の紛失や改ざんへの備え、亡くなった後に遺言書の存在を知らせる仕組みなど、主に保管や発見に関する悩みを解決しやすい制度です。一方、誰にどの財産を残すのかといった内容について、法務局が一緒に考えてくれるわけではありません。 したがって、まずは「遺言書を安全に保管したいのか」「財産の分け方など内容について相談したいのか」など、何について悩んでいるのかを整理することが大切です。目的が明確になれば、保管制度を利用するのか、別の方法を検討するのかも判断しやすくなります。 ただし、家族関係や財産の状況によって確認すべき点も異なるため、自分だけでは悩みを整理しにくかったり、確認すべき点を見落としたりすることもあります。自分だけで整理することに不安がある場合は、専門家へ相談するのもおすすめの方法のひとつです。 ここからは、専門家に相談するメリットと、相談先を選ぶポイントについて解説します。保管制度の利用について悩みや不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。 専門家に相談すると悩みや不安を整理しやすい 専門家へ相談するメリットは、単に遺言書の書き方を教えてもらえることだけではありません。家族関係や財産の状況、遺言書で実現したい希望などを確認しながら、自分では漠然としていた悩みを一つずつ整理できます。 たとえば、「遺言書について何となく不安」という状態でも、話を整理していくことで、保管方法に不安があるのか、財産の分け方を決められないのか、希望をどのように書けばよいのかわからないのかが明確になります。そのうえで、何を決める必要があるのか、どの点を確認した方がよいのか、どのような選択肢が考えられるのかを整理しやすくなります。 また、自分だけで考えていると、気づいていない問題や確認すべき点を見落とすこともあります。専門的な視点から確認してもらうことで、自分では気づかなかった点を把握し、必要な判断材料をそろえたうえで遺言書の作成方法や保管方法を検討できます。 すでに遺言書を作成している場合も、希望する内容と実際の記載に食い違いがないか、確認しておきたい部分が残っていないかなどを相談できます。自分の悩みや希望を整理し、必要な確認事項を明確にできることは、専門家へ相談する大きなメリットといえるでしょう。 遺言書を専門にしている専門家を選ぶ 遺言書について相談する場合は、遺言書を専門にしている専門家を選ぶのがおすすめです。 遺言書を専門にしている専門家であれば、遺言書に関する知識や経験が豊富な場合が多いでしょう。自分が抱えている悩みや不安を整理しながら、どのような点を確認し、どのような方法を検討すればよいのかについて、適切なアドバイスが受けられるといえます。 また、複数の方法で迷っている場合は、それぞれの特徴や注意点を整理したうえで、判断するポイントを示してくれます。方法ごとの違いを理解したうえで検討できるため、自分の希望や状況に合った方法を選びやすくなる点も、遺言書を専門にしている専門家へ相談するメリットのひとつです。 遺言書を専門にしている専門家を選べば、不安や悩みを専門的な視点から整理してもらうことで、最適な方法を選びやすくなるため、おすすめといえるでしょう。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書専門の法務事務所です。高い専門性を活かしたアドバイスが受けられるだけでなく、悩みや不安に応じた最適な方法や遺言書の内容も提案してくれるため、安心して相談できるでしょう。 遺言書保管制度についてよくある質問 最後に、遺言書の保管制度についてよくある質問を見ていきましょう。 法務局に預ければ遺言書は必ず有効になりますか? 法務局に預けたからといって、遺言書の有効性が保証されるわけではありません。 法務局では、遺言書が法律で定められた形式に沿って作成されているか確認されます。ただし、確認されるのは形式面であり、内容が適切かどうかまで確認してもらえるわけではありません。 形式に問題がなくても、記載内容によっては有効性が問題になる可能性があるため、注意が必要です。 保管した遺言書の内容は後から変更できますか? 法務局に預けた後でも、内容を変更できます。 方法としては、保管している遺言書を返してもらい、内容を変更して改めて預ける方法があります。また、変更後の内容で新しく作り直して、改めて保管申請することもできます。 なお、すでに預けている遺言書を残したまま、新しく作成した遺言書を追加で保管する方法も可能です。ただし、複数の遺言書が残っていると、亡くなった後に内容の判断が難しくなる場合があるため、ひとつの遺言書だけ残すのがおすすめといえます。 亡くなった後は家族に遺言書の内容が自動的に通知されますか? 亡くなった後に、内容が自動的に通知されることはありません。 保管制度では、あらかじめ指定した方や、相続人などが遺言書を閲覧した場合などに、一定の内容が通知される仕組みがあります。通知されるのは、遺言書が保管されている事実や保管場所などであり、内容は含まれていません。 生前でも家族は保管されている遺言書を閲覧できますか? 家族であるという理由だけでは閲覧できません。 遺言者が生きている間に、通常の閲覧手続きを利用できるのは遺言書を作成した本人です。したがって、家族に遺言書を作成したことや法務局へ預けていることを伝えていたとしても、それだけで家族が自由に内容を確認できるわけではありません。 法務局での保管をやめると遺言書も無効になりますか? 法務局での保管をやめたとしても、無効にはなりません。 保管申請を撤回すると、法務局での保管が終了して、預けていた遺言書の原本が返還されます。あくまでも原本が返還されるだけであり、有効性には影響がないため、保管をやめたことが原因で無効になることはありません。 まとめ 保管制度には、遺言書を安全に保管しやすいなどのメリットもあります。一方で、内容の相談ができない、本人が窓口へ出向く必要があるといったデメリットがあります。 利用するべきか判断するためには、メリット・デメリットだけでなく、自分が何に悩んでいるのかを整理することが大切です。ただし、自分だけでは悩みを整理しにくかったり、確認すべき点を見落としたりすることもあるでしょう。 自分だけで悩みや不安を整理することが難しい場合は、専門家へ相談するのがおすすめです。とくに、遺言書を専門にしている専門家であれば、遺言書に関する知識や経験を踏まえたアドバイスを受けられ、最適な方法を選択できるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 単に「遺言書を作る」のではなく、ご家族の関係・財産の状況・ご本人の想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための適切な方法や内容をご提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

