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子どもがいないご夫婦
お子さまがいない場合、配偶者だけでなく、ご両親やご兄弟姉妹が相続人になることがあります。
遺言書がなければ、残された配偶者が他の相続人と財産の分け方を話し合う必要があり、大きな負担になることがあります。

家族関係や財産も含めて、あなたの想いや悩みを一緒に整理するところから始めてみませんか?
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お子さまがいない場合、配偶者だけでなく、ご両親やご兄弟姉妹が相続人になることがあります。
遺言書がなければ、残された配偶者が他の相続人と財産の分け方を話し合う必要があり、大きな負担になることがあります。
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お世話になった友人や団体に財産を残したいと思っても、遺言書がなければ、その想いを実現できないことがあります。
ご自身の財産を誰に残したいのか、元気なうちに意思を残しておくことが大切です。
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離婚をしても、前婚のお子さまは相続人です。
遺言書がなければ、現在のご家族と前婚のお子さまとの間で財産の分け方を話し合う必要があり、相続トラブルにつながることがあります。
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親の相続が心配でも、ご家族から「遺言書を書いてほしい」と切り出すのは簡単ではありません。
何も決めないまま相続を迎えると、親御様の意思が分からず、兄弟姉妹間の話し合いがまとまらないことがあります。
「自分の希望をうまく言葉にできない」
「この内容で、将来トラブルにならないか不安」
──そのようなお悩みはありませんか?
遺言書はご自身の想いや希望だけでなく、家族関係や財産の状況などを整理して、将来トラブルにつながる可能性まで考えることが大切です。
行政書士広島もみじ法務事務所の代表は、裁判所で13年間さまざまな事情を抱えた方の話を伺い、事実関係や問題となる点を整理しながら、数多くのトラブルに対応してきました。
その経験を活かして、ご家族の関係・財産の状況・これまでの経緯などを一つずつ丁寧に整理し、ご自身では気づきにくいトラブルのリスクを見極めて、適切な対策方法を提案します。
代表行政書士のご紹介
「財産の分け方以外に決めておくことがわからない」
「希望に合った内容を一緒に考えてほしい」
──遺言書で決めることは、財産の分け方だけではありません。
「誰に・何を・どのように残すか」はもちろん、相続人以外の方に財産を残すか、お墓を誰に引き継いでもらうかなど、遺言書で決めておく内容は一人ひとり異なります。
遺言書専門の行政書士広島もみじ法務事務所は、単に遺言書を作るお手伝いをするだけではありません。
あなたの希望や状況に合わせて必要なことを一つずつ検討し、あなたに合った遺言内容を一から考えて提案します。
詳しいサポート内容を見る
「相談するたびに、同じことを何度も説明したくない」
「自分の事情や希望を理解している人に、最後まで相談したい」
──担当者が途中で変わると、不安を感じることもあるでしょう。
行政書士広島もみじ法務事務所では、初回のご相談から遺言書の完成まで、代表行政書士が一貫して直接対応します。
最初に伺ったご希望やご家族の状況、これまでの経緯を把握したうえで、遺言内容の検討から作成まで継続して担当します。
担当者が途中で変わらないため、相談のたびに一から事情を説明する必要がありません。
これまでの経緯を踏まえながら、迷っていることや細かなご希望についても継続して相談しながら進められます。
完成までの流れを確認する
「あとから追加費用を請求されないか不安」
「無料相談のあと、契約を迫られるのでは」
──そのようなご心配をお持ちの方も、安心してご相談ください。
広島もみじ法務事務所では、複雑な事案を除いて報酬は定額制です。事前のお見積もりで、必要な実費を含めた合計金額をご提示します。
また、初回相談は2時間無料です。遺言書や相続について気になることを整理し、今後の準備や注意点をわかりやすくご説明します。
土日祝日やご自宅などへの出張相談にも対応していますので、「まずは遺言書が必要か知りたい」というお悩みからでもお気軽にご相談ください。
初回無料相談のご案内
広島もみじ法務事務所では、
自筆証書遺言・公正証書遺言の両方に対応しています。
▼公正証書遺言の詳細はこちら
広島で遺言書を公正証書で作成するメリット・デメリットを解説
なお、ご夫婦でそれぞれ遺言書を作成する場合、
2人目の基本報酬が半額になります。
※表示金額は当事務所の税込み報酬です。
※遺言執行サポートは、遺産額の1.2%+消費税(最低330,000円)です。
※相続人や相続財産の種類が多い場合、権利関係が複雑な場合などは、別途お見積りとなることがあります。
「作成後も相談できるのか」「事情が変わったときはどうすればいいのか」
──遺言書は、家族構成や財産状況の変化に応じて見直す必要があります。
広島もみじ法務事務所では、遺言書作成フルサポート・遺言書作成プレミアムをご依頼のお客さまを対象に、2つのアフターサポートをご用意しています。
▶︎定期的に無料面談を実施
半年に1回を目安に現状確認のご連絡を行い、ご希望に応じて1時間の無料面談を実施します。家族構成や財産状況の変化を確認し、必要に応じて遺言書の見直しをご提案します。
▶︎遺言書の作り直しは半額
当事務所で作成された遺言書を見直す場合は、作成時の半額の料金で対応します。
C A S E S
希望する財産の残し方と、将来必要になる相続手続きの両方を踏まえて、今のうちにどのような準備をしておけばよいか整理したいというご相談です。
ご相談者は、普段から身の回りのことを支えてくれているお子さまに、感謝の気持ちを込めて、ほかのお子さまより多く財産を残したいと考えていました。
しかし、何も準備をしないまま相続が始まった場合に、ご自身の希望どおりに財産を分けられるのかがわからず、不安を感じていたとのことです。
そこで、ご相談では、特定のお子さまに多く財産を残すためにはどのような方法が考えられるのか、また、その方法を選ぶ際にどのような点を確認しておく必要があるのかを中心に整理しました。
あわせて、ご自身が亡くなった後には、財産の名義変更や預貯金の手続きなど、さまざまな相続手続きが必要になります。
そのため、財産の残し方だけではなく、相続が始まった後にどのような手続きが必要になるのかについても、基本から知っておきたいというご希望がありました。
お母さまに、ご相談者へすべての財産を残す内容の遺言書を作成してほしいというご相談です。
お母さまのお子さまは、ご相談者とお兄さまの2人です。
ご相談者によると、お母さまご自身も、ご相談者にすべての財産を残したいと希望されているとのことでした。
そこで、お母さまの希望を遺言書にどのように反映できるのか、また、作成する際にどのような点に注意する必要があるのかについて、ご相談者からお話を伺いました。
ご相談者は、ご自身が亡くなった後の財産の残し方について考えるなかで、すべての財産を妹さまに残したいと希望されていました。
その希望を口頭で伝えるだけではなく、将来に備えて遺言書という形で明確に残しておきたいと考え、今回ご相談いただいています。
ご相談では、妹さまにすべての財産を残すという希望を、遺言書にどのように反映すればよいのかを中心にお話を伺いました。
あわせて、遺言書にはどのような作成方法があるのか、それぞれにどのような違いがあるのかについても確認しながら、今後の進め方を整理することになりました。
flow01
お電話・LINE・お問い合わせフォームからお申し込みいただけます。
「遺言書が必要かわからない」「何から考えればよいかわからない」という段階でもご相談ください。
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お送りいただいた内容は、代表行政書士が直接確認します。
ご家族や財産についてまだ整理できていない場合も、わかる範囲でお伝えください。
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代表行政書士からご連絡し、ご希望を伺いながら相談日時や方法を調整します。
ご自宅などへの出張相談やオンライン相談にも対応しています。
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ご家族の関係や財産の状況、遺言書についてのご希望や気になっていることを詳しく伺います。
そのうえで、遺言書が必要か、どのような点に注意すべきか、これから何を準備すればよいかを一緒に整理します。
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無料相談で伺った内容をもとに、必要なサポートの内容と費用をご案内します。
サポート内容や料金をご確認いただいたうえで、当事務所へのご依頼を希望される場合にご契約となります。
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ご契約後、ご案内した料金をお支払いいただきます。
遺言執行一括サポートは、着手金と手続完了後の2回に分けてお支払いいただきます。
お支払いの時期や金額は、ご契約前にあらかじめご説明します。