公正証書遺言の作成費用はいくら?広島での計算方法や具体例を解説

広島 遺言書 相談 公正証書

2026.09.09

公正証書遺言の作成を検討している方のなかには、「公証役場にいくら支払えばよいのか」「証人や専門家への費用まで含めると、結局いくら必要なのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、公正証書遺言の作成に必要な基本手数料や追加で必要になる費用を解説します。また、専門家に相談する場合の費用の目安についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。 公正証書遺言の費用は3つに分けて考える 公正証書遺言を作成するときにかかる主な費用は、大きく分けて次の3つになります。専門家の支援を利用する場合は、3つの費用とは別に専門家への報酬が発生します。 費用の種類 費用の内容 公証役場へ支払う費用 基本手数料、遺言加算、出張関係費用など 証人に支払う費用 公証役場から紹介してもらう証人の日当など 必要書類の取得費用 戸籍謄本、登記事項証明書の取得費用など ここからは、3つの費用について順に確認していきましょう。 なお、公正証書遺言の特徴や作成するメリット・デメリットについては、「広島で公正証書遺言をおすすめする理由・作り方・注意点を解説」の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。 公証役場へ支払う費用 公証役場へ支払う費用の中心となるのは、基本手数料です。基本手数料は一律ではなく、遺言書によって財産を受け取る人と、受け取る財産の価額をもとに計算します。 また、基本手数料のほかにも、遺言書の内容や完成した公正証書の交付方法などに応じて別の費用が加わる場合があります。 たとえば、病気や高齢などの事情から公証役場へ行くことが難しい場合、作成のために自宅や病院などへ公証人に出張してもらえます。出張の場合、現地までの往復の交通費や、公証人への日当などの追加費用が必要になるでしょう。 また、作成した公正証書遺言について、紙や電子データを交付してもらうための費用もかかります。 公証役場へ支払う費用には、基本手数料のほかにも、出張費用や交付費用があることは、覚えておいたほうがよいでしょう。 証人にかかる費用 公正証書遺言の作成には、証人2名の立会いが必要です。基本的には作成する本人が証人を用意することになりますが、適当な証人がいない場合には、公証役場から紹介を受けられます。 公証役場から証人の紹介を受ける場合には、証人へ支払う日当などの費用が必要になります。証人の費用は全国一律にはなっていないため、利用予定の公証役場へ事前に確認しておくのがよいでしょう。 必要書類の取得費用 遺言者と相続人との関係や、財産の内容を確認するための資料を準備する必要があります。たとえば、戸籍謄本のほか、不動産がある場合には登記事項証明書や固定資産評価証明書などが必要になることがあります。 戸籍謄本などの必要書類を取得する際には、基本的に交付手数料がかかるでしょう。また、遠方の役所で取得する場合は郵送で請求することになり、郵便切手などの実費も必要になります。 なお、必要書類の種類は作成する遺言書の内容によって異なります。何を取得すればよいかを公証役場に確認したうえで、準備を進めることが大切です。 公正証書遺言の基本手数料の計算方法 基本手数料は令和7年10月1日に改定されており、現在は次の表のように金額が定められています。 目的の価額 手数料 50万円以下 3,000円 50万円を超え100万円以下 5,000円 100万円を超え200万円以下 7,000円 200万円を超え500万円以下 13,000円 500万円を超え1,000万円以下 20,000円 1,000万円を超え3,000万円以下 26,000円 3,000万円を超え5,000万円以下 33,000円 5,000万円を超え1億円以下 49,000円 1億円を超え3億円以下 49,000円+超過額5,000万円までごとに15,000円を加算 3億円を超え10億円以下 109,000円+超過額5,000万円までごとに13,000円を加算 10億円を超える場合 291,000円+超過額5,000万円までごとに9,000円を加算 基本手数料を計算するときに注意したいのは、財産全体の金額をそのまま表に当てはめるわけではない点です。原則として、財産を受け取る人ごとに、その人が受け取る財産の価額を確認し、それぞれに対応する手数料を求めます。 たとえば、同じ総額の財産でも、1人にまとめて残す場合と複数人に分けて残す場合とでは、基本手数料が異なることがあります。費用を把握するには、まず「誰に、どのくらいの財産を残すのか」を整理することが大切です。 ここからは、基本手数料をどのような順序で計算するのかを詳しく見ていきましょう。 1.受取人ごとに受け取る財産の価額を整理する 最初に確認するのは、誰がどのくらいの価額の財産を受け取るのかです。 基本手数料を計算するときは、原則として財産を受け取る人ごとに金額を分けて考えます。この計算の基準となる財産の価額を「目的価額」といいます。 たとえば、6,000万円相当の財産を1人にすべて残す場合は、その人の目的価額を6,000万円として考えます。一方、2人に3,000万円ずつ残す場合は、それぞれ3,000万円として分けて計算します。 基本手数料を計算するためには、財産総額だけを見るのではなく、まずは「誰が、いくら相当の財産を受け取るのか」を整理することがポイントといえます。 2.受取人ごとに料金表を当てはめて手数料を合計する 次に、それぞれの受取人について整理した目的価額を、先ほどの料金表へ当てはめます。 たとえば、1人が3,000万円相当の財産を受け取る場合は、「1,000万円を超え3,000万円以下」の区分に当てはめます。受取人が複数いる場合は、同じように一人ひとりの手数料を求めて、その金額を合計します。 したがって、単純に「受取人が2人なら手数料も単純に2倍になる」とは限りません。各自が受け取る財産の価額によって、適用される料金区分が異なるためです。 基本手数料を見積もるときは、受取人の人数だけではなく、それぞれに残す財産の価額まで確認する必要があるでしょう。 3.財産全体が1億円以下なら遺言加算13,000円を加える 受取人ごとの基本手数料を合計したら、最後に遺言加算が必要かを確認します。 遺言書で分け方を決める財産全体の価額が1億円以下の場合は、遺言加算といって、受取人ごとの手数料を合計した金額に13,000円が加算されます。 とくに注意したいのは、1億円以下かどうかを受取人ごとに判断するのではない点です。受取人が複数いる場合でも、遺言の対象となる財産全体の価額を基準に判断します。 一方、財産全体が1億円を超える場合には、13,000円は加算されません。 たとえば、2人に8,000万円と4,000万円の財産をそれぞれ残す場合、受取人ごとの価額はいずれも1億円以下です。しかし、財産全体では1億2,000万円となり、全体で1億円を超えているため、13,000円は加えません。 基本手数料だけでなく、遺言加算についても覚えておくとよいでしょう。 具体例で公正証書遺言の手数料を計算する ここまでは、作成にかかる基本手数料について、計算のポイントを解説してきました。 実際の金額は、財産の総額だけで決まるわけではありません。誰にどのくらいの財産を残すかによって、適用される手数料の区分や合計額が変わります。 ここからは、3つの具体例を使って、基本手数料と遺言加算をどのように計算するのかを見ていきましょう。 例1|6,000万円を1人に相続させる場合 6,000万円の財産を1人に相続させる場合、目的価額は6,000万円になります。そして、料金表では「5,000万円を超え1億円以下」に該当するため、基本手数料は49,000円です。 また、対象となる財産全体も1億円以下なので、遺言加算として13,000円が加わります。ここまでの内容を踏まえて金額を計算すると、次のとおりとなります。 49,000円+13,000円=62,000円 なお、62,000円で費用が確定するわけではありません。作成した遺言書の交付費用のほか、証人の日当や必要書類の取得費用なども必要になります。 例2|6,000万円を2人に3,000万円ずつ相続させる場合 次に、6,000万円の財産を2人へ3,000万円ずつ相続させるケースを見てみましょう。 まず、財産全体の6,000万円をそのまま料金表へ当てはめるのではなく、受取人ごとに3,000万円として計算します。3,000万円は「1,000万円を超え3,000万円以下」の区分に該当するため、1人分の基本手数料は26,000円となり、2人分を合計すると基本手数料は52,000円となります。 また、対象となる財産全体は1億円以下なので、遺言加算13,000円が加わります。したがって、以下のとおりとなります。 26,000円+26,000円+13,000円=65,000円 例1と財産総額はどちらも6,000万円ですが、1人にまとめて残す場合は62,000円、2人に3,000万円ずつ残す場合は65,000円となります。つまり、基本手数料は財産総額だけではなく、受取人ごとの金額をもとに計算する点が重要といえるでしょう。 なお、受取人が増えれば必ず一定額ずつ高くなるわけではありません。実際の金額は、各自が受け取る財産の価額が料金表のどの区分に当てはまるかによって変わります。 例3|1億2,000万円を2人に8,000万円・4,000万円で相続させる場合 最後に、1億2,000万円相当の財産を2人へ分け、1人に8,000万円、もう1人に4,000万円を相続させるケースを見てみましょう。 今回のケースも、財産全体の1億2,000万円をそのまま料金表へ当てはめるのではなく、受取人ごとに分けて基本手数料を計算します。 まず、1人目が受け取る8,000万円は「5,000万円を超え1億円以下」の区分に該当するため、基本手数料は49,000円です。次に、2人目が受け取る4,000万円は「3,000万円を超え5,000万円以下」に該当するため、33,000円となります。 それぞれの手数料を合計すると、次のようになります。 49,000円+33,000円=82,000円 なお、今回のケースでは対象となる財産全体が1億2,000万円であるため、遺言加算13,000円は必要ありません。 ここまで見てきた3つの例をまとめると、次のようになります。 ケース 財産総額 受取人数・配分 受取人別基本手数料 遺言加算 小計 例1 6,000万円 1人に6,000万円 49,000円 13,000円 62,000円 例2 6,000万円 2人に3,000万円ずつ 26,000円+26,000円 13,000円 65,000円 例3 1億2,000万円 8,000万円・4,000万円 49,000円+33,000円 なし 82,000円 3つの例を比べると、財産の総額が同じであっても、受取人の人数やそれぞれに残す金額によって、基本手数料の合計が変わることが分かります。 たとえば、例1と例2はいずれも財産総額が6,000万円ですが、1人にまとめて残す場合と、2人に3,000万円ずつ分ける場合とでは、小計が異なります。また、例3のように財産全体が1億円を超える場合には、遺言加算13,000円は加わりません。 公正証書遺言にかかる手数料を見積もるときは、財産総額だけを見るのではなく、「誰に、どのくらいの財産を残すのか」まで整理したうえで計算することが大切といえるでしょう。 LINEで無料相談する 広島で基本手数料以外にかかる主な費用の具体例 公正証書遺言にかかる費用を見積もるには、基本手数料と遺言加算に加えて、作成の準備や当日の状況などに応じて必要となる費用も確認しておくことが大切です。 ここでは、広島市で公正証書遺言を作成する場合を想定して、基本手数料以外にかかる主な費用を具体例とともに見ていきましょう。 戸籍などの必要書類を取得する費用 広島市の市役所や広島法務局で取得する場合、必要書類の手数料は次のとおりです。 書類 取得費用 戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) 1通450円 除籍謄本 1通750円 改製原戸籍謄本 1通750円 住民票の写し 1通300円 印鑑登録証明書 1通300円 固定資産税関係の証明書 原則1件350円 不動産の登記事項証明書 窓口請求1通600円 戸籍謄本は1通450円、除籍謄本と改製原戸籍謄本はそれぞれ1通750円です。また、広島市の住民票と印鑑登録証明書は、それぞれ1通300円となっています。 不動産がある場合には、登記事項証明書や固定資産の価額を確認できる資料も必要になります。登記事項証明書を法務局の窓口で取得する場合は1通600円、広島市の固定資産税関係の証明書は原則1件350円です。 以下の表は、一般的なケースを想定して、必要書類の取得費用を計算した結果を整理したものです。 取得する書類と通数 金額 戸籍謄本:2通 450円×2通=900円 除籍謄本・改製原戸籍謄本:2通 750円×2通=1,500円 相続人以外の受取人の住民票:1通 300円×1通=300円 不動産の登記事項証明書:1通 600円×1通=600円 固定資産税関係の証明書:1件 350円×1件=350円 合計 900円+1,500円+300円+600円+350円=3,650円 なお、実際に必要となる書類や通数は、家族関係や財産の内容によって異なります。公証役場に必要書類を確認したうえで、どの程度の取得費用がかかるかシミュレーションしておくのがよいでしょう。 証人を紹介してもらう費用 広島市の公証役場で証人を紹介してもらう場合は、証人1名につき5,000円の日当がかかります。 たとえば、証人2名を紹介してもらう場合の費用は、5,000円×2名=10,000円となります。 なお、証人になれる人を自分で2名用意する場合には、公証役場から証人を紹介してもらうための費用はかかりません。 ただし、証人は誰でもよいわけではありません。たとえば、未成年者や推定相続人・財産を受け取る人・その配偶者や直系血族などは証人になれません。 自分で手配するときは、証人になれる人かを確認するようにしましょう。 公証人に自宅や病院へ出張してもらう費用 公証人が出張する場合、日当は1日20,000円で、4時間以内であれば10,000円です。また、現地までの往復の交通費がかかります。さらに、病床で作成する場合などには、受取人ごとに計算した基本手数料へ50%が加算される場合もあります。 たとえば、基本手数料が64,000円で、公証人に広島市内の病院へ出張してもらうケースを考えてみましょう。 病床での作成により基本手数料へ50%の加算が適用される場合、加算額は次のとおりです。 基本手数料の50%加算:64,000円×50%=32,000円 また、出張が4時間以内の場合は、日当として10,000円が必要です。 したがって、合計金額は以下のようになります。 64,000円+32,000円+10,000円=106,000円 公証人に出張してもらう場合は、通常の作成費用よりも高くなることを前提に、日当や交通費、加算の有無まで含めて公証役場へ確認しておくことが大切です。 作成した遺言書の交付にかかる費用 交付費用は、基本手数料とは別にかかります。 電子データで交付してもらう場合は、1通あたり2,500円です。書面の場合は、交付される書面1枚につき300円となります。 たとえば、書面で交付してもらい、枚数の合計が10枚の場合の費用は以下のとおりです。 300円×10枚=3,000円 交付方法や枚数によって費用が変わることは、覚えておいたほうがよいでしょう。 広島で公正証書遺言を専門家に依頼する場合の費用相場 遺言内容の整理や原案の作成、公証役場との調整などを専門家へ依頼することも可能です。専門家に依頼する場合、ここまで見てきた公証役場へ支払う費用などとは別に、専門家への報酬が必要になります。 一般的に、専門家への報酬の相場は10万円~20万円程度と考えておいたほうがよいでしょう。 ただし、専門家への報酬額は全国一律に決められているものではありません。依頼先や遺言の内容、どこまでの支援を依頼するかによって、実際の金額が異なる点には注意が必要です。 広島で公正証書遺言を依頼する専門家を選ぶときのポイント 公正証書遺言の作成を専門家へ依頼するときは、料金の安さだけで選ばないことが重要です。 同じような料金でも、対応してもらえる内容や追加費用の有無によって、最終的な費用や自分で進める作業の範囲は変わります。専門家を選ぶときは、主に次の3つのポイントを確認するとよいでしょう。 必要なサービスが料金に含まれているか 基本報酬とは別にかかる費用が明確になっているか 依頼前に見積りを確認できるか ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。 サービス内容が明確か確認する 公正証書遺言の作成サポートといっても、専門家によって対応してくれる範囲は大きく異なります。 たとえば、遺言者の希望を聞きながら財産や相続人の状況を整理し、必要書類の確認や取得、公証役場との事前調整、証人の手配、作成当日の立会いまで一通り対応してくれる専門家もいます。 一方で、依頼者から伝えられた内容をもとに、遺言書の原案を作成することを中心としている専門家もいます。原案の作成が中心の場合、必要書類の収集や公証役場とのやり取りなどは、自分で進めなければならないことがあります。 また、ホームページを見ても、どこまでのサービスが料金に含まれているのか分かりにくい場合も多いでしょう。 公正証書遺言の作成を任せたい場合は、料金だけを見て比較すると、実際に依頼したあとで「ここまでは対応してもらえないのか」と感じる可能性があります。単に料金の安さだけで判断せず、自分が希望する支援をどこまで受けられるのかを確認したうえで、適切な専門家を選びましょう。 報酬とは別にかかる費用が明確になっているか 次に、報酬以外にどのような費用がかかるのかを確認します。 専門家ごとに、報酬に含まれている費用は異なります。したがって、作成を依頼した場合の合計費用を確認するときは、何が報酬に含まれ、何が別料金になるのかまで確認することが大切です。 とくに、次のような項目を確認しておくと、費用の全体像を把握しやすくなるでしょう。 公証役場の手数料は別途必要か 戸籍などの取得費用は含まれているか 証人を手配してもらう場合に追加費用がかかるか 財産や相続人の数によって料金が変わるか 追加の相談や原案の修正に費用がかかるか 基本報酬が安くても、追加費用が多ければ、最終的な支払額が高くなることもあります。専門家を比較するときは、最終的に合計で費用がいくらになるのかという視点で確認することが重要です。 依頼前に見積りを確認できるか 安心して依頼するためには、事前に見積りを確認できるかも重要なポイントです。 最初に案内された料金だけを見て依頼したものの、手続きを進める途中で追加費用が発生して、当初想定していた金額を超えるケースもあります。 基本報酬だけではなく、実費や追加料金を含めて、事前にどの程度の費用がかかるのかを確認できる専門家を選ぶと、支払額の見通しを立てやすいでしょう。 また、どのような場合に追加料金が発生するのかまで説明を受けておくことも大切です。見積りの金額と追加費用が発生する条件が明確であれば、依頼後に想定していなかった費用が加わるリスクを抑えやすくなります。 公正証書遺言を依頼する専門家を選ぶ際は、料金の安さだけ判断するべきではありません。必要なサービスが含まれているか、別途必要な費用が明確か、事前に総額の見通しを確認できるかという点まで考慮して、比較検討するようにしましょう。 たとえば、遺言書専門の行政書士広島もみじ法務事務所は、必要な書類の取得をはじめ、公正証書遺言の作成を一括でサポートしています。報酬は定額制を採用しており、事前に実費も含めた見積りを提示してくれるため、安心して依頼できるでしょう。 公正証書遺言の費用について広島でよくある質問 最後に、公正証書遺言の費用についてよくある質問を見ていきましょう。 公正証書遺言の費用は全部でいくらかかりますか? 公正証書遺言にかかる費用の総額は、財産の価額や受取人の人数、証人を自分で用意するか、専門家へ依頼するかなどによって異なります。 基本となるのは公証役場へ支払う手数料です。このほか、戸籍などの必要書類の取得費用、証人を紹介してもらう場合の費用などが加わります。公証人に病院や自宅へ出張してもらう場合は、日当や交通費なども必要です。 さらに、専門家へ公正証書遺言の作成を依頼する場合は、専門家への報酬も加わります。総額を確認したい場合は、それぞれの費用を分けて見積もることが大切です。 財産が多いほど公正証書遺言の費用も高くなりますか? 基本的には、受取人が受け取る財産の価額が高くなるほど、公証役場へ支払う基本手数料も高くなります。 ただし、公正証書遺言の基本手数料は、財産総額だけで決まるわけではありません。誰にどのくらいの財産を残すのかを整理し、受取人ごとに手数料を計算して合計します。 財産総額が同じでも、1人にまとめて残す場合と複数人に分けて残す場合とでは手数料が異なるケースもあるため、注意が必要です。 公証役場に相談するだけでも費用はかかりますか? 作成の流れ、必要な書類や費用に関する一般的な相談であれば、基本的に相談料はかかりません。 ただし、実際にかかる費用の金額などの具体的な相談について、回答が難しい場合があるでしょう。 証人を自分で用意すれば費用を抑えられますか? 証人を自分で用意できれば、公証役場から証人を紹介してもらうための費用はかかりません。 ただし、誰でも証人になれるわけではありません。相続人になる人や財産を受け取る予定の人など、法律で証人になれない人が決まっているため、慎重に選ぶのがよいでしょう。 公正証書遺言は専門家に依頼せず自分で作成できますか? 公正証書遺言は、専門家へ依頼しなくても自分で作成できます。必要書類をそろえ、公証役場と打ち合わせを進めれば、専門家への報酬もかかりません。 ただし、自分で作成する場合は、必要書類の取得や公証役場との調整などを自分で進める必要があります。また、単に手続きの負担が大きいだけではなく、「誰にどの財産を残すのか」「自分の希望を実現するには、どのような内容の遺言書にすればよいのか」を考えるのが難しい場合もあるでしょう。 自分だけで内容を決めることに不安がある場合や、必要な準備ができるか心配な場合は、専門家への依頼を検討するのがおすすめといえます。 ただし、専門家を選ぶ際は、料金の安さだけで決めるべきではありません。料金に何が含まれているか、どこまで対応してもらえるかなどをしっかりと確認して検討することが大切です。 まとめ 公正証書遺言の作成費用には、大きく分けて公証役場へ支払う費用、必要書類の準備費用や証人に支払う費用の3つがあります。 主な費用は、財産の価額に応じて算出される基本手数料です。ただし、財産を受け取る人数などによって金額が変わるため、注意が必要です。 また、作成は専門家へ依頼できますが、別途報酬が必要になります。一般的な報酬相場は10万円~20万円程度ですが、専門家ごとにサービスの内容は異なるため、料金の安さだけで判断しないことが大切です。 公正証書遺言の作成には、さまざまな費用がかかります。あとから想定外の費用が生じないよう、しっかりと事前に確認して進めるのが安心といえるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 単に「遺言書を作る」のではなく、ご家族の関係・財産の状況・ご本人の想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を設計・提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