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ご契約いただいたプランに応じて、必要な資料の収集・確認、遺言内容の検討・ご提案、公証役場との調整などを進めます。
手続きを進めるなかで確認したいことや迷うことがあれば、いつでもご相談いただけます。
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ご依頼がすべて完了しましたら、代表行政書士からご報告します。
なお、遺言書作成後も、内容の見直しや相続について相談できるアフターサポートをご用意しています。
2026.09.25
手書きで遺言書を作りたい方のなかには、不動産についてどのように書けばよいのかと迷う方もいるでしょう。また、不動産の種類ごとに書くべき内容が異なるため、正確に書けるか不安に感じている方も少なくありません。 この記事では、遺言書に不動産を書く場合の記載例や、手書き以外の記載方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。 遺言書には不動産の登記上の表示を書く 遺言書に不動産を記載するときは、どの土地や建物を残すのかが分かるように、対象を明確にすることが大切です。したがって、普段使っている住所ではなく、登記に記録されている内容を確認して記載するのが基本です。 たとえば、土地であれば所在や地番、建物であれば所在や家屋番号などを確認します。 ここでは、登記上の表示と普段使っている住所の違いや、確認方法について見ていきましょう。 登記上の表示と普段の住所の違い 不動産の登記では、土地や建物をひとつつずつ区別できるように、それぞれ固有の表示が使われています。土地は「所在」と「地番」、建物は「所在」と「家屋番号」などによって特定します。 一方、日常生活で使う住所は、一般的に「住居表示」の場合が多いです。住居表示とは、各自治体が建物の場所をわかりやすく示すために、登記上の表示とは別に設定したものです。 したがって、住所が「5番10号」であっても、土地の地番や建物の家屋番号が同じ「5番10号」になるとは限りません。ただし、住居表示が実施されておらず、土地の地番をもとに住所を表している地域の場合は、一致するケースもあるでしょう。 住居表示と登記上の表示の違いを整理すると、次のようになります。 比較項目 住居表示による住所 土地の地番 建物の家屋番号 主な役割 日常生活で建物の場所をわかりやすく示す 登記上の土地をひとつずつ区別する 登記された建物を区別する 主な確認資料 住民票など 土地の登記事項証明書など 建物の登記事項証明書など 具体例 広島市安佐南区祇園三丁目5番10号 所在:広島市安佐南区祇園三丁目 地番:123番4 所在:広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号:123番4 なお、普段使っている住所だけを遺言書に記載したからといって、直ちに遺言書が無効になるわけではありません。記載された内容から、どの不動産を指しているのかを特定できる場合もあります。 ただし、住所だけでは対象となる土地や建物が分かりにくくなることもあります。どの不動産を残すのかを明確にするためにも、登記上の表示に沿って記載することが大切です。 登記上の表示は登記事項証明書で確認する 登記上の表示は、登記事項証明書で確認できます。不動産の場所・種類・所有者などが記録されており、大きく「表題部」と「権利部」に分かれています。 表題部には、不動産そのものを特定するための情報が記載されています。土地であれば所在・地番・地目・地積、建物であれば所在・家屋番号・種類・構造・床面積などを確認できます。 権利部は、不動産について誰がどのような権利を持っているのかを確認する部分です。「甲区」には所有権に関する情報が、「乙区」には抵当権など所有権以外の権利に関する情報が記載されています。 遺言書を作成するときは、表題部で不動産の表示を確認するとともに、甲区で誰が所有者として登記されているのかを確認しましょう。 不動産の種類別に遺言書の書き方と記載例を紹介 土地・建物・マンションなど、不動産の種類によって記載する内容が異なります。登記上の表示にしたがって、誰が読んでもどの不動産を残すのかが分かるように書くことが大切です。 また、不動産をほかの人と共有している場合は、自分がどの程度の権利を持っているのかも確認する必要があります。たとえば、私道の土地やその持分を所有している場合も、自宅の土地とは分けて確認します。 ここでは、不動産の書き方を次の3つに分けて紹介します。 土地を記載する場合 建物を記載する場合 マンションを記載する場合 なお、紹介する記載例は架空の例です。実際の遺言書にそのまま使うのではなく、あくまでも作成の参考として活用してください。 土地を記載する場合 土地の登記事項証明書で所在・地番・地目・地積などを確認して記載します。所在と地番は土地を特定するための情報で、地目は宅地・田・畑などの土地の種類、地積は土地の面積を表します。 出典:法務省「登記事項証明書(不動産登記)の見本(土地)」をもとに当事務所が加工して作成 ここで注意したいのが、普段はひとつの敷地として使っていても、登記上は複数の土地に分かれている場合があることです。登記上、自宅の敷地が2筆に分かれており、その両方を残したい場合は、それぞれの土地が対象であると分かるように記載します。 たとえば、自宅の敷地として土地1、土地2という2筆の土地を利用している場合で考えてみましょう。 まずは、土地1の表示例です。 所在:広島市安佐南区祇園三丁目 地番:123番4 地目:宅地 地積:150.00平方メートル 次に、土地2の表示例です。 所在:広島市安佐南区祇園三丁目 地番:123番5 地目:宅地 地積:30.00平方メートル 今回の例では、2筆をまとめて自宅の敷地として利用していても、登記上は「123番4」と「123番5」という別々の土地となっています。したがって、両方とも遺言書で残す財産にするのであれば、それぞれの土地が特定できるよう別々に記載する必要があるでしょう。 また、地目や地積についても、現在の見た目や使い方から判断するのではなく、必ず登記上の表示を確認しましょう。たとえば、実際には住宅の敷地として使っていても、登記上の地目が「農地」など別の種類になっている場合があるため、注意が必要です。 万が一、登記の内容と実際の状況が異なるときは、自分の判断で書き換えず、専門家に相談するのがよいでしょう。 建物を記載する場合 建物の登記事項証明書を確認し、所在・家屋番号・種類・構造・床面積などを記載します。たとえば、単に「自宅」とだけ記載すると、土地や建物のどの範囲なのか分かりにくく、特定が不十分になる場合があるため、注意が必要です。 出典:法務省「登記事項証明書(不動産登記)の見本(建物)」をもとに当事務所が加工して作成 たとえば、1棟の戸建て住宅を所有している場合は、次のように表示します。 所在:広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号:123番4 種類:居宅 構造:木造かわらぶき2階建 床面積:1階60.00平方メートル、2階45.00平方メートル 床面積が階ごとに分かれている場合は、1階と2階をそれぞれ記載します。また、建物の「所在」に土地の地番と同じような番号が含まれていても、土地と建物は種類の異なる不動産であり、それぞれを分けて記載する必要があります。 なお、車庫や物置などがある場合は、それぞれの登記も確認しておきましょう。主な建物の「附属建物」や、別の建物になっている場合もあります。 自宅を含めた建物を漏れなく記載するためには、必ず建物の登記事項証明書を確認して、所有している建物すべての内容について確認することが大切です。 マンションを記載する場合 所有しているマンションの一室を記載するときは、普段使っているマンション名や部屋番号だけで判断してはいけません。マンションの登記事項証明書の内容を確認して、建物全体を示す「一棟の建物」と、自分が所有している「専有部分」を記載する必要があります。 専有部分とは、マンションの一室など、区分所有権の対象となる部分です。また、敷地に関する権利である「敷地権」が登記されている場合もあるため、あわせて確認しましょう。 出典:法務省「登記事項証明書(不動産登記)の見本(区分建物)」をもとに当事務所が加工して作成 たとえば、敷地権付きのマンションの一室を所有しており、敷地権の対象となる土地が2筆ある場合を考えてみましょう。登記事項証明書では、「一棟の建物」「専有部分」「敷地権の目的である土地」「敷地権」の4つを主に確認します。 まずは、マンション一棟の建物の表示例です。 所在:広島市中区白島北町200番地1、200番地2 建物の名称:サンプル白島 次に、専有部分の建物の表示例です。 家屋番号:白島北町200番1の301 建物の名称:301 種類:居宅 構造:鉄筋コンクリート造1階建 床面積:3階部分70.25平方メートル 続いて、敷地権の対象となっている土地を確認します。「土地の符号」とは、複数の土地がある場合に、それぞれの土地と敷地権を対応させるための番号です。 土地の符号1:所在及び地番/広島市中区白島北町200番1、地目/宅地、地積/1,200.00平方メートル 土地の符号2:所在及び地番/広島市中区白島北町200番2、地目/宅地、地積/300.00平方メートル また、それぞれの土地について、自分の専有部分に対応する敷地権の割合も確認します。とくに、敷地権の種類は所有権とは限らないため、注意が必要です。 土地の符号1:敷地権の種類/所有権、敷地権の割合/100000分の2345 土地の符号2:敷地権の種類/所有権、敷地権の割合/100000分の2345 なお、ここで紹介したのは、敷地権付きの区分建物を前提とした記載例です。原則として、専有部分と敷地権は一体として扱われるため、マンションの一室と敷地権を別々の人には残せません。 遺言書に不動産を表示する方法は2つある 不動産を表示する方法には、遺言書の本文に直接書く方法と、別紙として作成する財産目録に記載する方法があります。財産目録とは、遺言書の対象となる財産を一覧にした書類です。 ここからは、2つの方法について、それぞれの特徴を解説します。 本文に直接書く 1つ目は、遺言書の本文に不動産の情報を直接書く方法です。誰にどの不動産を残すのかとあわせて、土地の所在・地番や建物の所在・家屋番号などを本文に記載します。 たとえば、自宅の土地2筆と建物を長男に残したい場合は、次のように記載します。 「第1条 遺言者は、遺言者が所有する下記の土地及び建物を、長男○○太郎(昭和55年4月1日生)に相続させる。」 1 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番4 地目 宅地 地積 150.00平方メートル 2 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番5 地目 宅地 地積 30.00平方メートル 3 建物 所在 広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号 123番4 種類 居宅 構造 木造かわらぶき2階建 床面積 1階60.00平方メートル、2階45.00平方メートル 誰にどの不動産を残すのかを示したうえで、それぞれ特定できるように分けて記載します。単に「自宅を長男に相続させる」とだけ書くと、特定が不十分で無効になる可能性があるため、誰が読んでも対象が分かるように書くことが大切です。 なお、遺言書を手書きで作成する場合、不動産の表示も含めて本文は必ず手書きしなければなりません。したがって、所有している不動産の数が少なく、記載する情報が多くない場合に適した方法だといえるでしょう。 ただし、手書きで作成する以上、誤字や脱字には注意が必要です。たとえば、誤字によって登記上の表示と異なる内容を書いた場合、別の不動産を書いているとみなされて、登記手続きができない可能性もあります。 財産目録に記載する 2つ目は、別紙として作成する財産目録に記載する方法です。遺言書の本文には「誰に、どの財産目録に記載した財産を残すのか」を書き、財産目録で対象の不動産を特定します。 たとえば、所有している自宅の土地2筆と建物を長男に残す場合の記載例は以下のとおりです。 まず、遺言書の本文には次のように記載します。 「第1条 遺言者は、別紙財産目録1記載の土地及び建物を、長男○○太郎(昭和55年4月1日生)に相続させる。」 そして、別紙の財産目録には、対象となる不動産を次のように記載します。 別紙財産目録1 1 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番4 地目 宅地 地積 150.00平方メートル 2 土地 所在 広島市安佐南区祇園三丁目 地番 123番5 地目 宅地 地積 30.00平方メートル 3 建物 所在 広島市安佐南区祇園三丁目123番地4 家屋番号 123番4 種類 居宅 構造 木造かわらぶき2階建 床面積 1階60.00平方メートル、2階45.00平方メートル 財産目録を作成することで、複数の不動産を所有している場合でも、どの財産を記載しているのか整理しやすくなります。 また、遺言書の本文と異なり、財産目録は手書きで作成する必要はありません。パソコンで作成したり、不動産の登記事項証明書のコピーなどを利用して作成したりできます。 とくに、登記事項証明書のコピーを財産目録として利用すれば、手書きの負担を減らせるだけでなく、書き間違いのリスクも抑えやすくなるでしょう。 ただし、手書き以外の方法で作成した財産目録については、遺言者本人が署名・押印する必要があります。とくに、財産目録を複数作成した場合は、目録のすべてのページに署名・押印することは、覚えておいたほうがよいでしょう。 最後に、ここまで紹介した2つの方法の主な違いを整理すると、以下の表のようになります。 比較項目 本文に直接書く 財産目録に記載する 不動産の表示方法 遺言書の本文に、所在・地番・家屋番号などを直接記載する 本文では財産目録を指定し、不動産の詳しい情報は別紙にまとめる 手書きする範囲 自筆証書遺言では、不動産の表示を含めて本文を手書きする 本文は手書きする必要があるが、財産目録はパソコンで作成したり、登記事項証明書のコピーを利用したりできる 見やすさ 不動産が少なければ、誰にどの財産を残すのかを本文だけで確認しやすい 不動産の情報を別紙にまとめられるため、財産が多い場合でも整理しやすい 誤字・転記ミス 地番や家屋番号などを手書きするため、書き間違いに注意が必要 パソコン作成や登記事項証明書のコピーを利用すれば、手書きによる転記ミスを抑えやすい 不動産が多い場合 記載する情報が増えるほど、手書きの負担が大きくなる 複数の土地や建物があっても、一覧にして整理しやすい 適しているケース 所有している不動産が少なく、記載する内容も多くない場合 不動産が多い場合、手書きによる転記ミスをできるだけ抑えたい場合など 紹介した2つの方法は、それぞれ特徴が異なります。自分の状況に応じて、どちらの方法を選ぶのがよいか慎重に検討して判断することが大切です。 LINEで無料相談する 遺言書に不動産を正しく記載するためには確認が重要 不動産について正しく記載するためには、遺言書の作成中や作成後に登記事項証明書と照らし合わせて、誤りがないか確認することが大切です。 不動産の表示に誤りがあっても、それだけで直ちに遺言書全体が無効になるとは限りません。しかし、誤りが原因で対象の不動産が特定できなかった場合、遺言書の内容どおりに不動産を残せないなど、トラブルが生じる可能性があります。 トラブルが生じないようにするためにも、記載内容と登記上の表示が一致しているか確認することは、遺言書の作成において重要なポイントといえます。 確認するときは、土地であれば所在・地番・地目・地積、建物であれば所在・家屋番号・種類・構造・床面積など、項目をひとつずつ見比べましょう。とくに、敷地が複数の土地に分かれている場合や、共有持分がある場合の記載漏れには注意が必要です。 誤りを見つけた場合は、法律で定められている訂正方法にしたがって、正しい内容に訂正する必要があります。なお、訂正方法が間違っていると、有効な訂正とみなされない可能性があるため、注意が必要です。 訂正する箇所が多い場合は、訂正方法の誤りによるリスクを避けるために、遺言書を最初から書き直す方法も検討するとよいでしょう。 遺言書の作成や内容の確認は専門家に相談するのがおすすめ 遺言書に不動産を表示する方法には、本文に直接書く方法と、財産目録を利用する方法があることは、これまで見てきたとおりです。どちらの方法を選ぶ場合でも、大切なのは対象となる不動産を正確に記載することです。 正確に記載するためには、作成中や作成後にしっかりと内容を確認する必要があります。ただし、自分で書いた遺言書を自分だけで確認すると、思い込みなどから誤字や記載漏れを見落としてしまうこともあるでしょう。 そこで、記載内容を共有しても問題がなければ、家族や知人、友人などに確認してもらうのもひとつの方法です。自分以外の人が見ることで、不動産の表示の書き間違いや、分かりにくい記載に気づける場合もあるでしょう。 ただし、遺言書には、誰にどの財産を残すのかなど個人的な内容が記載されています。 家族だからこそ内容を知られたくない、財産の分け方について話しづらいなど、身近な人には確認を頼みにくい方もいるでしょう。また、家族や知人に確認してもらっても、法的に問題がないかまで判断できるとは限りません。 ここまでの記事を読んで、自分だけで遺言書を作成したり、内容を確認したりすることに不安を感じている方もいるでしょう。少しでも不安がある方は、専門家へ相談することもおすすめの方法のひとつです。 ここからは、専門家に相談するメリットや、相談する専門家を選ぶときのポイントについて解説します。専門家への相談を検討している方は、ぜひ参考にしてください。 専門家に相談するメリット 専門家に相談するメリットは、自分だけでは気づきにくい誤りや不明確な記載を、専門的な視点から確認してもらえることです。自分だけでは見落としていたようなポイントも、専門家に確認してもらうことで発見できる場合もあるでしょう。 また、専門家に相談すれば、身近な人に内容を見せることなく、記載内容について確認を受けられます。とくに、財産の分け方を家族には知られたくない方や、身近な人には相談しづらい方には、メリットのひとつといえるでしょう。 専門家に相談するデメリット 専門家に相談すると、自分だけで作成する場合と比べて追加の費用がかかる点がデメリットといえます。たとえば、相談先に行くまでの交通費や、専門家に支払う相談料などが必要になります。 また、専門家に相談内容を説明するための手間もかかります。とくに、相談内容が複雑な方の場合は専門家と何度もやり取りをするケースもあり、大きな手間がかかることもあるでしょう。 専門家への相談を検討する際には、メリットだけでなくデメリットも考慮したうえで判断することが大切です。 