広島でエンディングノートを作る方法・内容・遺言書との違いを解説

広島 エンディングノート 遺言書

2026.08.27

広島でエンディングノートを作りたいと思っても、「どのノートを使えばよいのか」「何から書き始めればよいのか」と悩む方は多いです。とくに、財産の分け方について希望がある場合、エンディングノートだけで足りるのかと不安に思っている方もいるでしょう。 そこで、今回は、エンディングノートの作り方だけでなく、遺言書との違いについても解説します。さらに、相談できる専門家も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 エンディングノートとは エンディングノートとは、自分の情報や希望を整理し、家族や大切な人に伝えるためのものです。財産や契約、医療に関する情報のほか、介護や葬儀、お墓についての考えなどもまとめられ、大きく2つの役割があります。 1つ目は、生活や財産、契約、医療などの情報を書き出し、自分自身が現在の状況を把握しやすくすることです。2つ目は、病気や事故などで自分の意思を十分に伝えられなくなった場合に備えて、万が一のときに必要な情報や本人の希望を確認できるようにしておくことです。 ここからは、2つの役割について、それぞれ詳しく見ていきましょう。 自分の現在を整理できる 氏名や生年月日、住所、家族・親族の連絡先などの基本情報に加え、預貯金や不動産、保険、各種契約、医療に関する情報を書き出すことで、自分の現在の状況を整理できます。また、情報を書き出す過程で、普段は意識していなかった契約や、しばらく確認していない財産の状況に気付くきっかけになる場合もあります。 エンディングノートで現在の生活や財産などを整理することで、亡くなったあとのことだけでなく、これからの暮らし方について自分がどのように考えているのかを見つめ直す機会になるでしょう。 万が一のときに情報や希望を伝える備えになる たとえば、急な病気や事故などによって自分で意思を伝えられなくなった場合、必要な情報を把握できないことがあります。しかし、緊急連絡先や医療情報、契約や財産の所在などを整理しておけば、必要な情報を確認する手掛かりになるでしょう。 とくに、医療や介護について、本人が大切にしたいことや希望を書いておくことで、万が一自分で伝えられなくなったとしても、家族が実現させてくれる可能性があるでしょう。ただし、ノートへ希望を書けば、将来の医療やケアが記載どおりに決まるという意味ではありません。 エンディングノートは、自分に万が一のことがあった場合に、必要な情報や自分の希望を伝えるための備えになるといえるでしょう。 広島のエンディングノートで大切な5つの項目 エンディングノートにはさまざまな項目がありますが、とくに大切な項目は次の5つといえるでしょう。 本人・家族・友人などの情報 財産や各種契約に関する情報 医療や介護についての情報 葬儀やお墓などについての希望 大切な人へのメッセージ ここからは、5つの項目についてわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。 本人・家族・友人などの情報 本人の氏名や生年月日などの基本情報に加え、緊急時に連絡してほしい家族や友人などの氏名や連絡先なども整理しましょう。たとえば、家族が普段から知っている情報であっても、ノートの一か所にまとめておけば緊急時に確認しやすくなるため、安心といえます。 ただし、内容を詳細に書きすぎてしまうと、必要な情報が一見してわかりにくくなる可能性があります。まずは、氏名、住所、連絡先といった最低限必要な情報から整理して記載するのがよいでしょう。 財産や各種契約に関する情報 預貯金、不動産、保険などの財産については、「どのような財産があるのか」「どこを確認すればよいのか」を把握できるように整理しましょう。たとえば、金融機関名や不動産の所在地など、財産について確認する手掛かりを残しておくことが大切です。 また、電気・ガスなどの生活に関する契約や、インターネットサービスなども整理しておくと、契約状況が確認しやすくなります。とくに、オンラインで完結する契約は紙の書類が残らないこともあるため、利用しているサービスの名前や内容を記録しておくとよいでしょう。 ただし、暗証番号やログインパスワードなどを一か所にまとめると、不正利用につながるおそれがあります。必要な情報を確認できることと、情報を安全に管理することの両方を考える必要があるでしょう。 なお、財産の内容を伝えることと、亡くなった後にその財産を誰へ残すかを法的に決めることは異なります。財産の分け方まで決めたい場合は、遺言書の作成も検討する必要があるでしょう。 医療や介護についての情報 医療や介護については、まず現在の状況を整理しておきます。たとえば、治療中の病気、服用している薬、アレルギー、かかりつけの医療機関などです。とくに、介護を受けている場合は、利用しているサービスや支援してくれている人についても記録しておくとよいでしょう。 また、これからの医療や介護について、自分の希望も書いておくとよいでしょう。たとえば、介護が必要になったときにどこで暮らしたいか、どのような支援を受けたいかを書いておけば、自分で希望を伝えられなくなった場合の備えになるため、安心といえます。 葬儀やお墓などに関する希望 葬儀やお墓、供養の方法などの希望がある場合は、亡くなったあとに希望が伝わるようにまとめておくとよいでしょう。たとえば、葬儀の規模や形式、連絡してほしい人、お墓や納骨先の希望など、自分の考えを具体的に整理しておくのがおすすめです。 とくに、すでに葬儀社や寺院、お墓などについて決めていることがあれば、名称や場所、連絡先もあわせて記載しておくとよいでしょう。 大切な人へのメッセージ ノートには、家族や親しい方へ伝えておきたい感謝の気持ちや、これまで言葉にできなかった思いを残せます。日頃のお礼や一緒に過ごした思い出、これからも大切にしてほしいことなど、自分なりの言葉で自由に書けます。 普段は恥ずかしくて直接伝えにくいことでも、文章であれば落ち着いて言葉にできる場合もあるでしょう。面と向かっては言いにくかった感謝の気持ちや相手への思いなどを、自分のペースで整理して残せます。 書き方に決まりはないため、伝えたい相手や内容に応じて、自分に合った形で自由にメッセージを考えるのがよいでしょう。 エンディングノートは書けるところから始める エンディングノートは、最初から順番にすべての項目を書く必要はありません。 項目が多い場合は、一度で完成させようとすると負担になりやすいため、まずは氏名や連絡先、家族に伝えておきたいことなど、すぐに書ける内容から始めると取り組みやすくなります。調べないと分からないことや、まだ考えがまとまっていない内容は、空欄のまま後回しにしても問題ありません。 一方で、急な病気や事故などに備え、家族が必要になる可能性の高い情報は早めに整理しておくとよいでしょう。 たとえば、緊急連絡先、現在の病気や服用している薬、預貯金や保険などの財産情報、各種契約の内容、医療や介護についての希望などです。本人が自分で説明できない状況になったときでも、家族が必要な情報を確認しやすくなります。 また、これまでの人生を振り返る内容や、大切な方へのメッセージなどは、急いで書き終える必要はありません。思い出したことを後から加えたり、気持ちの変化に合わせて書き直したりすることもできます。 一度書いたら完成するものではなく、生活や財産、家族関係、考え方の変化に合わせて内容を更新することが大切です。書きやすいところから始め、必要性の高い情報を先に整理しながら、少しずつ自分に合った内容へ整えていくとよいでしょう。 LINEで無料相談する 広島では「広島市いきいき人生ノート」を利用できる 広島でエンディングノートを作る方法のひとつに、広島市が提供している「広島市いきいき人生ノート」があります。医療や介護についての希望、財産や連絡先など、これからの生活や万一のときに備えて整理しておきたい情報が書き込めるようになっています。 「広島市いきいき人生ノート」は冊子として配布されているほか、広島市の公式ウェブサイトではPDFも公開されています。冊子が手元になくても内容を確認できるため、どのようなことを書けばよいのかを確認してから作成を始められるでしょう。 もっとも、広島でエンディングノートを作成する場合、広島市が提供しているノートを使わなければならないわけではありません。遺言書のように法律で形式が決まっているものではないため、市販品を利用したり、自分に必要な内容だけをまとめて作成したりする方法もあるでしょう。 なお、広島市いきいき人生ノート、市販品、自作の主な違いを整理すると、次のようになります。 選択肢 特徴 向いている状況 広島市いきいき人生ノート あらかじめ幅広い項目が用意されている 何を書けばよいか分からず、用意された項目に沿って整理したい場合 市販品 商品によって項目やレイアウトが異なる 内容だけでなく、書きやすさやデザインなども選びたい場合 自作 必要な項目だけを自由にまとめられる 書きたい内容がある程度決まっており、自由に追加・修正したい場合 どの方法が適しているかは、何を書きたいのかによって異なります。「自分に必要な項目がそろっているか」「無理なく書き続けられるか」「あとから内容を見直しやすいか」といった点を比べて、自分に合うノートを選ぶようにしましょう。 なお、「広島市いきいき人生ノート」は冊子として配布されているほか、広島市の公式ウェブサイトではPDFも公開されています。PDF版を利用したい方は、広島市の「広島市いきいき人生ノート」公式ページからダウンロードできます。 エンディングノート作成後の注意点 エンディングノートは、作成後の管理も大切です。いざというときに誰もノートの存在や保管場所を知らなければ、必要な情報を確認できない可能性があるからです。 ただし、財産や医療、連絡先などの個人情報が含まれる場合が多いため、情報を安全に保管することも考える必要があるでしょう。 ここからは、作成後の注意点について詳しく解説します。 保管場所を検討する 必要な人が、必要なときに見つけてもらえる場所へ保管しましょう。どれだけ詳しく書いていても、保管場所が分からなければ、いざというときに内容を確認してもらえません。 ただし、預貯金や保険、医療、連絡先など、人に知られたくない情報が含まれる場合は、単に見つけやすい場所で保管すればよいというわけではありません。したがって、記載している内容に応じて、安全性と見つけやすさのバランスを考えるのがポイントです。 たとえば、自宅の書斎の引き出しや寝室の収納、鍵付きの保管場所など、家族が場所を把握しやすく、第三者の目には触れにくい場所が考えられます。そのうえで、信頼できる家族などに保管場所を伝えておくと、必要なときに確認してもらいやすくなります。 記載内容も踏まえて、保管場所を慎重に検討することが大切といえるでしょう。 財産・家族関係・医療等が変わったら見直し、古い情報を残さない 作成後も、財産や契約、家族関係、健康状態、本人の希望などは変化します。古い情報が残ったままでは、必要なときに現在の状況と異なる可能性があります。 たとえば、次のような事情が生じた場合には、見直しを検討するのがよいでしょう。 家族関係に変化があった 預貯金や不動産などの財産が変わった 保険や各種サービスの契約内容が変わった 病気や介護など健康状態に変化があった 転居など生活環境が変わった 財産や家族関係、健康状態などに変化があったときは、そのままにせず内容を見直し、できるだけ現在の状況に合った情報を残しておくことが大切です。 エンディングノートは遺言書の代わりにはならない エンディングノートでは、預貯金や不動産、保険などの財産について、何を所有しているのか、どこを確認すればよいのかを整理できます。ただし、財産の情報を家族へ伝えることと、亡くなった後に誰へ何を残すのかを法的に決めることは別です。 ノートに財産について記載していても、それだけで希望する分け方に法的な効果が生じるわけではありません。「自宅を特定の人に残したい」「財産の分け方を自分で決めておきたい」など、亡くなった後の財産について自分の希望に法的な効果を持たせたい場合は、遺言書を作成する必要があります。 財産の分け方について実現したい希望がある場合は、遺言書についても検討するのがよいでしょう。 エンディングノートと遺言書は両方作れる エンディングノートと遺言書は、それぞれ目的が異なるため、必要に応じて両方とも作れます。両方とも作っておけば、家族が必要とする情報や自分の思いを伝えながら、財産の分け方について自分の希望を残せるでしょう。 また、ノートに「遺言書を作成していること」や「どこに保管しているか」を記載しておけば、亡くなった後に家族が遺言書を見つけるための手掛かりにもなるでしょう。 ただし、ノートに財産の分け方まで具体的に書くと、読んだ人が遺言書と同じようなものだと受け取ったり、遺言書と内容が異なる場合に本人の最終的な意思が分かりにくくなったりするおそれがあります。結果として、相続人や受遺者の間で認識の違いが生じ、トラブルにつながる可能性もあるため、注意が必要です。 遺言書を併用すれば、「家族に必要な情報や希望を伝えること」と「財産の分け方について希望を実現すること」の両方に備えられるため、安心といえます。自分が何を伝えておきたいのか、財産の分け方について実現したい希望があるのかを整理したうえで、両方作成するべきかを検討するのがよいでしょう。 迷ったら専門家に相談するのがおすすめ エンディングノートには、自分の希望や考えを整理できるだけでなく、万が一のときに伝えたい情報を残せるといった特徴があります。 一方で、作成にあたってはさまざまな項目があり、「どこまで書けばよいのかわからない」と迷うこともあるでしょう。また、財産の分け方について希望がある方だと、「自分の場合は遺言書も作った方がよいのではないか」と悩む方も多いのではないでしょうか。 とくに、「この不動産は長男に渡したい」「預貯金は友人に相続してほしい」など、財産の分け方について具体的に記載すると、遺言書との区別が分かりにくくなり、相続人間の認識の違いやトラブルにつながるおそれがあるため、注意が必要です。 ここまでの記事を読んで、エンディングノートに何を書けばよいか迷っている、遺言書を作成すべきかわからないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。少しでも悩んでいる方は、行政書士や司法書士といった専門家に相談するのがおすすめといえます。 とくに、エンディングノートの作成は遺言書と併せて検討することも少なくないため、遺言書・相続を専門にしている専門家を選ぶのが安心といえるでしょう。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。エンディングノートだけでなく遺言書についても精通しており、最適なアドバイスを受けられるでしょう。 エンディングノートについて広島でよくある質問 最後に、エンディングノートについてよくある質問を見ていきましょう。 エンディングノートは何歳から書けばよいですか? エンディングノートは、何歳から始めなければならないというものではありません。将来のことを考え始めたときや、自分の情報を整理して家族に伝えておきたいと感じたときが、書き始めるひとつのタイミングといえます。 一度にすべてを書こうとせず、連絡先や医療情報など、書きやすい項目から少しずつ進めると取り組みやすいでしょう。 エンディングノートはパソコンやスマートフォンで作ってもよいですか? エンディングノートには法律上決められた専用様式がないため、パソコンやスマートフォンで作成することもできます。 ただし、パソコンやスマートフォンで作成する場合は、紙で作成する場合と比べて見つけられにくい可能性があります。万が一のときにデータを見つけてもらえるよう、保存場所や確認方法までしっかりと検討するようにしましょう。 エンディングノートを作れば遺言書は不要ですか? エンディングノートを作っていても、遺言書が不要になるとは限りません。エンディングノートは、財産の情報や医療・介護についての希望、家族へのメッセージなどを整理して伝えるために役立ちますが、亡くなった後の財産の分け方を法的に定めるためのものではないからです。 「自宅を特定の人に残したい」「相続人ではない人にも財産を渡したい」など、財産の承継について自分の希望を法的な形で残したい場合は、エンディングノートとは別に遺言書を作成する必要があります。 遺言書にはいくつかの方式がありますが、作成するのであれば、公正証書遺言は有力な選択肢です。公証人が作成に関わるため形式上の不備を防ぎやすく、原本も公証役場で保管されるため、紛失などのリスクを抑えられます。また、相続が始まった後に家庭裁判所で検認を受ける必要もありません。 公正証書遺言の特徴やメリット・デメリットについては、「広島で公正証書遺言をおすすめする理由・作り方・注意点を解説」の記事をぜひ参考にしてください。 家族にエンディングノートの内容を全部見せる必要がありますか? エンディングノートの内容を、家族全員にすべて見せる必要はありません。財産や医療、連絡先など、知られる相手を限った方がよい情報も含まれるため、誰にどこまで伝えるかは内容に応じて決めるのがよいでしょう。 たとえば、家族にはノートを作成していることや保管場所だけを伝え、詳しい内容は必要になったときに確認してもらう方法もあります。一方で、医療や介護についての希望など、事前に話し合っておいた方がよい内容は、信頼できる家族と共有しておくと考えを伝えやすくなります。 すべてを一律に見せることではなく、必要な人が必要な情報を確認できるようにしておくことが大切だといえるでしょう。 財産が少なくてもエンディングノートを作る意味はありますか? エンディングノートを作る目的は、財産を整理することだけではありません。緊急時の連絡先や契約の内容、医療や介護についての希望、葬儀やお墓に関する考えなど、家族が必要になったときに確認してほしい情報をまとめておくためにも役立ちます。 そのため、財産が多いか少ないかだけで、作成する意味があるかを判断する必要はありません。たとえば、家族に伝えておきたいことや、自分にしか分からない情報があるかという視点で考えると、エンディングノートが必要かどうかを判断しやすくなるでしょう。 暗証番号やパスワードもエンディングノートに書いたほうがよいですか? 暗証番号やパスワードは、エンディングノートにそのまま書き残さない方がよい場合があります。預貯金や各種サービスの情報と一緒にまとめてしまうと、ノートを見た第三者に悪用されるおそれがあるためです。 たとえば、利用している銀行やサービスの名称、必要な情報をどこで確認できるかといった手掛かりだけを記載し、暗証番号やパスワードそのものは別の方法で管理する方法もあります。 何をノートに書き、何を別に管理するかを分けて考えるとよいでしょう。 まとめ エンディングノートを作成しておくと、自分の希望や考えを整理できるだけでなく、万が一のときに伝えたい情報を残せます。作成する場合は、最初からすべての項目を埋めようとせず、自分自身の情報や緊急連絡先など、書きやすい内容から整理するのがポイントです。 また、亡くなった後の財産の分け方について希望がある場合は、遺言書の作成も検討する必要があります。ただし、エンディングノートと遺言書にはそれぞれ役割があり、記載するべき内容も異なるため、自分だけで作成することに不安がある方は専門家に相談するのがおすすめです。 専門家に相談することで、何をどのように書くべきか、遺言書が必要かなどについてアドバイスを受けられるため、安心といえるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 単に「遺言書を作る」のではなく、ご家族の関係・財産の状況・ご本人の想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を設計・提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