遺言書や相続を専門にしている専門家を選ぶ 相談先を選ぶ際には、遺言書や相続を専門的に取り扱っている専門家のなかから選ぶのがよいでしょう。 遺言書は、不動産の表示だけを正しく書けば完成するものではありません。自分がどのような形で財産を残したいのかを整理したうえで、誰にどの財産を残すのかを決め、その内容が正しく伝わるように遺言書へ反映する必要があります。 遺言書を専門的に取り扱っている専門家であれば、不動産の表示の確認だけでなく、自分の希望を実現するための内容についても、一般的な専門家と比べて適切なアドバイスを受けやすいでしょう。 したがって、相談先を選ぶときは、資格だけで判断するのではなく、何を専門にしているかも含めて検討するのがよいといえます。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書専門の法務事務所です。作成した遺言書のチェックだけでなく、想いを実現するための内容の提案まで相談できるため、安心といえるでしょう。 遺言書への不動産の記載について広島でよくある質問 最後に、遺言書への不動産の記載についてよくある質問を見ていきましょう。 遺言書には普段使っている住所を書くだけではだめですか? 普段使っている住所だけを書いたからといって、直ちに遺言書が無効になるわけではありません。ほかの記載内容とあわせて、対象となる不動産を特定できる場合もあるでしょう。 ただし、不動産の登記事項証明書を確認して、登記上の表示にしたがって書くのが基本です。特定ができない場合のリスクを避けるためにも、手間はかかりますが、登記上の表示のとおりに書くのがよいでしょう。 「自宅」と書けば戸建ての自宅を残せますか? 「自宅」とだけ書くのではなく、土地と建物をそれぞれ具体的に書くのが基本です。 土地と建物は別々の不動産であるため、それぞれ特定できるように書く必要があります。たとえば、土地であれば所在・地番など、建物であれば所在・家屋番号などを登記事項証明書で確認して記載します。 「自宅」という表現だけでは特定が不十分になる可能性があるため、土地と建物を漏れなく記載するのがよいでしょう。 マンションはマンション名と部屋番号を書けばよいですか? 普段使っているマンション名や部屋番号だけで判断せず、登記事項証明書の内容に沿って書くことが大切です。 マンションの登記では、建物全体を示す「一棟の建物」と、自分が所有している一室である「専有部分」を確認します。また、敷地権が登記されている場合は、その対象となる土地や敷地権の割合などもあわせて確認する必要があります。 戸建ての場合と表示の仕方が異なるため、マンションの登記事項証明書を確認して、一棟の建物・専有部分・敷地に関する権利が分かるように記載しましょう。 不動産は本文と財産目録のどちらに書くのがよいですか? 所有している不動産の数や記載する内容に応じて選ぶとよいでしょう。 不動産が少なければ、本文に直接書くことで誰に何を残すのかを確認しやすくなります。一方、不動産が多い場合や手書きの負担を減らしたい場合は、財産目録にまとめる方法が適しています。財産目録は、パソコンで作成したり、登記事項証明書のコピーを利用したりすることもできます。 不動産の地番や家屋番号を書き間違えたらどうすればよいですか? 誤りを見つけた場合は、法律で定められた訂正方法にしたがって、適切に修正する必要があります。 間違えた文字を単に消して書き直すだけでは、適切な訂正として認められない場合があるため、注意が必要です。訂正箇所が多い場合は、遺言書を最初から書き直すことも検討するのがよいでしょう。 書き間違いのリスクを抑えて遺言書を作成したい場合はどうすればよいですか? 書き間違いや方式の不備が不安な場合は、公正証書遺言を検討するとよいでしょう。 公正証書遺言は、遺言者本人ではなく公証人が作成するため、自分で遺言書の本文を手書きする必要がありません。また、法律の専門家である公証人が作成するため、自分だけで作成する場合と比べて、記載の誤りや方式の不備によって遺言が無効になるリスクを抑えやすいといえます。 なお、公正証書遺言の特徴については、「広島で遺言書を公正証書で作成するメリット・デメリットを解説」で詳しく解説しています。 まとめ 遺言書に不動産を表示するときは、誰が読んでも対象となる不動産が特定できるように、登記上の表示のとおりに記載するのが基本です。登記上の表示は、不動産の登記事項証明書で確認できます。 また、不動産を表示する方法には、大きく分けて本文へ直接書く方法と財産目録を使う方法の2つがあります。どちらの方法を選ぶとしても、作成中や作成後に記載内容を確認して、正確に表示することが大切です。 不動産の表示も含めて、遺言書の作成に不安がある方は、遺言書や相続を専門にしている専門家に相談するのがおすすめの方法のひとつです。ただし、メリットだけでなくデメリットもあるため、それぞれを比較して検討するのがよいでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 内容の確認はもちろん、ご家族の関係・財産の状況・あなたの想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を一から考えて提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する
2026.09.16
遺言書を法務局に預けようと考えたとき、「利用してから困ることはないか」「預けるだけで希望どおりに財産を残せるのか」と気になる方もいるでしょう。保管制度にはメリットだけではなく、利用前に知っておきたいデメリットもあります。 この記事では、保管制度の主なメリット・デメリットを解説します。さらに、制度を利用するか判断するためのポイントについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。 遺言書保管制度の3つのメリット 遺言書の保管制度とは、自分で作成した手書きの遺言書を、法務局で預かってもらえる制度です。自宅や貸金庫などで保管する場合とは異なり、遺言書の原本を法務局という公的な機関に管理してもらえる点が特徴といえるでしょう。 また、保管制度には、大きく分けて次の3つのメリットがあります。 遺言書を安全に保管しやすい 相続開始後の検認が不要になる 亡くなった後に遺言書の存在を知らせる仕組みがある ここからは、3つのメリットについて見ていきましょう。 遺言書を安全に保管しやすい 遺言書を自宅などで保管していると、長い年月の間に置き場所がわからなくなったり、誤って処分してしまったりする可能性があります。 保管制度では、法務局で遺言書の原本を管理してもらえるため、紛失に対する備えになるでしょう。また、原本が法務局で管理されることで、第三者が内容を書き換える、勝手に処分するといったリスクへの対策にもなります。 自分で長期間保管することに不安がある場合、法務局に管理を任せられる点はメリットといえるでしょう。 相続開始後の検認が不要になる 制度を利用した場合、遺言者が亡くなった後に家庭裁判所で検認する必要がありません。検認とは、遺言書の形状や日付、署名、保管の状況などを家庭裁判所が確認するための手続きです。 原則として、自宅などで保管されている遺言書は検認が必要になり、手続きの手間や費用がかかります。しかし、制度を利用した場合は検認が不要になるため、相続人の負担を減らし、スムーズに相続手続きを進められるメリットがあるでしょう。 ただし、検認が不要だからといって、遺言書の内容や有効性が保証されているわけではないことは、覚えておいた方がよいでしょう。 なお、検認手続きの詳しい内容については「広島で遺言書の検認手続きをする注意点とポイントをわかりやすく解説」で詳しく解説しています。 亡くなった後に遺言書の存在を知らせる仕組みがある 法務局の保管制度には、遺言者が亡くなった後に、遺言書が保管されていることを通知する仕組みがあります。 通知には、「指定者通知」と「関係遺言書保管通知」という2種類があり、それぞれ次のような特徴があります。 比較項目 指定者通知 関係遺言書保管通知 通知が始まる条件 法務局が遺言者の死亡を確認したとき 関係相続人等の誰かが遺言書を閲覧するか、遺言書情報証明書の交付を受けたとき 届く相手 あらかじめ指定した方(3名まで) ほかの関係相続人等 通知される内容 遺言書が保管されている事実や保管場所など 遺言書が保管されている事実や保管場所など 自宅などに遺言書を保管している場合、自分以外に保管場所を知らなければ、亡くなった後に遺言書が見つけてもらえない可能性があります。法務局へ預けておくことで、遺言書の存在を知ってもらうきっかけを作れるのはメリットといえるでしょう。 なお、通知の詳しい条件については、こちらの法務省の公式サイトで確認できます。また、遺言書の内容そのものは通知されないことは、覚えておいた方がよいでしょう。 遺言書保管制度の4つのデメリット ここまでは、保管制度の3つのメリットについて解説してきました。遺言書の保管について不安がある方にとっては、選択肢のひとつになるでしょう。 しかし、制度の利用にはメリットだけではなく、以下のようなデメリットもあります。 内容は法務局に相談できない 本人が法務局へ出向く必要がある 保管制度の様式も守る必要がある 保管後の閲覧や内容変更にも手間がかかる ここからは、4つのデメリットについて順に解説します。 内容は法務局に相談できない 法務局では、遺言書に誰を受取人として記載するか、どの財産をどのように分けるかといった、内容の相談はできません。自分の希望に合う分け方や、その希望を伝える文章は、保管の手続きとは別に考える必要があります。 ただし、法務局が遺言書を何も確認せずに預かるわけではありません。本文や日付、氏名の記載など、法律で定められた形式が守られているかを確認します。 しかし、あくまでも法律で定められた形式について確認するのみであり、内容が本人の希望に合っているかを判断するものではありません。たとえば、本人は特定の預金を残したつもりでも、どの預金を指すのか読み手が判断しにくい記載になっていた場合でも、法務局がアドバイスすることはないでしょう。 なお、法務局で保管したからといって、有効性が保証されるものではありません。形式が正しくても、内容に誤りがあって無効になるケースもあることは、覚えておいた方がよいでしょう。 本人が法務局へ出向く必要がある 遺言書を法務局で保管してもらうためには、作成した本人が窓口へ出向いて申請する必要があります。家族や専門家などの代理人に申請を任せたり、遺言書を郵送して手続きを済ませたりすることはできません。 また、申請先の法務局は、本人の住所地・本籍地・所有している不動産の所在地のうち、いずれかを管轄する法務局から選ぶ必要があります。さらに、管轄の法務局のなかでも、保管制度に対応している法務局でしか手続きができないため、注意が必要です。 外出に大きな負担がない方であれば問題になりにくいものの、病気や身体の状態などによって移動が難しい方にとっては、制度の利用が難しい場合があります。 制度を利用する場合は、作成した本人が申請先の法務局へ直接出向くことが可能かも含めて、検討するのがよいでしょう。 保管制度の形式も守る必要がある 遺言書を法務局で預かってもらうためには、保管制度の形式に合わせて作成しなければなりません。具体的には、以下の表のような形式が定められています。 項目 保管用の様式 用紙 A4サイズを使用する 記載する面 片面のみに記載する 余白 決められた余白を空ける 複数ページの場合 ページ番号を記載する 封の有無 封をしない 綴じ方 ホチキスなどで綴じない なお、自筆証書遺言として法律で決められている形式と、法務局で保管してもらうための形式は別のものです。作成した遺言書が法務局の形式に合っていなければ、申請を受け付けてもらえない場合があります。 すでに作成している場合は、制度の形式に合っているか事前に確認しておくことが大切です。詳しい内容は、法務省の公式サイトの「遺言書の様式等についての注意事項」で確認できますので、ぜひ参考にしてください。 保管後の閲覧や内容変更に手間がかかる 遺言書を法務局へ預けた後も、内容を確認したり、変更したりする場合は手続きが必要です。 まず、内容を確認するには、法務局のモニターで画像を確認する方法と、預けている原本を確認する方法の2つがあります。モニターで確認する場合は1回1,400円、原本を確認する場合は1回1,700円の手数料がかかるだけでなく、実際に預けている法務局まで出向く必要があります。 次に、内容を変更するには、大きく分けて新しく遺言書を作成する、既に保管している遺言書を返してもらって修正するという2つの方法があります。いずれの方法であっても、改めて遺言書を保管する手続きをする必要があり、1通につき3,900円の手数料がかかります。 なお、住所などの登録情報が変わった場合は、法務局へ届出しなければならないため、注意しましょう。 保管制度の利用を検討する際は、将来内容を確認したり見直したりする可能性も含めて考えるようにしましょう。 なお、遺言書の見直しを考えた方がよいケースについては「遺言書を作り直した方がよいケースや広島で作り直す方法を解説」で詳しく解説しています。 LINEで無料相談する 遺言書保管制度を利用するべきか判断するポイント 制度を利用するべきか判断するためには、これまで解説してきたメリット・デメリットを踏まえたうえで、次の3つの視点から考えてみるのがよいでしょう。 法務局への来庁が負担にならないか 保管制度で解決できる悩みか 公正証書遺言と比較する ここからは、それぞれの判断ポイントについて詳しく解説します。 法務局への来庁が負担にならないか 保管制度を利用する場合、基本的に遺言書は本人が手書きする必要があります。さらに、手続きをするためには、作成した本人が法務局へ出向いて申請しなければなりません。 したがって、作成の負担だけでなく、法務局への移動の負担についても考慮することが大切です。たとえば、手書きや外出に大きな支障がなく、決められた形式に合わせて準備できる方であれば、大きな負担になりにくいでしょう。 一方、手書きするのが難しい場合や、病気などが原因で外出が難しい場合には、制度の利用が難しい可能性があるでしょう。とくに、家族や専門家に手続きを任せられる制度ではない点に注意が必要です。 制度の利用を検討するにあたって、自分で手続きを進められるかという点は見落としている方が多いといえます。遺言書を手書きで作成できるかだけでなく、自分で法務局へ出向いて手続きができるかも含めて考えるようにしましょう。 保管制度で解決できる悩みかを考える 保管制度が自分に合っているか判断するには、遺言書に対して抱えている悩みを整理することが大切です。なぜなら、制度で解決しやすい問題と、解決できない問題があるためです。 たとえば、遺言書を自宅などで管理すると紛失する、第三者に改ざんされる、亡くなった後に誰にも見つけられないというリスクを不安に感じている方は、制度を利用するのがよいでしょう。 法務局が遺言書の原本を管理してくれるため、紛失や改ざんへの備えになります。また、亡くなった後に遺言書が保管されている事実を通知する仕組みもあるため、遺言書が発見されないリスクを抑えられるでしょう。 一方で、保管制度では遺言書の内容に関する不安まで解消するのは難しいといえます。誰に財産を残すのか、どのように分けるのかなど、内容について法務局が相談に応じたり、判断したりする制度ではないからです。 保管や発見に関するものか、それとも内容に関するものかというように、自分が遺言書に対して抱える悩みが何かについて、丁寧に整理して明確にすることが大切だといえるでしょう。 公正証書遺言と比較する 保管制度を検討するにあたって、一般的に比較対象になる場合が多いのが公正証書遺言です。 公正証書遺言は、法律の専門家である公証人が本人の希望を確認して作成します。本人が手書きで作成する場合と比べて、形式や内容の不備で無効になるリスクを抑えられるでしょう。 また、基本的には公証役場に出向いて作成しますが、状況に応じて公証人に自宅や病院などへ出張してもらえる場合もあります。病気などで外出するのが難しい方の場合、出張で対応してもらえるのは大きなメリットだといえるでしょう。 一方で、公証人へ支払う手数料がかかることや、原則として証人2人の立会いが必要になるなど、メリットだけではなくデメリットもあります。したがって、公正証書遺言の方が保管制度より優れているというわけではありません。 形式や内容の不備で無効になるリスクを抑えたい場合は、公正証書遺言を検討するのがよいでしょう。 なお、公正証書遺言については「広島で遺言書を公正証書で作成するメリット・デメリットを解説」の記事でわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 迷ったら専門家に相談するのがおすすめ 保管制度を選ぶべきか判断するポイントについては、これまで見てきたとおりです。3つのポイントはどれも重要ですが、なかでも「自分が抱えている悩みを保管制度で解決できるのか」を整理することが、もっとも重要といえます。 保管制度は、遺言書の紛失や改ざんへの備え、亡くなった後に遺言書の存在を知らせる仕組みなど、主に保管や発見に関する悩みを解決しやすい制度です。一方、誰にどの財産を残すのかといった内容について、法務局が一緒に考えてくれるわけではありません。 したがって、まずは「遺言書を安全に保管したいのか」「財産の分け方など内容について相談したいのか」など、何について悩んでいるのかを整理することが大切です。目的が明確になれば、保管制度を利用するのか、別の方法を検討するのかも判断しやすくなります。 ただし、家族関係や財産の状況によって確認すべき点も異なるため、自分だけでは悩みを整理しにくかったり、確認すべき点を見落としたりすることもあります。自分だけで整理することに不安がある場合は、専門家へ相談するのもおすすめの方法のひとつです。 ここからは、専門家に相談するメリットと、相談先を選ぶポイントについて解説します。保管制度の利用について悩みや不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。 専門家に相談すると悩みや不安を整理しやすい 専門家へ相談するメリットは、単に遺言書の書き方を教えてもらえることだけではありません。家族関係や財産の状況、遺言書で実現したい希望などを確認しながら、自分では漠然としていた悩みを一つずつ整理できます。 たとえば、「遺言書について何となく不安」という状態でも、話を整理していくことで、保管方法に不安があるのか、財産の分け方を決められないのか、希望をどのように書けばよいのかわからないのかが明確になります。そのうえで、何を決める必要があるのか、どの点を確認した方がよいのか、どのような選択肢が考えられるのかを整理しやすくなります。 また、自分だけで考えていると、気づいていない問題や確認すべき点を見落とすこともあります。専門的な視点から確認してもらうことで、自分では気づかなかった点を把握し、必要な判断材料をそろえたうえで遺言書の作成方法や保管方法を検討できます。 