広島で遺言書に遺言執行者の指定がない場合の対応方法を解説

広島 遺言書 相談 遺言執行者

2026.08.05

遺言書を見つけた方のなかには、遺言執行者の指定がなく、どうしたらよいのかと不安に思っている方もいるでしょう。また、遺言書の作成を検討している方も、遺言執行者は指定するべきなのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 そこで、今回は、遺言執行者が必要になるケースだけでなく、適切な人を選任するポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてください。 遺言書に遺言執行者の指定が無いと無効? 遺言執行者とは、相続人の調査や預貯金の解約などの必要な手続きを、相続人や受遺者に代わって進める権利と義務がある人のことです。 遺言執行者の指定は、遺言書が有効になるための要件にはなっていません。つまり、指定がなかったとしても、それだけで効力そのものが無効になるというわけではありません。 一方で、必要な手続きを進めるうえでは、遺言執行者が重要になる場合があります。なぜなら、法律上必要とされているケースや、法律上は求められているわけではありませんが、必要になりやすいケースがあるからです。 ここからは、遺言執行者が法律上必要になる主なケースや、法律上は必須ではないものの、必要になりやすいケースについて解説します。 遺言執行者が法律上必要になる主なケース 法律上必要になる主なケースは、次のとおりです。 推定相続人の廃除に関する内容がある 認知に関する内容がある それぞれ、詳しく見ていきましょう。 推定相続人の廃除に関する内容がある 推定相続人の廃除とは、一定の事情がある場合に、本来は相続人になれる人の相続する権利を失わせることです。推定相続人の廃除に関する内容が遺言書に含まれている場合は、遺言執行者しか対応できないため、注意が必要です。 認知に関する内容がある 認知とは、婚姻していない男女の間に生まれた子について、法律上の親子関係を認めることです。法律上、遺言書で認知することが可能となっており、遺言執行者が対応する必要があります。 広島で遺言執行者が必要になりやすいケース 法律上は必要ないものの、以下のケースでは相続人や受遺者が手続きを進めるのが難しい可能性があるため、遺言執行者がいたほうがよいでしょう。 相続人に協力してもらいにくい事情がある 相続人や財産が多い 金融機関で求められる ここからは、それぞれのケースで必要になりやすい理由について解説します。 相続人に協力してもらいにくい事情がある 預貯金の解約や不動産の名義変更などの手続きは、相続人全員の協力が必要になります。したがって、協力してもらいにくい事情がある場合には、手続きを進めるのが難しくなる可能性があります。 たとえば、関係が疎遠な相続人がいる場合です。そもそも連絡が取れない、連絡が取れてもあまり協力的ではないなど、関係が疎遠な相続人がいる場合は、手続きを進めるのが難しくなるケースが多いです。 また、再婚家庭で前婚の子どもがいる場合も、前婚の子どもの協力が得られず手続きが進められなくなる可能性があるため、注意が必要です。 相続人に協力してもらいにくい事情がある場合は、遺言執行者がいれば、手続きを進めやすくなります。なぜなら、遺言執行者は、相続人や受遺者の協力がなくても必要な手続きを自分で進められるからです。 したがって、関係が疎遠、前婚の子どもがいるなど、相続人に協力してもらいにくい事情がある場合は、遺言執行者が必要になりやすいといえるでしょう。 相続人や財産が多い 相続人や財産が多い場合、預貯金の解約などの必要な手続きが煩雑になり、誰がどのように進めればよいかがわかりにくく、スムーズに進められない場合があります。 遺言執行者がいれば、相続人や受遺者に代わりに中心となって手続きを進められるため、相続人や財産の数が多い場合でも、比較的スムーズに進められるでしょう。 金融機関で求められる 法律上、亡くなられた方の預貯金を解約する手続きは、遺言執行者が必要なものではありません。基本的には、相続人や受遺者の印鑑証明書など、必要な書類を揃えれば可能となっています。 しかし、金融機関によっては、預貯金の解約手続きのために遺言執行者を求めるケースがあります。金融機関から選任を求められた場合は、本来は必須ではなくても、解約の手続きを進めるために遺言執行者を選任するべきでしょう。 選任を求めるかどうかは金融機関によって対応が異なるため、事前に確認しておくのが安心といえます。 遺言執行者は家庭裁判所で選任できる 遺言執行者の指定がない、指定があっても就任を辞退されたという場合は、家庭裁判所で遺言執行者を選任する手続きができます。 手続きには、遺言書の写しや遺言者の戸籍などのさまざまな資料が必要になります。詳しくは、こちらの裁判所のホームページで内容が確認できますので、ぜひ参考にしてください。 LINEで無料相談する 広島で適切な遺言執行者を選ぶポイント 遺言執行者を指定する、または家庭裁判所で選任する場合には、誰を選ぶか検討する必要がありますが、適切な人を選ぶために押さえておくべきポイントがあります。 まず、以下に該当する人は、法律で遺言執行者にはなれないと定められているため、選ばないようにしましょう。 未成年者 破産者 次に、法律上は問題がなくても、遺言執行者として手続きを進めるのが難しい可能性がある人は、選ばないほうがよいとえいます。たとえば、病気や高齢などが理由で体調に不安がある、体力的には問題がないが手続きをする時間が取れないといった人は、避けた方がよいでしょう。 適切な遺言執行者を選任するためには、法律上なれない人以外から選ぶことはもちろん、自らが中心となって動ける人を選ぶことが大切です。 遺言書に遺言執行者の指定がない場合は専門家に相談するのがおすすめ 遺言執行者が法律上必要になるケースや、必要になりやすいケースについては、これまで見てきたとおりです。一般的には、相続人との関係が疎遠など必要になりやすいケースが多く、遺言執行者が中心になって手続きを進めた方がよい場合が少なくありません。 遺言執行者を選任する場合は、誰を選ぶかが重要なポイントになります。しかし、必要な手続きは専門的であり、日常生活を送りながら対応する時間を確保することは難しい場合が多いため、適切な人を見つけられない可能性もあります。 ここまでの記事を読んだ方のなかには、遺言執行者が必要なのか、必要な場合に誰を選んだらよいのだろうかと、不安に思っている方もいるのではないでしょうか。遺言執行者の選任に不安がある方は、専門家に相談するのがおすすめといえます。 専門家に相談することで、遺言書の内容や現状を踏まえたうえで、選任について適切なアドバイスをもらえるでしょう。また、専門家によっては、遺言執行者への就任を依頼できる場合もあります。 相続人や受遺者への通知、相続財産の調査、財産目録の作成、預貯金解約や名義変更など、専門的で複雑な手続きを進めなければならないため、専門家に就任を依頼できれば安心といえるでしょう。 相談できる専門家は、大きく分けて行政書士、司法書士、弁護士です。ここからは、専門家ごとの特徴について紹介するので、相談する専門家を選ぶための参考にしてください。 行政書士 行政書士は法的な書類を作成する専門家です。遺言書の作成や相続手続きのサポートも可能であり、遺言書の内容や相続人や財産の内容を整理したうえで、選任が必要かどうか判断するためのアドバイスがもらえるでしょう。 とくに、相続トラブルになる可能性が低い場合は、まずは行政書士に相談してみるのがよいでしょう。 ただし、相続トラブルになる可能性が高い場合は行政書士では対応が難しいため、弁護士への相談を検討するのがよいといえます。 司法書士 司法書士は登記の専門家です。遺言書に複数の不動産を承継させる内容がある場合、相続登記が複雑になる可能性があるため、司法書士に相談するのがよいでしょう。 一方で、司法書士も相続トラブルになる可能性が高い場合は対応が難しいため、弁護士への相談を検討するのがおすすめです。 弁護士 弁護士は法律の専門家であり、遺言の有効性をめぐる争いなどの相続トラブル全般について相談できます。たとえば、相続人の一部が遺言書の内容に納得していない場合など、相続トラブルの可能性が高い場合は、弁護士に相談するのがよいでしょう。 遺言執行者の指定について広島でよくある質問 最後に、遺言執行者の指定について広島でよくある質問を見ていきましょう。 遺言執行者の指定がない遺言書は無効になりますか? 指定がないからといって、当然に無効になるわけではありません。ただし、形式不備や内容に問題がある場合は、有効性が問題になることがあるでしょう。 家庭裁判所で遺言執行者を選任する場合、誰が申立てできますか? 申立てができるのは、相続人や受遺者などの利害関係人です。 遺言執行者に相続人の1人を選任できますか? 未成年者や破産者でない限り、法律上は相続人を選任できます。ただし、適切に手続きが進められる人を選ぶのがよいでしょう。 遺言執行者に法人を選任できますか? 個人だけでなく、法人を選任することも可能です。たとえば、行政書士法人や弁護士法人を選任するケースもあるでしょう。 まとめ 遺言執行者の指定がなくても、遺言書の内容が無効になることは基本的にありません。しかし、手続きを進めるために法律上必要になるケースや、遺言執行者がいた方がスムーズに進められるケースがあることは、覚えておいた方がよいでしょう。 とくに、相続人に協力してもらいにくい事情がある、相続人や財産が多いといった場合は、遺言執行者に選任して手続きを進めるべきだといえます。ただし、遺言執行者には法律上なれない人がいるなど、適切な人を選ぶ必要があるため、注意が必要です。 遺言執行者の選任の判断について少しでも不安がある方は、行政書士などの専門家に相談するのがおすすめです。とくに、遺言書や相続を専門としている専門家であれば、選任の判断だけでなく就任の依頼や手続き全般についても相談ができるため、安心といえるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 遺言執行者の選任の判断について最適なアドバイスができるだけでなく、遺言執行者に就任して各専門家と連携しながら手続きを進められるのが強みです。 まずは無料相談を活用して、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

広島で遺言執行者を就任後に辞める方法と注意点を解説

広島 遺言書 相談 遺言執行者

2026.07.20

いったんは遺言執行者を引き受けたものの、さまざまな理由で「これ以上続けるのは難しい。誰かに任せたい。」と悩んでいる方も多いでしょう。就任後の辞任は難しい場合が多く、何もしないまま放置すると責任を負うリスクもあります。 今回は、就任後に遺言執行者を辞任する手続きや、辞任が難しい場合に検討すべきおすすめの方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。 就任前と就任後で遺言執行者を辞める難易度が変わる そもそも、遺言書で遺言執行者に指定された場合、必ず就任しなければならないわけではありません。 就任前であれば、就任を辞退する意思表示をすることで断れます。しかし、一度就任したあとは、辞めたいという意思表示をするだけでは辞められなくなり、家庭裁判所で手続きをする必要があります(民法第1019条第2項)。 つまり、就任の前後で意思表示だけで辞められるかどうかが決まるため、意思表示だけでは辞められない就任後の方が、難易度は高いといえるでしょう。 なお、就任前の辞任については「遺言書で遺言執行者に指定されたら?広島で就任前に確認すべきポイント」の記事で解説していますので、併せて読んでみてください。 就任後に遺言執行者を辞める手続きの注意点 就任後に辞めるためには、家庭裁判所で遺言執行者を辞任する手続きをして、裁判所から許可をもらう必要があります。つまり、裁判所の許可が出ない限りは、原則として遺言執行者を辞められません。 また、辞任手続きの基本的な流れは次のとおりです。 管轄の家庭裁判所に辞任許可を申し立てる 家庭裁判所が事情を審理し、許可するかどうかを判断する 許可の審判が出たら、相続人・受遺者へ辞任を通知する 職務の経過・結果を報告し、資料や財産を引き継ぐ ここからは、家庭裁判所の辞任手続きの注意点について詳しく見ていきましょう。 辞任手続きの申立ては遺言執行者がする 手続きの申立てができるのは、遺言執行者本人です。本人以外の第三者が手続きをするためには、本人から委任を受けて代理人になる必要があります。 委任するのが弁護士であれば問題ありませんが、家族や友人などの弁護士以外の第三者が代理人になるには家庭裁判所の許可が必要になるため、注意が必要です。基本的には、許可が出るのは難しいと考えておいた方がよいでしょう。 申立先は亡くなった遺言者の最後の住所地で決まる 申立てをする家庭裁判所は法律で決まっており、具体的には亡くなった遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所になります。最後の住所地とは、遺言者が実際に亡くなったときの住所ではなく、亡くなった時点の住民票上の住所が基準になるため、注意が必要です。 たとえば、広島市安佐南区に住んでいた遺言者が亡くなり、住民票上は呉市になっていた場合は、呉市を管轄する家庭裁判所に申立てをする必要があります。 なお、以下の表は広島県内の家庭裁判所の所在地、管轄、連絡先をまとめたものになりますので、参考にしてください。 裁判所名 所在地 管轄区域 電話番号 広島家庭裁判所 〒730-0012 広島県広島市中区上八丁堀1-6 広島市、廿日市市、東広島市、大竹市、安芸郡、山県郡、安芸高田市のうち八千代支所の所管区域、三原市のうち旧賀茂郡大和町の区域 082-228-0561 広島家庭裁判所 呉支部 〒737-0811 広島県呉市西中央4-1-46 呉市、江田島市、竹原市、豊田郡大崎上島町 0823-21-4992 広島家庭裁判所 尾道支部 〒722-0014 広島県尾道市新浜1-12-4 尾道市、三原市のうち旧三原市・旧豊田郡本郷町・旧御調郡久井町の区域、世羅郡世羅町のうちせらにし支所の所管区域を除く区域 0848-22-3132 広島家庭裁判所 福山支部 〒720-0031 広島県福山市三吉町1-7-1 福山市、府中市、神石郡神石高原町、三次市のうち甲奴支所の所管区域、庄原市のうち旧甲奴郡総領町の区域 084-923-2806 広島家庭裁判所 三次支部 〒728-0021 広島県三次市三次町1725-1 三次市のうち甲奴支所の所管区域を除く区域、安芸高田市のうち八千代支所の所管区域を除く区域、庄原市のうち旧甲奴郡総領町の区域を除く区域、世羅郡世羅町のうちせらにし支所の所管区域 0824-63-5169 とくに、辞任手続きの申立ては遺言執行者本人の住所ではなく、遺言者が亡くなった時点の住民票上の住所地を管轄する家庭裁判所にする必要があることは、覚えておいた方がよいでしょう。 辞任の許可が出た後にやるべきこと 許可が出てたとしても、それだけですべての遺言執行者の義務がなくなるわけではありません。義務から解放されるためには、相続人や受遺者に対して以下の対応をする必要があります。 許可が出て辞任することを通知する これまで進めてきた業務の経過・結果を報告する 通知や報告の方法に法律上の決まりはありませんが、書面などの記録に残る方法が安心といえるでしょう。 遺言執行者の辞任が認められるには「正当な事由」が必要 家庭裁判所が辞任を許可するためには、正当な事由が必要です(民法第1019条第2項)。正当な事由の具体的な内容は法律上決まっておらず、最終的に家庭裁判所が判断することになるため、一概にはいえません。 しかし、どのようなケースであれば正当な事由といえるのか、気になっている方も多いでしょう。 ここからは、一般的に正当な事由として認められる可能性があるケースについて紹介します。 病気・高齢など健康上の理由 長期の入院や療養、加齢による体力・判断力の低下など、健康上の理由で遺言執行者としての業務を継続するのが難しい場合は、正当な事由として認められるでしょう。 長期出張・遠隔地への転居など時間的・物理的な事情 県外や海外への長期出張、遠隔地への転居など、時間的・物理的に職務を遂行できない事情も、遺言執行者としての業務を継続するのが難しい場合は、正当な事由として認められる可能性があるでしょう。 相続人や受遺者の対立関係に巻き込まれている場合 相続人や受遺者が遺言書の内容について対立していると、遺言執行者としてこれ以上業務を継続するのが難しいと感じる場合もあるでしょう。相続人らの対立関係などにより、遺言執行者が業務の継続が難しいと判断した場合も、正当な理由として認められる可能性があるといえます。 遺言執行者の業務を放置するのは危険 遺言執行者には、適切な注意をもって業務をおこなう義務があります。また、相続人から求められた場合は、現在の状況を報告しなければなりません(民法第1012条第3項)。 正当な理由なく業務を放置した場合は、次のような問題が起こるだけでなく、責任を負う可能性があるため、注意が必要です。 利害関係人から家庭裁判所に解任を請求される 手続きの遅れによって損害が生じた場合に、損害賠償を求められる 相続人や受遺者との間でトラブルになる なお、遺言書の内容を実現する手続きの流れや具体的な内容は「広島で遺言書を見つけたら最初にするべきことや注意点を解説」の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。 辞任せずに遺言執行者の業務を第三者へ任せる方法がある 遺言執行者は、第三者に委任して業務を任せることができます。たとえば、相続人や財産の調査、金融機関での手続きなどを自分で進めるのが難しい場合は、専門家などの第三者に業務を任せる方法もあるでしょう。 ただし、遺言執行者を交代するわけではなく、あくまでも業務を第三者に任せるための方法であることは、覚えておいた方がよいでしょう。 ここからは、第三者に遺言執行者の業務を任せる場合に押さえておきたいポイントについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。 第三者へ任せる前に遺言書の内容を確認する 遺言執行の業務を第三者へ任せたいときは、まず遺言書の内容を確認しましょう。 確認しておきたいポイントは、主に次の2つです。 第三者への委任を制限する記載がないか 遺言書がいつ作成されたか まず、遺言書に「遺言執行者本人が自ら手続きをおこなうこと」などの第三者への業務の委任を制限する記載がある場合、原則として遺言者の意思に従わなければならないため、委任は難しいでしょう。 また、遺言書の作成日にも注意が必要です。具体的には、2019年7月1日以降に作成された遺言書であれば、これまで見てきたとおり、基本的に第三者に業務を任せられます。 しかし、2019年6月30日以前に作成された遺言書については、やむを得ない事情がなければ第三者に業務を任せられません。 第三者へ業務を任せる前に、遺言書の作成日や委任の制限に関する記載がないかを確認するようにしましょう。 第三者に任せても遺言執行者の責任は原則として残る 業務を第三者へ任せたとしても、遺言執行者としての責任がなくなるわけではありません。第三者がおこなった業務についても、もとの遺言執行者が責任を負うのが原則です(民法第1016条第1項)。 ただし、やむを得ない事情があって第三者に任せた場合は、責任を負う範囲が第三者の選任や監督のみに限られることがあります。しかし、遺言執行者としての責任がすべてなくなるわけではないことは、覚えておいた方がよいでしょう(民法第1016条第2項)。 第三者へ業務を任せる場合は、遺言執行者としての責任を負うリスクを抑えるために、専門家へ任せるのがよいでしょう。 たとえば、広島もみじ法務事務所は遺言書に特化した遺言書の専門家であり、遺言執行にも精通しているため、安心して業務を任せられるでしょう。 LINEで無料相談する 遺言執行者の辞任と第三者への業務の委任を判断する基準 ここまでの記事を読んだ方のなかには、遺言執行者を辞任するか、第三者に業務を任せるか迷っている方も多いでしょう。どちらを選ぶか判断するときに重要なのは、家庭裁判所が辞任を許可するだけの正当な事由があるかどうかです。 たとえば、病気や高齢などにより、遺言執行者としての業務を続けること自体が難しい場合は、正当な事由として認められる可能性があるため、辞任を検討するのがよいでしょう。 一方で、次のような理由の場合は、正当な事由として認められるのは難しいといえます。 遺言執行の手続きが複雑で、進め方がわからない 仕事が忙しくて、手続きをする時間が取れない 手続きを間違えて責任を負うことが不安 財産調査や書類の作成を自分で進めるのが難しい 遺言執行者を辞めたいときは専門家に相談するのがおすすめ これまで見てきたとおり、遺言執行者を辞めたい場合、家庭裁判所で辞任の手続きをする、第三者に業務を任せるという方法があります。 辞任ができれば遺言執行者の義務や責任から解放されますが、正当な事由がないと辞任は難しいでしょう。また、辞めたいと悩んでいる方の理由は、仕事が多忙で業務を進める時間がない、専門的で業務の進め方がわからないという、正当な事由として認められる可能性が低いものが多いです。 辞任が難しい場合、一般的には第三者に業務を任せる方法を選択することになりますが、遺言執行者としての責任は残ります。責任を負うリスクを抑えて、安心して第三者に業務を任せたい方は、専門家に相談するのがおすすめといえます。 しかし、専門家の種類は行政書士や弁護士などさまざまです。ここまでの記事を読んだ方のなかには、どのような専門家を選べばよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。 遺言執行者の業務について相談する場合、資格だけで判断するのではなく、遺言書や相続を専門にしているかを基準に判断するのがよいといえます。遺言書や相続を専門にしている専門家であれば、遺言執行者の業務についても豊富な知識や経験を有している可能性が高いため、安心して業務を任せられるでしょう。 専門家へ相談するときに可能なら準備しておきたい資料 専門家に相談する際は、遺言書以外にも次のような資料を準備しておくと、スムーズに話ができるでしょう。 遺言者の戸籍や住民票の除票 相続人がわかる戸籍 預貯金や不動産などの財産資料 相続人や受遺者の連絡先 これまでにおこなった遺言執行業務の記録 辞任したい理由や現在困っていることをまとめたメモ 相続人や金融機関とやり取りした書面やメール 上記の資料はあくまでも相談をスムーズに進めるためのものであるため、必須ではありません。準備ができそうであれば、無理のない範囲で揃えるのがよいでしょう。 遺言執行者の辞任や第三者への業務の委任でよくある質問 最後に、遺言執行者の辞任や第三者への業務の委任について、よくある質問を見ていきましょう。 遺言執行業務の一部だけを辞任できますか? 辞任は、遺言執行者そのものを辞めるための手続きであり、法律上は業務の一部だけを辞任できるようにはなっていません。 したがって、たとえば金融機関での手続きや書類作成だけを第三者に任せたい場合は、辞任ではなく第三者への委任を検討するのがよいでしょう。 辞任手続きの申立ては自分でもできますか? 遺言執行者本人であれば、自分で辞任手続きの申立てはできます。ただし、専門的な手続きである以上、申立てに必要な書類を作成したり、資料を集めたりするのが難しい場合もあるでしょう。 申立書の作成や必要書類について不安がある場合は、弁護士や司法書士への相談を検討するのがよいといえます。 遺言執行者が辞任すると相続手続きは止まりますか? 辞任したら必ず相続手続きが止まるというわけではなく、遺言書の内容によっては相続人が協力して手続きを進められる場合もあります。 しかし、遺言執行者だけが可能な手続きが含まれている場合など、後任の遺言執行者が必要になるケースもあるため、専門家に相談するのがよいでしょう。 まとめ 遺言執行者を辞めたい場合、一般的には家庭裁判所で辞任手続きをする方法と、第三者に業務を任せる方法の2つがあります。 辞任手続きをする場合、辞任ができれば遺言執行者としての義務や責任から解放されるでしょう。しかし、辞任には正当な事由が必要になるため、必ず認められるわけではありません。 また、第三者に業務を任せる場合は遺言執行者としての責任は残るため、トラブルが起きたときに責任を負う可能性があることは、覚えておいた方がよいでしょう。 遺言執行者を辞めたい方のうち、業務の難しさや自分で進めることへの不安が原因で悩んでいる方は、専門家に相談するのがおすすめです。とくに、遺言書や相続を専門にしている専門家であれば適切に業務を進めてくれるため、トラブルが生じて責任を負うリスクを抑えられるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 13年の裁判所経験を活かして、各専門家と連携しながら適切に遺言執行者の業務を進められるのが強みです。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