すでに遺言書を作成している場合も、希望する内容と実際の記載に食い違いがないか、確認しておきたい部分が残っていないかなどを相談できます。自分の悩みや希望を整理し、必要な確認事項を明確にできることは、専門家へ相談する大きなメリットといえるでしょう。 遺言書を専門にしている専門家を選ぶ 遺言書について相談する場合は、遺言書を専門にしている専門家を選ぶのがおすすめです。 遺言書を専門にしている専門家であれば、遺言書に関する知識や経験が豊富な場合が多いでしょう。自分が抱えている悩みや不安を整理しながら、どのような点を確認し、どのような方法を検討すればよいのかについて、適切なアドバイスが受けられるといえます。 また、複数の方法で迷っている場合は、それぞれの特徴や注意点を整理したうえで、判断するポイントを示してくれます。方法ごとの違いを理解したうえで検討できるため、自分の希望や状況に合った方法を選びやすくなる点も、遺言書を専門にしている専門家へ相談するメリットのひとつです。 遺言書を専門にしている専門家を選べば、不安や悩みを専門的な視点から整理してもらうことで、最適な方法を選びやすくなるため、おすすめといえるでしょう。 たとえば、行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書専門の法務事務所です。高い専門性を活かしたアドバイスが受けられるだけでなく、悩みや不安に応じた最適な方法や遺言書の内容も提案してくれるため、安心して相談できるでしょう。 遺言書保管制度についてよくある質問 最後に、遺言書の保管制度についてよくある質問を見ていきましょう。 法務局に預ければ遺言書は必ず有効になりますか? 法務局に預けたからといって、遺言書の有効性が保証されるわけではありません。 法務局では、遺言書が法律で定められた形式に沿って作成されているか確認されます。ただし、確認されるのは形式面であり、内容が適切かどうかまで確認してもらえるわけではありません。 形式に問題がなくても、記載内容によっては有効性が問題になる可能性があるため、注意が必要です。 保管した遺言書の内容は後から変更できますか? 法務局に預けた後でも、内容を変更できます。 方法としては、保管している遺言書を返してもらい、内容を変更して改めて預ける方法があります。また、変更後の内容で新しく作り直して、改めて保管申請することもできます。 なお、すでに預けている遺言書を残したまま、新しく作成した遺言書を追加で保管する方法も可能です。ただし、複数の遺言書が残っていると、亡くなった後に内容の判断が難しくなる場合があるため、ひとつの遺言書だけ残すのがおすすめといえます。 亡くなった後は家族に遺言書の内容が自動的に通知されますか? 亡くなった後に、内容が自動的に通知されることはありません。 保管制度では、あらかじめ指定した方や、相続人などが遺言書を閲覧した場合などに、一定の内容が通知される仕組みがあります。通知されるのは、遺言書が保管されている事実や保管場所などであり、内容は含まれていません。 生前でも家族は保管されている遺言書を閲覧できますか? 家族であるという理由だけでは閲覧できません。 遺言者が生きている間に、通常の閲覧手続きを利用できるのは遺言書を作成した本人です。したがって、家族に遺言書を作成したことや法務局へ預けていることを伝えていたとしても、それだけで家族が自由に内容を確認できるわけではありません。 法務局での保管をやめると遺言書も無効になりますか? 法務局での保管をやめたとしても、無効にはなりません。 保管申請を撤回すると、法務局での保管が終了して、預けていた遺言書の原本が返還されます。あくまでも原本が返還されるだけであり、有効性には影響がないため、保管をやめたことが原因で無効になることはありません。 まとめ 保管制度には、遺言書を安全に保管しやすいなどのメリットもあります。一方で、内容の相談ができない、本人が窓口へ出向く必要があるといったデメリットがあります。 利用するべきか判断するためには、メリット・デメリットだけでなく、自分が何に悩んでいるのかを整理することが大切です。ただし、自分だけでは悩みを整理しにくかったり、確認すべき点を見落としたりすることもあるでしょう。 自分だけで悩みや不安を整理することが難しい場合は、専門家へ相談するのがおすすめです。とくに、遺言書を専門にしている専門家であれば、遺言書に関する知識や経験を踏まえたアドバイスを受けられ、最適な方法を選択できるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 単に「遺言書を作る」のではなく、ご家族の関係・財産の状況・ご本人の想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための適切な方法や内容をご提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する
2026.09.09
公正証書遺言の作成を検討している方のなかには、「公証役場にいくら支払えばよいのか」「証人や専門家への費用まで含めると、結局いくら必要なのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、公正証書遺言の作成に必要な基本手数料や追加で必要になる費用を解説します。また、専門家に相談する場合の費用の目安についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。 公正証書遺言の費用は3つに分けて考える 公正証書遺言を作成するときにかかる主な費用は、大きく分けて次の3つになります。専門家の支援を利用する場合は、3つの費用とは別に専門家への報酬が発生します。 費用の種類 費用の内容 公証役場へ支払う費用 基本手数料、遺言加算、出張関係費用など 証人に支払う費用 公証役場から紹介してもらう証人の日当など 必要書類の取得費用 戸籍謄本、登記事項証明書の取得費用など ここからは、3つの費用について順に確認していきましょう。 なお、公正証書遺言の特徴や作成するメリット・デメリットについては、「広島で遺言書を公正証書で作成するメリット・デメリットを解説」の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。 公証役場へ支払う費用 公証役場へ支払う費用の中心となるのは、基本手数料です。基本手数料は一律ではなく、遺言書によって財産を受け取る人と、受け取る財産の価額をもとに計算します。 また、基本手数料のほかにも、遺言書の内容や完成した公正証書の交付方法などに応じて別の費用が加わる場合があります。 たとえば、病気や高齢などの事情から公証役場へ行くことが難しい場合、作成のために自宅や病院などへ公証人に出張してもらえます。出張の場合、現地までの往復の交通費や、公証人への日当などの追加費用が必要になるでしょう。 また、作成した公正証書遺言について、紙や電子データを交付してもらうための費用もかかります。 公証役場へ支払う費用には、基本手数料のほかにも、出張費用や交付費用があることは、覚えておいたほうがよいでしょう。 証人にかかる費用 公正証書遺言の作成には、証人2名の立会いが必要です。基本的には作成する本人が証人を用意することになりますが、適当な証人がいない場合には、公証役場から紹介を受けられます。 公証役場から証人の紹介を受ける場合には、証人へ支払う日当などの費用が必要になります。証人の費用は全国一律にはなっていないため、利用予定の公証役場へ事前に確認しておくのがよいでしょう。 必要書類の取得費用 遺言者と相続人との関係や、財産の内容を確認するための資料を準備する必要があります。たとえば、戸籍謄本のほか、不動産がある場合には登記事項証明書や固定資産評価証明書などが必要になることがあります。 戸籍謄本などの必要書類を取得する際には、基本的に交付手数料がかかるでしょう。また、遠方の役所で取得する場合は郵送で請求することになり、郵便切手などの実費も必要になります。 なお、必要書類の種類は作成する遺言書の内容によって異なります。何を取得すればよいかを公証役場に確認したうえで、準備を進めることが大切です。 公正証書遺言の基本手数料の計算方法 基本手数料は令和7年10月1日に改定されており、現在は次の表のように金額が定められています。 目的の価額 手数料 50万円以下 3,000円 50万円を超え100万円以下 5,000円 100万円を超え200万円以下 7,000円 200万円を超え500万円以下 13,000円 500万円を超え1,000万円以下 20,000円 1,000万円を超え3,000万円以下 26,000円 3,000万円を超え5,000万円以下 33,000円 5,000万円を超え1億円以下 49,000円 1億円を超え3億円以下 49,000円+超過額5,000万円までごとに15,000円を加算 3億円を超え10億円以下 109,000円+超過額5,000万円までごとに13,000円を加算 10億円を超える場合 291,000円+超過額5,000万円までごとに9,000円を加算 基本手数料を計算するときに注意したいのは、財産全体の金額をそのまま表に当てはめるわけではない点です。原則として、財産を受け取る人ごとに、その人が受け取る財産の価額を確認し、それぞれに対応する手数料を求めます。 たとえば、同じ総額の財産でも、1人にまとめて残す場合と複数人に分けて残す場合とでは、基本手数料が異なることがあります。