遺言書で遺言執行者に指定されたら?広島で就任前に確認すべきポイント

広島 遺言書 相談 遺言執行者

2026.07.11

遺言書で遺言執行者に指定されている方のなかには、必ず就任しなければならないのかと不安に感じている方も多いでしょう。実は、就任する前であれば、就任するか断るかを自分で決められます。 今回は、遺言執行者への就任前に確認するべきポイントや、就任後の業務について解説します。また、就任後の業務を任せられるおすすめの専門家についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。 遺言執行者に就任するかは自分で決められる 一般的に、遺言書を書いた人は遺言執行者を自由に指定できるようになっています(民法第1006条)。遺言執行者に指定された方のなかには、「すぐに手続きを始めないといけない」と考えてしまう方も多いのではないでしょうか。 しかし、指定されたからといって、必ず就任しなければならないわけではありません。指定された時点では、あくまでも候補者のような立場であり、就任する意思表示をしない限りは断ることができます。 また、指定された方が未成年者や破産者だとそもそも就任ができないため、該当する場合はその旨をほかの相続人や受遺者に伝えるようにしましょう。 意思表示をしないまま放置するのは要注意 遺言執行者に指定されていた場合に取るべき対応は、就任をするか、断るかの意思表示をすることです。 万が一、何も意思表示をしないまま放置していると、相続人や受遺者から就任するかどうか催告される場合があります。そして、ある程度の期間が経過しても返事をしなかった場合には、就任を承諾したとみなされる可能性があります(民法第1008条)。 指定されていることを知った場合や、相続人などから返事を求められた場合には、何もせずに放置するのは避けましょう。就任するのか、断るのかを検討したうえで、できるだけ早めに意思表示をすることが大切です。 就任後の辞退は難しい 指定された時点であれば、就任するか断るかを自分で判断して決められます。しかし、いったん就任してしまうと、辞めたいと思っても自由に辞められなくなります。 就任後に辞める場合には、原則として家庭裁判所で手続きをして許可を得る必要があります(民法第1019条)。また、手続きをすれば必ず許可が出るというわけではなく、辞めるための正当な事由があると判断されなければなりません。 少しでも就任を迷っている場合は、安易に就任したと受け取られるような意思表示をしないことが大切です。自分だけで判断するのが難しい場合は、専門家への相談も検討するとよいでしょう。 断るなら早めに書面で伝える 遺言執行者への就任を断る場合は、早めにその意思を伝えることが大切です。法律上、断るための意思表示の方法や形式は定められていません。 しかし、後日のトラブルを防ぐためには、口頭だけで済ませるのではなく、書面やメールなど記録が残る方法で伝えるのが重要です。たとえば、次のような内容を入れたうえで、記録に残る方法で伝えるようにしましょう。 遺言書で遺言執行者に指定されていることを確認したこと 遺言執行者への就任を辞退する意思 辞退する日付 自分の氏名、住所、連絡先 必要に応じて、今後の連絡先や書類の送付先 なお、相続人間に対立がある場合や、辞退したことを後から争われる可能性がある場合は、内容証明郵便などのより確実に記録を残せる方法を選ぶのがよいといえます。 広島で遺言執行者に就任する前に確認するべきポイント 遺言執行者に指定されたときは、遺言者との関係や気持ちだけで就任を決めるのではなく、実際に対応できる内容かどうかを冷静に確認することが大切です。 就任すると、相続人らへの通知・相続人や財産調査・財産目録の作成・預貯金の解約や財産の引渡しなど、遺言書の内容を実現する義務を負うことになります。また、就任後に対応が難しいと気づいても、自由に辞められるわけではないことは既に解説したとおりです。 ここでは、就任するか、断るかを判断する際に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。 財産の内容が自分で対応できる範囲か まず確認したいのは、遺言書で対象になっている財産の内容です。預貯金だけなのか、不動産、有価証券、農地、自動車、事業資産などが含まれるのかによって、就任後の負担は大きく変わります。 たとえば、預貯金が中心で、金融機関の数も限られている場合は、比較的対応しやすい可能性があります。一方で、以下のような場合は、対応が難しいケースが多いでしょう。 不動産や有価証券が複数ある 農地や事業資産が含まれる 財産の所在がはっきりしない 財産の種類、数や状態を確認せずに就任を承諾すると、想定以上の作業を抱えることになり、大きな負担になる可能性があります。対象になっている財産の内容は、必ず確認するようにしましょう。 相続人らに争いや不満がないか 次に確認すべきなのは、相続人や受遺者同士の関係です。遺言執行者はあくまでも遺言書の内容を実現する立場であり、特定の相続人の味方や代理人ではありません。 しかし、相続人らの関係が悪い場合や、すでに遺言書の内容に不満を持っているようば場合は、遺言執行者が解決できる問題ではないにもかかわらず、板挟みになる可能性があります。 就任後にトラブルに巻き込まれないように、事前に相続人らの関係などを確認しておくようにしましょう。 手続きにかける時間があるか 遺言執行者に就任すると、相続人や財産調査、財産目録の作成などさまざまな作業を進めなければなりません。基本的には、一度書類を書けば終わるものではなく、役所や金融機関とのやり取りを何度も行う場合が多いでしょう。 たとえば、相続人調査のためには戸籍を収集する必要があります。とくに、被相続人が本籍を何度も移している場合は、繰り返し戸籍を郵送で取り寄せて揃える必要があり、負担になりやすいでしょう。 就任後の作業には、期限が関係するものや、相続人への説明が必要になるものもあります。「仕事の合間に少しずつ進めればよい」と安易に考えるのではなく、自分の生活や仕事の状況を踏まえ、本当に対応できるか十分に検討しましょう。 適切に業務を進められるか 遺言執行者に就任すると、就任した事実を相続人らに通知するだけでなく、財産目録の作成や定期的な報告などを適切に行う必要があります。適切に業務を進めないとトラブルの原因になるだけでなく、生じたトラブルの責任を負う可能性もあるでしょう。 就任後にするべき業務の内容だけでなく、万が一トラブルがあった場合の責任を負う可能性があることを十分に理解したうえで、就任について判断することが大切です。 広島で遺言執行者に就任した後にやるべきこと 就任後は、遺言書の内容を実現するために業務を進める必要があります。主な業務の内容は以下のとおりです。 主な業務 内容 相続人への通知 遺言執行者に就任したことや遺言内容を相続人に伝える 相続人調査 戸籍を集めて、誰が相続人にあたるかを確認する 財産目録の作成 預貯金、不動産、有価証券、負債などを整理する 財産の解約・名義変更 預貯金の解約、不動産や自動車の名義変更などを進める 財産の引渡し・報告 受遺者に財産を引き渡し、手続きの結果を説明できるようにする ここからは、それぞれの業務について詳しく解説します。 なお、遺言書の内容を実現する手続き全体について知りたい方は「広島で遺言書を見つけたら最初にするべきことや注意点を解説」の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。 相続人や受遺者への通知と相続人調査 遺言執行者が任務を開始したときは、まず相続人や受遺者に対して就任した事実や遺言書の内容を通知する必要があります(民法第1007条)。通知の方法に法律上の決まりはありませんが、基本的には記録に残るように書面で行うのがよいでしょう。 また、通知先である相続人や受遺者を確認するために、亡くなった方の出生から現在までの戸籍や、相続人や受遺者全員の現在の戸籍を収集するところから始める必要があります。 とくに、人数が多い場合や、疎遠な人がいる場合などは調査に時間がかかるケースが多いため、注意しましょう。 財産調査と財産目録の作成 次に、亡くなった方の財産目録を作成し、相続人や受遺者に交付する必要があります(民法第1011条)。財産目録には、預貯金、不動産、有価証券、自動車、負債などを整理して記載します。 財産目録に漏れや誤りがあると、あとからトラブルになる可能性があるため、通帳、残高証明書、固定資産税納税通知書などの資料を確認して、慎重に進めるのがよいでしょう。 相続人や受遺者に財産を引き渡す 必要な調査などが完了したら、遺言書の内容を実現するために預貯金の解約や名義変更などを進めて、相続人や受遺者に財産を引き渡します。預貯金なら金融機関で解約、不動産なら法務局で相続登記など、財産の種類によって必要な手続きや相談先が変わるため、どこで何をすればよいかを事前に確認しておくようにしましょう。 完了報告 遺言書の内容を実現するための手続きがすべて完了したら、相続人や受遺者に対して業務完了の報告をします。業務完了の報告をしない限りは遺言執行者の状態が続くため、必ず報告しましょう。 広島の遺言執行者の業務は専門家へ任せるのが安心 これまで見てきたとおり、遺言執行者に指定された場合、就任するか断るかは自分の意志で決められます。しかし、一度就任すると正当な理由がない限りは辞任ができなくなるため、基本的に就任後の辞任は難しいことは覚えておいた方がよいでしょう。 また、就任後は、遺言書の内容を実現するためにさまざまな専門的な業務を進める必要があります。万が一、業務を適切に進められなかった場合はトラブルになる可能性があり、遺言執行者として責任を負う可能性もあるでしょう。 ここまでの記事を読んだ方のなかには、自分だけで就任するか判断できるのだろうか、就任後に適切に業務を進められるのだろうかと、不安に思っている方もいるでしょう。少しでも不安に思っている方は、専門家に遺言執行者の業務を任せるのがおすすめです。 法律上、遺言執行者は第三者に業務を任せられるようになっています。したがって、就任した後に自分だけで業務を進めるのが難しい場合であっても、専門家に業務を任せることで適切に業務を進めてもらえるため、安心できるでしょう。 また、就任前であれば、自分の代わりに遺言執行者になってもらえる可能性もあります。家庭裁判所で選任の手続きをする必要があり、最終的には裁判所が判断するため確実ではありませんが、専門家が選任されるケースが一般的です。 なお、遺言執行者の業務を専門家に任せる場合には、遺言書や相続を専門にしている専門家を選ぶのがおすすめです。とくに、就任後に業務を専門家に任せる場合、就任している以上は遺言執行者としての責任を負う可能性があります。 遺言書や相続を専門にしており、豊富な知識や経験がある専門家であれば、適切に業務を進めてくれるため、責任を負うリスクを抑えられるでしょう。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の行政書士事務所です。遺言執行者への就任の判断や業務について適切なアドバイスを受けられるだけでなく、専門家としての豊富な知識や経験を活かしてスムーズに業務を進めてもらえるため、安心して任せられるでしょう。 遺言執行者について広島でよくある質問 最後に、遺言執行者についてよくある質問を見ていきましょう。 遺言執行者に指定されたら必ず就任しなければなりませんか? 必ず就任しなければならないわけではありません。遺言書で指定されていても、承諾する前であれば辞退できます。 ただし、一般的に一度就任すると辞任するのは難しいため、慎重に判断するようにしましょう。 遺言執行者を断る場合、誰にどのように伝えればよいですか? 就任を断る場合は、相続人や利害関係人に対して、早めに辞退の意思を伝えましょう。口頭でも意思表示自体はですが、後日のトラブルを防ぐために、書面、メール、場合によっては内容証明郵便など、記録が残る方法が安全です。 就任するか断るか決めないまま放置するとどうなりますか? 放置している間に、相続人やその他の利害関係人から就任するか決めるように催告を受けた場合、就任を承諾したものとみなされる可能性があるため、注意が必要です。 遺言執行者に就任した後でも辞任できますか? 辞任できる場合はあります。しかし、就任後は家庭裁判所の許可がないと辞任ができないため、基本的には難しいと考えておいた方がよいでしょう。 相続人から反対されても手続きを進められますか? 遺言執行者には、遺言書の内容を実現するための権利が認められているため、一般的には相続人から反対されても手続きを進められるでしょう。 ただし、トラブルになる可能性が高い場合には、弁護士に相談するのがよいといえます。 遺言執行者の業務を専門家に任せれば責任は負いませんか? 就任後に専門家に業務を任せる場合、就任している以上は遺言執行者であることに変わりはないため、責任を負う可能性はあります。 したがって、専門家に業務を任せる場合には、責任を負うリスクを抑えるためにも、遺言書や相続を専門にしている専門家を選ぶのがよいでしょう。 まとめ 遺言書で遺言執行者に指定されても、必ず就任しなければならないわけではありません。 法律上、就任前であれば就任するか断るかを自分で決められるため、遺言書の内容、相続人の関係や財産の種類などを確認して、慎重に判断するようにしましょう。ただし、いったん就任すると、正当な理由と家庭裁判所の許可がない限りは辞任できなくなることは、覚えておいた方がよいでしょう。 また、就任後は相続人や受遺者への通知・戸籍などの資料の収集・財産目録作成など、遺言書の内容を実現するためにさまざま業務を適切に進める必要があります。財産目録に漏れがある、相続人を見落としていたなど、適切に進められなかった場合はトラブルになる可能性があるため、注意が必要です。 遺言執行者への就任に少しでも不安がある方は、専門家に相談して業務を任せるのがおすすめです。とくに、遺言書や相続を専門にしている専門家であれば、遺言執行者の業務を適切に進めてもらえるため、安心して任せられるでしょう。   行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 13年の裁判所経験を活かして、各専門家と連携しながら、複雑なケースであっても適切に遺言執行者の業務に対応できるのが強みです。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