費用を把握するには、まず「誰に、どのくらいの財産を残すのか」を整理することが大切です。 ここからは、基本手数料をどのような順序で計算するのかを詳しく見ていきましょう。 1.受取人ごとに受け取る財産の価額を整理する 最初に確認するのは、誰がどのくらいの価額の財産を受け取るのかです。 基本手数料を計算するときは、原則として財産を受け取る人ごとに金額を分けて考えます。この計算の基準となる財産の価額を「目的価額」といいます。 たとえば、6,000万円相当の財産を1人にすべて残す場合は、その人の目的価額を6,000万円として考えます。一方、2人に3,000万円ずつ残す場合は、それぞれ3,000万円として分けて計算します。 基本手数料を計算するためには、財産総額だけを見るのではなく、まずは「誰が、いくら相当の財産を受け取るのか」を整理することがポイントといえます。 2.受取人ごとに料金表を当てはめて手数料を合計する 次に、それぞれの受取人について整理した目的価額を、先ほどの料金表へ当てはめます。 たとえば、1人が3,000万円相当の財産を受け取る場合は、「1,000万円を超え3,000万円以下」の区分に当てはめます。受取人が複数いる場合は、同じように一人ひとりの手数料を求めて、その金額を合計します。 したがって、単純に「受取人が2人なら手数料も単純に2倍になる」とは限りません。各自が受け取る財産の価額によって、適用される料金区分が異なるためです。 基本手数料を見積もるときは、受取人の人数だけではなく、それぞれに残す財産の価額まで確認する必要があるでしょう。 3.財産全体が1億円以下なら遺言加算13,000円を加える 受取人ごとの基本手数料を合計したら、最後に遺言加算が必要かを確認します。 遺言書で分け方を決める財産全体の価額が1億円以下の場合は、遺言加算といって、受取人ごとの手数料を合計した金額に13,000円が加算されます。 とくに注意したいのは、1億円以下かどうかを受取人ごとに判断するのではない点です。受取人が複数いる場合でも、遺言の対象となる財産全体の価額を基準に判断します。 一方、財産全体が1億円を超える場合には、13,000円は加算されません。 たとえば、2人に8,000万円と4,000万円の財産をそれぞれ残す場合、受取人ごとの価額はいずれも1億円以下です。しかし、財産全体では1億2,000万円となり、全体で1億円を超えているため、13,000円は加えません。 基本手数料だけでなく、遺言加算についても覚えておくとよいでしょう。 具体例で公正証書遺言の手数料を計算する ここまでは、作成にかかる基本手数料について、計算のポイントを解説してきました。 実際の金額は、財産の総額だけで決まるわけではありません。誰にどのくらいの財産を残すかによって、適用される手数料の区分や合計額が変わります。 ここからは、3つの具体例を使って、基本手数料と遺言加算をどのように計算するのかを見ていきましょう。 例1|6,000万円を1人に相続させる場合 6,000万円の財産を1人に相続させる場合、目的価額は6,000万円になります。そして、料金表では「5,000万円を超え1億円以下」に該当するため、基本手数料は49,000円です。 また、対象となる財産全体も1億円以下なので、遺言加算として13,000円が加わります。ここまでの内容を踏まえて金額を計算すると、次のとおりとなります。 49,000円+13,000円=62,000円 なお、62,000円で費用が確定するわけではありません。作成した遺言書の交付費用のほか、証人の日当や必要書類の取得費用なども必要になります。 例2|6,000万円を2人に3,000万円ずつ相続させる場合 次に、6,000万円の財産を2人へ3,000万円ずつ相続させるケースを見てみましょう。 まず、財産全体の6,000万円をそのまま料金表へ当てはめるのではなく、受取人ごとに3,000万円として計算します。3,000万円は「1,000万円を超え3,000万円以下」の区分に該当するため、1人分の基本手数料は26,000円となり、2人分を合計すると基本手数料は52,000円となります。 また、対象となる財産全体は1億円以下なので、遺言加算13,000円が加わります。したがって、以下のとおりとなります。 26,000円+26,000円+13,000円=65,000円 例1と財産総額はどちらも6,000万円ですが、1人にまとめて残す場合は62,000円、2人に3,000万円ずつ残す場合は65,000円となります。つまり、基本手数料は財産総額だけではなく、受取人ごとの金額をもとに計算する点が重要といえるでしょう。 なお、受取人が増えれば必ず一定額ずつ高くなるわけではありません。実際の金額は、各自が受け取る財産の価額が料金表のどの区分に当てはまるかによって変わります。 例3|1億2,000万円を2人に8,000万円・4,000万円で相続させる場合 最後に、1億2,000万円相当の財産を2人へ分け、1人に8,000万円、もう1人に4,000万円を相続させるケースを見てみましょう。 今回のケースも、財産全体の1億2,000万円をそのまま料金表へ当てはめるのではなく、受取人ごとに分けて基本手数料を計算します。 まず、1人目が受け取る8,000万円は「5,000万円を超え1億円以下」の区分に該当するため、基本手数料は49,000円です。次に、2人目が受け取る4,000万円は「3,000万円を超え5,000万円以下」に該当するため、33,000円となります。 それぞれの手数料を合計すると、次のようになります。 49,000円+33,000円=82,000円 なお、今回のケースでは対象となる財産全体が1億2,000万円であるため、遺言加算13,000円は必要ありません。 ここまで見てきた3つの例をまとめると、次のようになります。 ケース 財産総額 受取人数・配分 受取人別基本手数料 遺言加算 小計 例1 6,000万円 1人に6,000万円 49,000円 13,000円 62,000円 例2 6,000万円 2人に3,000万円ずつ 26,000円+26,000円 13,000円 65,000円 例3 1億2,000万円 8,000万円・4,000万円 49,000円+33,000円 なし 82,000円 3つの例を比べると、財産の総額が同じであっても、受取人の人数やそれぞれに残す金額によって、基本手数料の合計が変わることが分かります。 たとえば、例1と例2はいずれも財産総額が6,000万円ですが、1人にまとめて残す場合と、2人に3,000万円ずつ分ける場合とでは、小計が異なります。また、例3のように財産全体が1億円を超える場合には、遺言加算13,000円は加わりません。 公正証書遺言にかかる手数料を見積もるときは、財産総額だけを見るのではなく、「誰に、どのくらいの財産を残すのか」まで整理したうえで計算することが大切といえるでしょう。 LINEで無料相談する 広島で基本手数料以外にかかる主な費用の具体例 公正証書遺言にかかる費用を見積もるには、基本手数料と遺言加算に加えて、作成の準備や当日の状況などに応じて必要となる費用も確認しておくことが大切です。 ここでは、広島市で公正証書遺言を作成する場合を想定して、基本手数料以外にかかる主な費用を具体例とともに見ていきましょう。 戸籍などの必要書類を取得する費用 広島市の市役所や広島法務局で取得する場合、必要書類の手数料は次のとおりです。 書類 取得費用 戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) 1通450円 除籍謄本 1通750円 改製原戸籍謄本 1通750円 住民票の写し 1通300円 印鑑登録証明書 1通300円 固定資産税関係の証明書 原則1件350円 不動産の登記事項証明書 窓口請求1通600円 戸籍謄本は1通450円、除籍謄本と改製原戸籍謄本はそれぞれ1通750円です。また、広島市の住民票と印鑑登録証明書は、それぞれ1通300円となっています。 不動産がある場合には、登記事項証明書や固定資産の価額を確認できる資料も必要になります。登記事項証明書を法務局の窓口で取得する場合は1通600円、広島市の固定資産税関係の証明書は原則1件350円です。 以下の表は、一般的なケースを想定して、必要書類の取得費用を計算した結果を整理したものです。 取得する書類と通数 金額 戸籍謄本:2通 450円×2通=900円 除籍謄本・改製原戸籍謄本:2通 750円×2通=1,500円 相続人以外の受取人の住民票:1通 300円×1通=300円 不動産の登記事項証明書:1通 600円×1通=600円 固定資産税関係の証明書:1件 350円×1件=350円 合計 900円+1,500円+300円+600円+350円=3,650円 なお、実際に必要となる書類や通数は、家族関係や財産の内容によって異なります。公証役場に必要書類を確認したうえで、どの程度の取得費用がかかるかシミュレーションしておくのがよいでしょう。 証人を紹介してもらう費用 広島市の公証役場で証人を紹介してもらう場合は、証人1名につき5,000円の日当がかかります。 たとえば、証人2名を紹介してもらう場合の費用は、5,000円×2名=10,000円となります。 なお、証人になれる人を自分で2名用意する場合には、公証役場から証人を紹介してもらうための費用はかかりません。 ただし、証人は誰でもよいわけではありません。たとえば、未成年者や推定相続人・財産を受け取る人・その配偶者や直系血族などは証人になれません。 自分で手配するときは、証人になれる人かを確認するようにしましょう。 