広島で親に遺言書の話を切り出すポイントや具体例を解説

遺言作成

2026.07.04

親に遺言書を書いてもらいたいと思っていても、「財産の話を切り出すと、親に嫌な顔をされるのではないか」「兄弟姉妹から財産目当てだと思われないだろうか」と悩んでいる方もいるでしょう。 今回は、広島で親に遺言書について話をするポイントや、親が元気なうちにこそ遺言書の話をするべき理由について解説しますので、ぜひ参考にしてください。 なぜ遺言書が重要なのか 遺言書がない場合、誰がどの財産を取得するかを決めるためには、原則として遺産分割協議という相続人全員による話し合いが必要です。 全員で話し合う必要があるため、相続人のうち1人でも欠けていると成立しません。また、話し合いの内容に全員が同意しなければならないため、1人でも分け方に反対すると話し合いがまとまらず、手続きを進められなくなる場合もあります。 とくに、以下のようなケースに該当する場合、話し合いが難航しやすく、相続手続きが長引いてしまうケースが珍しくありません。 相続人の一部と連絡が取れない 実家を誰が取得するかで意見が分かれる 親の介護をしていた子と、していなかった子で不公平感がある 相続人の中に認知症などで判断能力が不十分な人がいる 前婚の子や疎遠な相続人がいる 遺言書があれば、すべての問題が必ず解決するわけではありません。しかし、遺言書で親の意志を明確にすれば、相続人が親の意志を尊重して、話し合いをスムーズに進められるようになるでしょう。 親が元気なうちに遺言書の話をするべき理由 遺言書は、いつでも自由に作れるものだと思われがちです。しかし、実際には「まだ元気だから大丈夫」と先送りにしているうちに、病気や認知症などで判断能力に不安が出てくるケースも多いです。 実は、有効な遺言書を作るためには遺言能力が必要ですが、知らない方も多いのではないでしょうか。 まずは、遺言能力について詳しく見ていきましょう。 遺言書を作るには遺言能力が必要になる 遺言能力とは、遺言書によって自分がどの財産を誰に残すのか、そして、作った内容によってどのような結果が生じるのかを理解し、判断できる能力のことです。 遺言能力があるかどうかは、主に次のような点から判断されます。 自分の財産の内容をある程度把握できているか 誰にどの財産を残すのかを理解しているか 遺言書を作ることで、相続人にどのような影響があるかを理解しているか 自分の意思で内容を決めているといえるか つまり、日常会話ができる、買い物ができるからといって、遺言能力が認められるわけではありません。そして、遺言能力が不十分な場合、遺言書を作ったとしても、有効と認められない可能性があります。 だからこそ、親が元気で判断能力がしっかりしているうちに、遺言書の話を始めておくことが大切だといえるでしょう。 認知症と診断されても、すぐに遺言書が作れなくなるわけではない 親が認知症と診断された場合、遺言書を親に書いてもらえなくなるのではと不安になる人もいるでしょう。しかし、認知症と診断されたからといって、ただちに遺言書が作れなくなるわけではありません。 重要なのは、診断名そのものではなく、遺言書を作る時点で遺言能力があるかどうかです。軽度の認知症や軽度認知障害の段階で、本人が遺言書の内容を理解し、自分の意思で判断できる状態であれば、作成できる可能性はあるでしょう。 一方で、判断能力が大きく低下している場合は、遺言書を作成しても、有効性が認められないリスクがあります。とくに、特定の子に多く財産を残す内容や、相続人の間で不公平感が出やすい内容の場合は、遺言能力を理由に有効性を争うようなトラブルの原因になるケースもあるでしょう。 また、親が成年被後見人の場合も遺言書を作ることはできますが、一時的に本人の判断能力が回復すること、医師2人以上の立会いが必要になります。制度としては可能であっても、現実的には難しい場合が多いです。 親の状態ごとに、遺言書作成の考え方を整理すると次のようになります。 親の状態 遺言書作成の考え方 注意点 健康で判断能力に不安がない 自筆証書遺言や公正証書遺言を検討しやすい 将来のトラブルを避けるため、早めに内容を整理する 軽度の認知症・軽度認知障害がある 遺言能力があれば作成できる可能性がある 公正証書遺言や診断書の取得を検討する 判断能力の低下が進んでいる 作成が難しくなる可能性が高い 遺言能力をめぐって争われるリスクがある 成年被後見人になっている 一時的に判断能力を回復した場合に限り可能 医師2人以上の立会いなど、重い手続きが必要になる 遺言書は、親が元気なうちほど選択肢が多く、スムーズに進めやすい手続きといえます。「まだ早い」と思える時期こそ、実は一番話し合いやすいタイミングだと考えておきましょう。 広島で親に遺言書の話を切り出す際のポイント 親に遺言書の話をしたいと思っても、いざ口に出そうとするとためらってしまう人もいるでしょう。「財産を狙っていると思われないだろうか」「親を傷つけてしまわないだろうか」と考えると、なかなか切り出せないものです。 ただ、遺言書の話を先送りにしているうちに、親の体調や判断能力に不安が出てくるケースも珍しくありません。そうなると、遺言書を書きたくても書けなくなる、書けたとしても無効になる可能性があるといった問題が生じることもあるでしょう。 大切なのは、遺言書を「財産を分けるための書類」として話すのではなく、「親の意思をきちんと残すための準備」として伝えることです。 ここからは、親に遺言書の話を切り出すときの具体的な進め方について紹介します。 まず子ども同士で親の相続に対する方向性をそろえておく 兄弟姉妹がいる場合、まず子ども同士で親の相続に対する方向性をそろえておくことが大切です。 いきなり子どものうち1人だけが親に遺言書の話をすると、ほかの兄弟姉妹から「自分に有利な内容を書かせようとしているのではないか」と疑われるおそれがあるでしょう。とくに、親の近くに住んでいる子と、県外に住んでいる子がいる場合は注意が必要といえます。 たとえば、親の近くに住んで介護や通院の付き添いをしている子は、「自分がこれだけ支えている」と感じやすい一方で、遠方の県外に住む子は「知らないところで話が進んでいるのでは」と不安になりやすいでしょう。子ども同士の気持ちのすれ違いは、お互いの疑心暗鬼につながり、相続トラブルの原因になる可能性があります。 親に遺言書の話をする前に、まずは子ども同士で親の相続について話し合い、気持ちのすれ違いが生じないようにしましょう。とくに、最初から「実家は誰がもらうのか」といった親の財産の分け方について話し合うのではなく、次のような共通認識を持つことを目標にするのがよいでしょう。 親の意思を尊重すること 子どもが遺言内容を決めないこと 相続でもめないように、元気なうちに準備してもらうこと 必要であれば、公証役場や専門家に相談すること 切り出すタイミングは相続や将来の話題が自然に出たときを選ぶ 遺言書はデリケートな話であるため、親に切り出すタイミングが重要といえます。たとえば、突然あらたまって「遺言書を書いてほしい」と伝えると、親は「もう自分の死後の話をされている」と感じてしまい、身構えてしまうでしょう。 一般的には、日常会話などで相続や健康、将来の暮らしについて話題が出たタイミングが親に話しやすいでしょう。たとえば、次のような場面では比較的話がしやすいといえます。 年末年始やお盆など、家族が集まったとき 親族や知人の相続の話を聞いたとき テレビや新聞で終活・相続の話題が出たとき 親の通院や入院をきっかけに、今後の生活を話し合うとき 実家の管理やお墓のことが話題になったとき たとえば、親族の相続で手続きが大変だったという話が出たときに、「うちも今すぐどうこうではないけど、元気なうちに少し考えておくと安心かもしれないね」と伝えると、自然に話を始められるでしょう。 ただし、親が疲れているときや、病院で深刻な話を聞いた直後などは避けたほうが無難といえます。話す側の都合だけで急がず、親が落ち着いて話を聞けるタイミングを選ぶのがよいでしょう。 最初の一言は「書いてほしい」ではなく「一緒に考えたい」にする 最初から「遺言書を書いてほしい」と親に頼んでしまうと、まるで財産の分け方を決めろと言われているように親が感じてしまい、それ以上話が進められないケースもあります。 最初は「親の考えを整理する」「家族が困らないように準備する」という伝え方にしたほうがよいでしょう。以下は、伝え方の例を整理した表になりますので、参考にしてください。 避けたい伝え方 やわらかい伝え方 「そろそろ遺言書を書いておいて」 「元気なうちに、これからのことを少し整理しておくと安心かもしれないね」 「財産をどう分けるつもり?」 「家や預貯金のことを、将来どうしたいかだけでも聞いておけると助かるよ」 「認知症になったら手遅れだよ」 「今のうちなら選べる方法が多いみたいだから、一緒に調べてみない?」 「兄弟でもめたくないから書いて」 「お父さん・お母さんの考えが残っていると、みんなが迷わずに済むと思う」 「誰に何を残すか決めて」 「大切にしているものや、引き継いでほしいことがあれば、元気なうちに形にしておく方法があるみたい」 遺言書は、子どもの希望を実現するための書類ではなく、遺言書を作る親本人の意思を残すためのものです。自分本位な考え方で親に話を切り出すのではなく、親の気持ちに寄り添う姿勢が大切といえるでしょう。 親が嫌がったときは無理に説得しない 遺言書の話をしても、親がすぐに前向きになるとは限りません。「まだ早い」「縁起でもない」「財産なんて大したものはない」と言われることもあるでしょう。 親が前向きでない場合、正論で押し切ろうとするのは避けたほうがよいでしょう。「早くしないと困る」「今やらないと手遅れになる」と強く言うと、親は責められているように感じてしまい、遺言書の話題そのものを避けるようになる可能性があります。 親の反応はさまざまですが、たとえば、次のような反応と返し方が考えられます。 親の反応 返し方の例 「まだ早い」 「たしかに今すぐ必要という話ではないよ。ただ、元気なうちのほうが落ち着いて考えられるみたいだから、制度だけでも知っておくと安心だと思う」 「縁起でもない」 「亡くなったあとの話というより、考えを整理しておく話だよ。保険や通帳の整理と同じで、家族が困らないための準備だと思っている」 「財産なんてない」 「大きな財産があるかどうかより、実家や預貯金の手続きで家族が迷わないことが大事みたいだよ」 「兄弟で話し合えばいい」 「もちろん話し合うつもりだけど、お父さん・お母さんの考えが残っているほうが、みんな納得しやすいと思う」 「面倒くさい」 「全部を一度に決めなくても大丈夫だよ。まずは、どんな方法があるか一緒に確認するだけでもいいと思う」 まずは、遺言書という制度を知ってもらうことや、考えるきっかけを作ることを目標にするのがよいでしょう。そして、一度時間を置いてから別の話題をきっかけに改めて話すほうが、結果的に前へ進みやすくなるケースが多いです。 遺言書の中身を子どもが主導しすぎない 遺言書は本人が自分の意志で作るものであり、子どもだからといって内容を主導してはいけません。「実家は長男にしておいたほうがいい」「預貯金はこう分けたほうが公平だ」などと子どもが内容を主導してしまうと、親の本心とはいえず、ほかの相続人から「親が本当に自分の意思で書いたのか」と疑われる可能性もあります。 したがって、親が自分の意志で遺言書を作れるよう、次のような行動は避けるべきだといえます。 特定の相続人に有利な内容を強くすすめる 親が理解していない内容で遺言書を作らせる 兄弟姉妹に知らせず、1人だけで親と話を進める 親の体調が悪いときに急いで署名や押印を求める 親の意思よりも、子ども側の都合を優先する たとえば、親が「どう考えればいいかわからない」と困っている場合、「実家を誰か1人に残す方法もあるし、売却して分ける方法もあるみたいだよ」といった形で、一般的な選択肢を示すこと自体は問題にはならないでしょう。 子ども側からひとつの結論に親を誘導するのではなく、親が自分で選べるように情報を整理することを意識するのがよいでしょう。 財産だけでなく親の希望も聞いておく 遺言書というと、不動産や預貯金を誰に残すかという話に意識が向きがちです。しかし、大切なのは財産の分け方だけではなく、実家をどうしてほしいか、お墓を誰に守ってほしいかという親の希望を汲み取ることです。 そこで、最初から財産の分け方を具体的に決めてもらうのではなく、次のような質問から始めると遺言書の内容について話しやすくなるでしょう。 「実家は将来どうしたいと思っている?」 「お墓や仏壇のことで、気になっていることはある?」 「大切にしているものを、誰かに引き継いでほしい気持ちはある?」 「家族に迷惑をかけたくないと思っていることはある?」 「兄弟で話し合うときに、伝えておいてほしい考えはある?」 なお、遺言書には、財産の分け方だけでなく、家族への思いや感謝を「付言事項」として残すこともできます。付言事項に法的な効力はありませんが、親の思いが伝わることで、相続人同士の感情的な対立をやわらげられる場合があります。詳しくは「遺言書は付言事項が大切。広島で書くべき理由や具体例を解説」」の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。 広島で親に遺言書を書いてもらうには専門家に相談を 遺言書を作るには遺言能力が必要であり、親が元気なうちに話を切り出すことが大切です。しかし、遺言書の話は親にとってデリケートな内容であり、大切だとわかっていても話を切り出すのが難しいと感じる方も多いでしょう。 また、きちんと話ができて親に遺言書を書いてもらえたとしても、他の相続人の遺留分を侵害するなど、内容によってはのちの相続トラブルの原因になる可能性もあります。トラブルのリスクを抑えるためには、親の希望を考慮したうえで、さまざまな視点から内容を慎重に検討する必要があります。 ここまでの記事を読んだ方のなかには、自分ひとりでは親に遺言書を書いてもらうことが難しく、どうしたらよいか不安に思っている方もいるのではないでしょうか。トラブルのリスクを抑えて、親の希望を実現できる遺言書を親に書いてもらうためには、親と一緒に専門家へ相談するのがおすすめといえるでしょう。 ここからは、遺言書について相談可能な専門家である、行政書士、司法書士、弁護士の特徴を紹介します。 行政書士に相談できること 行政書士は、遺言書を含む法的な書類を作成する専門家であり、遺言書の文案作成のサポートや、相続人調査、相続関係書類の整理などを相談できます。 たとえば、親の希望をどのように遺言書の文案に落とし込むか、公正証書遺言と自筆証書遺言のどちらが合っているか、必要書類をどこまで準備すればよいかといった相談ができるため、トラブルの可能性が低い場合、まずは行政書士に相談するのがよいでしょう。 一方で、行政書士はトラブルの代理交渉はできません。すでに兄弟姉妹間で争いが起きている場合や、相手方との交渉が必要な場合は、弁護士に相談する必要があります。 司法書士に相談できること 司法書士は、不動産の登記の専門家であり、将来の不動産の相続登記も含めた相談ができます。とくに、親が自宅以外にも複数の不動産を持っている場合は相続登記が複雑になりやすいため、司法書士に相談するのがよいでしょう。 ただし、行政書士と同じくトラブルの代理交渉はできないため、すでに争いが生じている場合などは弁護士に相談するのがよいでしょう。 弁護士に相談すべきケース 弁護士は、法的なトラブルの代理交渉ができる唯一の専門家です。すでに相続に関して争いがある場合や、将来的にトラブルが生じる可能性が高い場合は、弁護士に相談するのがよいでしょう。 行政書士や司法書士に相談したあと、紛争性が高いと判断された場合には、弁護士を紹介してもらう方法もあります。 広島で相談先を選ぶときのポイント 広島で親の遺言書について相談する場合は、相談先の資格だけでなく、次の点を確認しておきましょう。 公正証書遺言の作成サポートに対応しているか 親子での相談に対応しているか LINEやメールなど、相談しやすい方法があるか 費用や対応範囲を事前に説明してもらえるか 必要に応じて弁護士・司法書士・税理士と連携できるか とくに、費用や対応範囲は事前に確認しておくことが重要です。「どこまで対応してもらえるのか」「公証役場とのやり取りも含まれるのか」などを確認せずに進めると、あとから認識の違いが生じることがあるため、必ず聞いておくようにしましょう。 広島で親に遺言書を書いてもらいたい方からよくある質問 最後に、親に遺言書を書いてもらいたい方からよくある質問について見ていきましょう。 親が「まだ早い」と言って取り合ってくれません。どうすればよいですか? 無理に説得しようとするのではなく、「今すぐ書いてほしいわけではないけれど、元気なうちのほうが選べる方法が多いみたい」と伝えるとよいでしょう。 最初から遺言書を書いてもらうことを目標にする必要はありません。まずは、公正証書遺言と自筆証書遺言という代表的な2つの遺言書について、親と一緒に調べるところから始めるのがおすすめです。 なお、2つの遺言書についてはそれぞれ以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。  「広島で遺言書を手書きで作るポイントとは?自筆証書遺言の書き方や注意点を解説」  「広島で公正証書遺言をおすすめする理由・作り方・注意点を解説」 親が認知症の初期と診断されました。今からでも遺言書は作れますか? 認知症と診断されたからといって、すぐに遺言書が作れなくなるわけではありません。重要なのは、遺言書を作る時点で、本人に遺言能力があるかどうかです。 判断能力が保たれている場合は、遺言書を作成できる可能性があります。ただし、あとから遺言能力が争われるリスクもあるため、公正証書遺言の利用や医師の診断書の取得などを検討するとよいでしょう。 子どもが親の遺言書の内容を考えてもよいですか? 遺言書は、作る人が自分の意志で内容を決めます。したがって、子どもが制度を調べたり、必要書類を整理したりすることは問題ありませんが、遺言書の内容を手動するのは避けるべきだといえるでしょう。 親が広島に住んでいて、子どもが県外に住んでいる場合はどう進めればよいですか? 子どもが県外に住んでいる場合でも、事前の情報整理や必要書類の確認、専門家への相談予約などのサポートは可能です。 ただし、遺言書を作成するのはあくまで親本人です。子どもだけで内容を決めたり、親の意思を確認しないまま手続きを進めたりすることは避けましょう。 まとめ 親に遺言書を書いてもらう話は、家族であっても切り出しにくいテーマといえます。しかし、認知症や病気によって遺言能力が不十分になり、有効な遺言書が書けなくなる可能性があるため、親が元気なうちにこそ話し合いを始めることが大切です。 また、親に話を切り出すときは、子どもが内容を主導する、無理矢理書かせるといったことは避けて、親の意思を尊重しながら話を進めるようにしましょう。とくに、兄弟姉妹がいる場合は、先に子ども同士で方向性をそろえておくことも重要です。 「親に話を切り出すのが難しい」「うまく話ができるか不安」と感じている方は、親と一緒に専門家に相談するのがおすすめです。専門家に相談してアドバイスを受けることで、遺言書に対する親の不安が和らぎ、前向きに準備を始めるきっかけになるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 単に「遺言書を作る」のではなく、ご家族の関係・財産の状況・ご本人の想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を設計・提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