公証人に自宅や病院へ出張してもらう費用 公証人が出張する場合、日当は1日20,000円で、4時間以内であれば10,000円です。また、現地までの往復の交通費がかかります。さらに、病床で作成する場合などには、受取人ごとに計算した基本手数料へ50%が加算される場合もあります。 たとえば、基本手数料が64,000円で、公証人に広島市内の病院へ出張してもらうケースを考えてみましょう。 病床での作成により基本手数料へ50%の加算が適用される場合、加算額は次のとおりです。 基本手数料の50%加算:64,000円×50%=32,000円 また、出張が4時間以内の場合は、日当として10,000円が必要です。 したがって、合計金額は以下のようになります。 64,000円+32,000円+10,000円=106,000円 公証人に出張してもらう場合は、通常の作成費用よりも高くなることを前提に、日当や交通費、加算の有無まで含めて公証役場へ確認しておくことが大切です。 作成した遺言書の交付にかかる費用 交付費用は、基本手数料とは別にかかります。 電子データで交付してもらう場合は、1通あたり2,500円です。書面の場合は、交付される書面1枚につき300円となります。 たとえば、書面で交付してもらい、枚数の合計が10枚の場合の費用は以下のとおりです。 300円×10枚=3,000円 交付方法や枚数によって費用が変わることは、覚えておいたほうがよいでしょう。 広島で公正証書遺言を専門家に依頼する場合の費用相場 遺言内容の整理や原案の作成、公証役場との調整などを専門家へ依頼することも可能です。専門家に依頼する場合、ここまで見てきた公証役場へ支払う費用などとは別に、専門家への報酬が必要になります。 一般的に、専門家への報酬の相場は10万円~20万円程度と考えておいたほうがよいでしょう。 ただし、専門家への報酬額は全国一律に決められているものではありません。依頼先や遺言の内容、どこまでの支援を依頼するかによって、実際の金額が異なる点には注意が必要です。 広島で公正証書遺言を依頼する専門家を選ぶときのポイント 公正証書遺言の作成を専門家へ依頼するときは、料金の安さだけで選ばないことが重要です。 同じような料金でも、対応してもらえる内容や追加費用の有無によって、最終的な費用や自分で進める作業の範囲は変わります。専門家を選ぶときは、主に次の3つのポイントを確認するとよいでしょう。 必要なサービスが料金に含まれているか 基本報酬とは別にかかる費用が明確になっているか 依頼前に見積りを確認できるか ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。 サービス内容が明確か確認する 公正証書遺言の作成サポートといっても、専門家によって対応してくれる範囲は大きく異なります。 たとえば、遺言者の希望を聞きながら財産や相続人の状況を整理し、必要書類の確認や取得、公証役場との事前調整、証人の手配、作成当日の立会いまで一通り対応してくれる専門家もいます。 一方で、依頼者から伝えられた内容をもとに、遺言書の原案を作成することを中心としている専門家もいます。原案の作成が中心の場合、必要書類の収集や公証役場とのやり取りなどは、自分で進めなければならないことがあります。 また、ホームページを見ても、どこまでのサービスが料金に含まれているのか分かりにくい場合も多いでしょう。 公正証書遺言の作成を任せたい場合は、料金だけを見て比較すると、実際に依頼したあとで「ここまでは対応してもらえないのか」と感じる可能性があります。単に料金の安さだけで判断せず、自分が希望する支援をどこまで受けられるのかを確認したうえで、適切な専門家を選びましょう。 報酬とは別にかかる費用が明確になっているか 次に、報酬以外にどのような費用がかかるのかを確認します。 専門家ごとに、報酬に含まれている費用は異なります。したがって、作成を依頼した場合の合計費用を確認するときは、何が報酬に含まれ、何が別料金になるのかまで確認することが大切です。 とくに、次のような項目を確認しておくと、費用の全体像を把握しやすくなるでしょう。 公証役場の手数料は別途必要か 戸籍などの取得費用は含まれているか 証人を手配してもらう場合に追加費用がかかるか 財産や相続人の数によって料金が変わるか 追加の相談や原案の修正に費用がかかるか 基本報酬が安くても、追加費用が多ければ、最終的な支払額が高くなることもあります。専門家を比較するときは、最終的に合計で費用がいくらになるのかという視点で確認することが重要です。 依頼前に見積りを確認できるか 安心して依頼するためには、事前に見積りを確認できるかも重要なポイントです。 最初に案内された料金だけを見て依頼したものの、手続きを進める途中で追加費用が発生して、当初想定していた金額を超えるケースもあります。 基本報酬だけではなく、実費や追加料金を含めて、事前にどの程度の費用がかかるのかを確認できる専門家を選ぶと、支払額の見通しを立てやすいでしょう。 また、どのような場合に追加料金が発生するのかまで説明を受けておくことも大切です。見積りの金額と追加費用が発生する条件が明確であれば、依頼後に想定していなかった費用が加わるリスクを抑えやすくなります。 公正証書遺言を依頼する専門家を選ぶ際は、料金の安さだけ判断するべきではありません。必要なサービスが含まれているか、別途必要な費用が明確か、事前に総額の見通しを確認できるかという点まで考慮して、比較検討するようにしましょう。 たとえば、遺言書専門の行政書士広島もみじ法務事務所は、必要な書類の取得をはじめ、公正証書遺言の作成を一括でサポートしています。報酬は定額制を採用しており、事前に実費も含めた見積りを提示してくれるため、安心して依頼できるでしょう。 公正証書遺言の費用について広島でよくある質問 最後に、公正証書遺言の費用についてよくある質問を見ていきましょう。 公正証書遺言の費用は全部でいくらかかりますか? 公正証書遺言にかかる費用の総額は、財産の価額や受取人の人数、証人を自分で用意するか、専門家へ依頼するかなどによって異なります。 基本となるのは公証役場へ支払う手数料です。このほか、戸籍などの必要書類の取得費用、証人を紹介してもらう場合の費用などが加わります。公証人に病院や自宅へ出張してもらう場合は、日当や交通費なども必要です。 さらに、専門家へ公正証書遺言の作成を依頼する場合は、専門家への報酬も加わります。総額を確認したい場合は、それぞれの費用を分けて見積もることが大切です。 財産が多いほど公正証書遺言の費用も高くなりますか? 基本的には、受取人が受け取る財産の価額が高くなるほど、公証役場へ支払う基本手数料も高くなります。 ただし、公正証書遺言の基本手数料は、財産総額だけで決まるわけではありません。誰にどのくらいの財産を残すのかを整理し、受取人ごとに手数料を計算して合計します。 財産総額が同じでも、1人にまとめて残す場合と複数人に分けて残す場合とでは手数料が異なるケースもあるため、注意が必要です。 公証役場に相談するだけでも費用はかかりますか? 作成の流れ、必要な書類や費用に関する一般的な相談であれば、基本的に相談料はかかりません。 ただし、実際にかかる費用の金額などの具体的な相談について、回答が難しい場合があるでしょう。 証人を自分で用意すれば費用を抑えられますか? 証人を自分で用意できれば、公証役場から証人を紹介してもらうための費用はかかりません。 ただし、誰でも証人になれるわけではありません。相続人になる人や財産を受け取る予定の人など、法律で証人になれない人が決まっているため、慎重に選ぶのがよいでしょう。 公正証書遺言は専門家に依頼せず自分で作成できますか? 公正証書遺言は、専門家へ依頼しなくても自分で作成できます。必要書類をそろえ、公証役場と打ち合わせを進めれば、専門家への報酬もかかりません。 ただし、自分で作成する場合は、必要書類の取得や公証役場との調整などを自分で進める必要があります。また、単に手続きの負担が大きいだけではなく、「誰にどの財産を残すのか」「自分の希望を実現するには、どのような内容の遺言書にすればよいのか」を考えるのが難しい場合もあるでしょう。 自分だけで内容を決めることに不安がある場合や、必要な準備ができるか心配な場合は、専門家への依頼を検討するのがおすすめといえます。 ただし、専門家を選ぶ際は、料金の安さだけで決めるべきではありません。料金に何が含まれているか、どこまで対応してもらえるかなどをしっかりと確認して検討することが大切です。 まとめ 公正証書遺言の作成費用には、大きく分けて公証役場へ支払う費用、必要書類の準備費用や証人に支払う費用の3つがあります。 主な費用は、財産の価額に応じて算出される基本手数料です。ただし、財産を受け取る人数などによって金額が変わるため、注意が必要です。 また、作成は専門家へ依頼できますが、別途報酬が必要になります。一般的な報酬相場は10万円~20万円程度ですが、専門家ごとにサービスの内容は異なるため、料金の安さだけで判断しないことが大切です。 公正証書遺言の作成には、さまざまな費用がかかります。あとから想定外の費用が生じないよう、しっかりと事前に確認して進めるのが安心といえるでしょう。 行政書士広島もみじ法務事務所は、遺言書に特化した遺言書専門の法務事務所です。 単に「遺言書を作る」のではなく、ご家族の関係・財産の状況・ご本人の想いを丁寧に整理して、相続トラブルのリスクに備えながら、希望を実現するための内容を設計・提案します。 初回相談は2時間無料です。 まずは専門家と一緒に、現状を整理するところから始めてみませんか。 無料相談する