遺言書を活用して広島で内縁のパートナーに財産を残す方法を解説

広島 遺言書 相談 夫婦

2026.06.23

広島で内縁のパートナーと長年生活している方のなかには、「自分が亡くなったあと、パートナーは自宅に住み続けられるのだろうか」「パートナーに預貯金をきちんと残せるのだろうか」と不安を感じている人もいるでしょう。 今回は、内縁のパートナーに財産を残すための4つの方法と、遺言書を活用したおすすめの方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。 内縁のパートナーには相続する権利がない まず押さえておきたいのは、内縁のパートナーには、原則として相続する権利が法律で認められていないことです。基本的に、亡くなった方の配偶者は財産を相続する権利がありますが、婚姻届を提出しなければ配偶者として認められません。 つまり、長年一緒に暮らしているパートナーであっても、婚姻届を提出しなければ法律上は配偶者にならないため、原則として財産を相続する権利はありません。 必ず特別縁故者になれるわけではない 特別縁故者とは、亡くなった方が生前に特に親しくしていた方であり、相続人と同じように財産を相続する権利が認められています。そこで、「内縁のパートナーであれば、特別縁故者として財産を受け取れるのでは」と考える方もいるでしょう。 しかし、特別縁故者が財産を相続できるのは、亡くなった方に誰も相続人がいない場合に限られます。また、特別縁故者は生前に親しければ当然に認められるものではなく、家庭裁判所で手続きをして、最終的には家庭裁判所が認めるかどうかを判断するため、必ず認められるわけではありません。 内縁のパートナーであっても、必ず特別縁故者になれるわけではないことは、覚えておいた方がいいでしょう。 内縁のパートナーに財産を残す方法 ここまで見てきたとおり、基本的に内縁のパートナーは相続する権利が認められていません。たとえば、内縁のパートナーと自分が所有している自宅に住んでいた場合、相続によって自宅は相続人が所有することになります。そのため、パートナーと相続人との関係によっては、自宅からの退去を求められたり、今後の居住条件について交渉が必要になったりする可能性があります。 万が一のことがあった場合、相続する権利がないパートナーは基本的に財産を受け取れません。パートナーの生活を守るためには、事前に対策をして財産を残せるようにすることが大切です。 内縁のパートナーに財産を残す方法には、大きく分けて次の4つの方法があります。 方法 内容 遺贈 遺言書を作って財産を受け取ってもらう 生前贈与 生きているうちに財産を渡す 死因贈与 死亡時に財産を渡す契約を締結 生命保険 死亡保険金の受取人に指定する方法 ここからは、内縁のパートナーに財産を残す4つの方法について、それぞれ詳しく見ていきましょう。 遺贈 遺贈とは、遺言書を作ることで、財産を受け取れるようにする方法です。「自宅を内縁の妻に遺贈する」「預貯金のうち2分の1を内縁の夫に遺贈する」など、内縁のパートナーに自宅や預貯金などの財産を残す内容の遺言書を作っておくことで、万が一のときにパートナーが財産を受け取れるようになります。 遺贈には、大きく分けて包括遺贈と特定遺贈の2つの方法があります。それぞれの具体的な内容や注意点などは以下のとおりです。 方法 内容 向いているケース 注意点 包括遺贈 残す財産を割合で指定 財産の全部や一定割合を残したい場合 ・債務も引き継ぐ可能性がある ・他の相続人と話し合いになる可能性がある 特定遺贈 残す財産を具体的に指定 特定の財産のみ残したい場合 財産を正確に記載しないと、無効になる可能性がある とくに、包括遺贈の場合、他の相続人と財産の分け方について話し合いが必要になるケースがあるため、注意が必要です。 生前贈与 生前贈与とは、生前に自分の財産を相手に渡す契約のことです(民法第549条)。たとえば、生前に預貯金の一部を内縁のパートナーに贈与しておけば、贈与した預貯金はパートナーの財産になります。 ただし、贈与する金額が大きくなると、贈与税が問題になる可能性があります。また、不動産を贈与することもできますが、登記費用だけでなく不動産取得税などがかかるケースもあるため、注意が必要です。 死因贈与 死因贈与とは、本人の死亡によって効力が生じる贈与契約のことです。死亡によって贈与の効力が生じること以外は、基本的に生前贈与と変わりません。 また、本人の死亡時に効力が生じるという点では、贈と似ていますが、内縁のパートナーと生前に契約する必要がある点が異なります。つまり、遺贈の場合は自分だけで遺言書を書けば問題ありませんが、死因贈与の場合はパートナーと契約する必要があるため、自分ひとりの意思では自由に決められないのが原則です。 生命保険 生命保険の受取人を、内縁パートナーに指定する方法もあります。死亡保険金は、原則として亡くなった方の財産の一部ではなく、保険金を受け取る人自身の財産になるため、相続する権利がない内縁のパートナーであっても受け取れます。 ただし、保険会社によっては、内縁のパートナーを受取人に指定するための条件や確認書類が定められている場合があるため、事前に確認するようにしましょう。また、保険金額が極端に大きい場合などは、例外的に亡くなった方の財産の一部とみなされて、相続人とトラブルになるケースもあるため、注意が必要です。 遺言書を作って遺贈を中心に対策するのがおすすめ 内縁のパートナーに財産を残す方法については、これまで見てきたとおりです。4つの方法はそれぞれ特徴が異なるため、どの方法を選べばよいのかと悩んでいる方もいるでしょう。 パートナーの生活を守るためには、自分に万が一のことがあった場合に、自宅や預貯金などのまとまった財産を残せるようにしておくことが大切です。したがって、万が一のときに相続人と同じようにパートナーが財産を受け取れるよう、遺言書を作って遺贈を中心に複数の方法を組み合わせるのがおすすめです。 たとえば、生前贈与を利用して預貯金を少しずつ財産をパートナーに渡しておき、遺言書で自宅などの不動産を遺贈する方法があるでしょう。とくに、不動産は生前に贈与すると手続きが複雑になったり、さまざまな税金がかかったりするので、遺贈するのがよいといえます。 遺言書を作り、遺贈を中心にして複数の方法を組み合わせることで、万が一のことがあっても内縁のパートナーが安心して生活できるように準備できるでしょう。 遺言書は公正証書遺言を選択すべき 遺言書には、大きく分けて自筆証書遺言という手書きで作成する遺言書と、公正証書遺言という公証役場で作成する遺言書の2種類があります。 手書きで作成する遺言書は、費用が抑えられ、いつでも作成できるというメリットがあります。一方で、法律で決められた形式を満たさないと無効になるリスクがあるため、注意が必要です。詳しくは「広島で遺言書を手書きで作るポイントとは?自筆証書遺言の書き方や注意点を解説」の記事で解説しています。 公証役場で作成する遺言書は、法律の専門家である公証人が本人の代わりに作成してくれるため、形式不備による無効のリスクが抑えられるのがメリットです。一方で、作成には時間や手数料がかかるのがデメリットです。詳しくは~ それぞれの遺言書にメリットとデメリットがありますが、せっかく遺言書を作成しても、形式不備によって無効になってしまっては意味がありません。したがって、手書きの場合と比べて形式不備による無効のリスクを抑えられる、公正証書遺言を選ぶべきでしょう。 なお、公正証書遺言については「広島で公正証書遺言をおすすめする理由・作り方・注意点を解説」の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。 内縁のパートナーへ財産を残す場合の注意点 遺言書の作成や生前贈与など、複数の方法を組み合わせること以外にも、内縁のパートナーに財産を残すうえで注意するべきポイントがあります。 ここからは、注意するべき2つのポイントについて解説します。 法定相続人の遺留分への配慮 遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に法律で保障されている、最低限の相続の割合のことです。生前贈与や遺贈によって相続人の遺留分を侵害すると、侵害された相続人から内縁のパートナーに対して、金銭の支払いを請求される可能性があります。 たとえば、実子がいる場合、実子は相続人となり、遺留分が認められています。仮に、全財産を内縁のパートナーに遺贈する遺言書を作成すると、遺留分を侵害された実子から、パートナーが金銭の支払いを請求されるケースがあります。また、内縁のパートナーに生前贈与をした場合でも、相続人の遺留分を侵害する可能性があるため、注意が必要です。 遺留分を侵害する可能性がある場合は、相続人にも一定の財産を残す、侵害した遺留分の金額以上の死亡保険金が支払われるように生命保険に加入しておくなど、事前の対策が重要になります。なお、遺留分については「広島で遺言書を作るときに知っておきたい遺留分の基本と対策」の記事で解説していますので、併せてご覧ください。 遺言執行者を指定しておく 遺言書では、遺言執行者を指定しておくことも重要です(民法第1006条)。遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために、預貯金の解約や不動産の名義変更などの手続きができる人のことです。 遺言執行者を指定しておかないと、内縁のパートナーがほかの相続人と一緒に手続きをしなければならないケースがあります。パートナーにとって、ほかの相続人と連絡を取って一緒に手続きを進めることは、難しい場合もあるでしょう。 遺言執行者を指定しておけば、指定された人が単独で必要な手続きを進められます。したがって、遺言書を作成する際は、内縁のパートナーが後の手続きで困らないよう、遺言執行者を指定しておくのがよいでしょう。 なお、遺言書の内容を実現する手続きの流れや具体的な内容については「広島で遺言書を見つけたら最初にするべきことや注意点を解説」の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。 LINEで無料相談する リスクを抑えて内縁のパートナーに財産を残すためには専門家へ相談 内縁のパートナーに財産を残す方法については、これまで見てきたとおりです。自分に万が一のことがあった場合に備えて、パートナーの生活を守るためには、遺言書を作って遺贈を中心に複数の方法を組み合わせるのがよいでしょう。 しかし、単に遺言書を作る、生前贈与をするというだけでは、リスクに対する備えが不十分な場合が多いです。とくに、遺留分がある相続人がいる場合、生前贈与や遺贈によって遺留分を侵害してしまうと、パートナーが相続人から金銭の支払いを請求される可能性があります。 遺留分の侵害による金銭の支払いなど、トラブルになるリスクを抑えてパートナーに財産を残すためには、専門家に相談するのがおすすめです。専門家は、大きく分けて弁護士、司法書士、行政書士であり、それぞれ特徴が異なります。 ここからは、専門家ごとの特徴について見ていきましょう。 弁護士 弁護士は、相続人とのトラブルが予想される場合や、すでに対立がある場合に適しています。遺留分侵害額請求への対応や、相続人との交渉が必要になる可能性が高い場合は、弁護士へ相談するのがよいでしょう。 司法書士 司法書士は登記の専門家です。自宅以外にも投資用マンションなど複数の不動産を所有している場合は、相続による不動産の名義変更手続きが複雑になる可能性があるため、司法書士に相談するのがよいでしょう。 行政書士 行政書士は、遺言書を含む法的な書類作成の専門家です。遺言書の原案作成、相続人や財産の調査、公正証書遺言の作成に必要な公証役場との調整など、幅広くサポートできます。相続人とのトラブルが生じる可能性が低い場合は、行政書士に相談するのがよいでしょう。 遺言書・相続を専門にしている専門家を選ぶのがおすすめ 専門家ごとにさまざまな特徴がありますが、もっとも大切なことは遺言相続を専門にしている専門家を選ぶことです。遺言相続を専門にしていない専門家と比べて、豊富な知識と経験を有しており、内縁のパートナーに財産を残すための最適な方法を提案してくれるでしょう。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言相続を専門にしている行政書士事務所であり、代表は遺言相続に関する豊富な知識と経験を有しているため、安心して相談できるでしょう。 遺言書で内縁のパートナーに遺贈するケースでよくある質問 最後に、内縁のパートナーに財産を残すための遺言書について、よくある質問を紹介します。 内縁のパートナーが遺贈で財産を受け取ると、相続税は高くなりますか? 相続税が発生する場合、内縁のパートナーは相続税額の2割加算の対象になる可能性があります(相続税法第18条)。 財産が多く、相続税が発生する可能性が高い場合は、税理士への相談を検討しましょう。 遺贈するために内縁関係を証明する書類は必要ですか? 遺贈については、内縁関係であることを証明する書類は基本的に不要です。 内縁のパートナーと私の双方が、お互いに財産を残し合う遺言書を作れますか? たとえば、AさんがBさんに財産を遺贈する遺言書を作り、BさんもAさんに財産を遺贈する遺言書を作るなど、お互いに財産を残し合う内容の遺言書を作成することは可能です。 ただし、2人が共同して1通の遺言書を作成することはできないため、別々に作成しなければならないことは覚えておいた方がよいでしょう。 まとめ 内縁のパートナーは、法律上は相続する権利がないため、相続人ではありません。したがって、何も準備をしていない状態で万が一のことがあった場合、パートナーは自宅や預貯金などの財産を一切受け取れない可能性があります。 万が一のことがあった場合に内縁のパートナーの生活を守るためには、遺言書による遺贈や生前贈与などの複数の方法を組み合わせて、パートナーに財産を残すための準備をしておくことが大切です。とくに、遺留分がある相続人がいる場合、遺留分侵害によるトラブルのリスクを抑えてパートナーに財産を残せるよう、遺言相続を専門にしている専門家に相談するのがおすすめといえるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 単に「遺言書を作る」のではなく、ご家族の関係・財産の状況・ご本人の想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を設計・提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する

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